照 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
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普段 そんなに派手な色の服を着るわけではないけれど、

秋の気配を自然と肌で感じるこの時期には、朱色の服が着たくなる。

柿色。

よく熟した柿の色。

それより少し黄みを帯びた、秋の夕陽に照らされたような色を照柿(てりかき)というのだそうだ。


「照」

「召」は「口」+「刀」からなり、刀の刃の曲線のように半円を描いて招きよせること。

「昭」は「日」+「召」の会意兼形声文字で、半円を描いて右から左へと光がなでること。

「昭」が あきらか の意の形容詞に用いられるため、

そこに「灬:火」を加えた「照」は、隅から隅まで半円形に照らすことを表します。




                                    ネットより拝借


少納言の愛した秋の夕暮れの空の色は、こんなな色だったのだろうか・・・

そんなことを想い出す、丁度 照柿色の柿を頂いた。




次郎柿、三河産。

義父は庭の柿の木にひょいひょい登り、下で待っている私に向けて、

美味しく色づいた次郎柿を投げて下さったものだった。

私が受け損ねて落とすと、木の上でけらけら笑って・・・

義父はとてもユーモアに溢れ明るい人で、

村祭りで女装してかつらをかぶり白塗りになった写真を見せてもらったことがある。

周りの人を楽しませるのが好きだと言っていたが、

それは周りへの気配りの表れだったのだろうと、今になって懐かしい。

近所の人にもお裾分けするようにと、いつも段ボール箱に2杯はお土産に持たせてくださった。

もうずっと前、子どもたちがまだ小さかった頃のこと・・・


次郎柿は甘くて種が無いのが食べやすい。

が、面白いことに丁度「種」だけが、別の方から届いた。




こちらは新潟土産。

私はヒーヒー言いながら、大辛を少しずつ頂くのが大好き。

皆さんあちこち行楽を楽しんでいらっしゃる模様。

ちょっと羨ましい気もしないことはないが、

私は今日は大人しく家にいて、急に冷たくなった夜の気配に備えて布団の交換に励んでいる。

家族の分を揃えると、これが結構重労働。

布団を干している間に仕込んだ煮物は、丁度ホカホカ、てんこ盛り。




味見の舌に染み込む旨さが嬉しい、秋本番の穏やかな1日。