
清(きよ)らなる花の色々やんわりと 我が胸の内知りて静めや
紫の青とも通じ清(すが)やかに 薄くその香の漂いて咲く
友が 何とも優しげな花を届けてくれた。

シャガというのだとか。
漢字で書くと射干、著莪、胡蝶花を充てるのだそうだけど、
漢字の画の強さがそぐわないほど儚げなその色は、
紫というのか、青というのか、どちらであっても薄く清らか。
でも、開いてもたった1日で萎む花の儚さをもちつつ、
花芽をたくさんつけたその姿には 次々と小さな花が咲いていく期待がどこか潜んでいるようで、
心なしか逞しささえ感じる。

頭の中でいろんなことが交錯して心が落ち着かない今日は、
清やかで優しげな、しかし しっかりしていそうな こんな花に
私を見守っていてもらいたい。
清らかな花の芯に、オレンジの彩りを添えて。
「清」。
旧体は「淸」。
「青」は「生:芽生え」+「井戸の中に清水のある姿」からなり、
清く澄んだことを示します。
また、この色は「丹」を材料として創られる青色ですが、
その色調は清らかなもの静かなものを感じさせるもので、
よって「氵:水」+「青」の「清」は、清らかに澄んだ水のこと。
この字義の 水が澄む・澄み通るの意を人の性質や心情などに移して、
きよい・きよらか・きよめる・あきらかの意に用います。