生 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
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雨上がりの朝は全てが瑞々しく、生きとし生けるもの全てに力が漲っているように見える。

手入れが行き届かず伸び放題になっているプランターの草や花にも

瑞々しさは同じように行き届いていた。




艶々と輝く葉に乗った水滴はもうすぐ太陽に照らされて蒸発していく。

それともツルツルとした葉の表面を滑り落ち、地を優しく湿らせるのか。

空へと昇ろうと、土へと染み込もうと どちらであっても生きる糧となる雫から、

私の中へも瑞々しさを受け取って、

さあ、今日からもまたまっすぐ前を向いて生きていこうと、そんな思いが湧き上がってきた。


「生」。

草の生え出る形を表した象形文字。

草が発芽し生長する(育つ)ことから、人がうまれる・そだつ・いきる・いのち の意となり、

また人以外の動植物などについてもいいます。

生き生きとして新しい意を含み、生まれたまま・なま の意にも用います。

金文では「生」を早くから 民・人 の意に用いており、 命 の意にも用いています。

国語では はやす・いきる・いける・き とも読みます。


君が生を授けられしことを悦び、

我もまた 生を授かりしことを悦ぶ。

君に生を授けし父母に感謝し、

その生きてし世界を知りたいと思い、

生を持つ全てを愛しく思う。

瑞々しき朝に、瑞々しき気持ちが芽生えた・・・


一生懸命に生きていても 思うように進むことは、残念ながら少ない。

そんな中でも時々小さな悦びに出会う。

そんな小さな悦びを積み重ね、そうやって時を重ねていきたいと願う。


思い立って小豆を出してきた。

生きる力を蓄えた 紅く光る小豆を煮よう。


北海産の艶々とした輝きを、柔らかく ほの甘くして、そして何を作ろうか・・・