筆 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
よろしかったら、画像をクリック、拡大して、筆勢などをご覧下さい。





その日から一日も欠かさず、

欠かすことなく私の唇をなぞる筆。





化粧時間はどう見ても五分。

眉を引き、少しシャドウをいれ、唇に紅をさす。

わずかばかりの口紅の中から、今日はどの色にしようかと迷う刹那が女の証。

仕上げはチーク。

さっと一刷毛すれば表情が華やぐ。

朝の身支度と一緒にあっという間に仕上がった私の顔を覗き込む。

・・・唇が火照る。

紅筆になぞられて熱い。


「筆」。

「竹」+「聿」。

「聿」は筆の形と「又:手の形」を組み合わせた形で、筆を手にもつ形となります。

因みに「聿」は「筆」の元の形です。

筆は竹材で作ることが多く「聿」に「竹」を添えた「筆」は、ふで・筆で書く の意。

筆を作ることは秦の時代に始まったとする説がありますが、

甲骨文字には朱や墨で描いた筆跡があり、金文も初めに筆で書いた字を井形にしたものと思われます。

文字が作られた古い時代から筆記具は既にあり、筆の形式のものが存在していました。

また、筆は毛の束をまとめて竹の柄を付けたものであることから「笔」とも書かれます。