
柄に惹かれて選んだドリップコーヒー。
ここのコーヒーは美味しいから、いつもはもっとお値打ちなものばかりだけれど、時々はこちらも買っている。
ささやかなささやかな私の贅沢。
箱を開けたら、中から出てきたのは何の変哲もないパッケージ。
ま、いいわ、何も袋を味わうわけじゃなし。
冬限定だって・・・どこがどう違うのか、私の大様な舌先では判別不能。
でも袋を開けた途端、袋の中に込められていた香りが流れ出し、
その漂う香りは十分にふくよかで、ちょっと満足、忙中の閑。
一息ついて新聞を繰る。
毎日目を通す「平和の俳句」。
そうか、もう1年になろうとしているのか・・・
其々の着眼で、其々の想いが込められ、其々の表現によって平和が詠まれ続ける。
本日は4カ国後での表記も併載。
きっと音もリズムも其々で、でもそれなのに同じことを思い響きあう。
ああ、これこそが平和の証と思った次第。
言葉を切り詰め余計なものを削ぎ落とし、そこから広がる世界を描く。
人それぞれに感じ方が違うのは当たり前、それは生きてきた時を反映するから。
私はその究極の語の中に込められたものを掴もうと、
目を閉じて、一時の精神集中を図った・・・
「込」。
「入」+「辶=辵:歩く・行く」の国字。
中に入る・込める・集中する等の意。
作品集「心から」の編集を担当してくださった女性は、私の拙い文を実によく読み込んでくださって、
言葉の中に込められた私の想いを私以上に感じ取ってくださったと、改めて恐れ入っている。
そういう方に出会えたことに、また感謝。
そして、その方の言葉を思い出した。
「小林さんの文の中には『込』字がよく出てきますね。」
私は、俳句は苦手。
贅肉のいっぱいついた言葉ばかりが浮かんでくる。
一つ一つの言葉の中に込めたい想いがいっぱいだからなのかもしれない・・・
きっと欲張りなのねと自戒している。



