関 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
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$心から

いつもの朝は、まだ温かな布団に後ろ髪をひかれながらも決別し、起きたと同時に慌ただしい時間が始まる。

が、休みの朝は違う。

覚醒とまどろみの間を行ったり来たり。

久々の寝坊を愉しむ時間は至福だった。

たったそれだけで機嫌の良い私に、「今日は蕎麦でも食べに行くか?」

突然とも思えた言葉だったけど、

昨夏私が言っていたのに そのままになっていた約束を覚えていてくれた証拠、

即座に今日の予定が決まった。

行き先は関宿(せきじゅく)

ここの蕎麦屋に私を連れて行こうと決めていたのだとか。
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変わった名前、萌へ井(もへい)

十割蕎麦はコシが強く艶々として、

天ぷらはサクサク美味しくて、筍や菜花の煮物は春満載。

手びねりの器も面白い。

広い店内でのゆったりと流れる時間はとても心地よかった。

いつもの自宅での食事は、

私は腰を落ち着けて食べる余裕などないうちに終わってしまうから、

上げ膳据え膳がが最高の贅沢。

ご馳走様~


食後は少し散歩。
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ここ関宿は東海道五十三次の四十七番目の宿所だったとのこと。$心から

こんな板格子の街並みがひっそりと並んでいる。

観光客がちらりほらり。

桜にはまだ早いこの地区は、静かな時間が存分にあった。

・・・ついでにこの地の瓦當は皆この巴の柄でした。

今まで来たことが無かったこの地。
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勿体ないことをしたと、ドライブコースには持って来いのこの地に

今日からはお気に入りマークがついたことは疑いない。

人ごみは苦手な私。

入ってみたいお店もいくつか 入らずじまいとなってしまったから、

のんびり四日市から小一時間のこの土地に、又来る日もそう遠くはないはずだ。


「関」。

旧体は「關」。

「丱」は、「∥」の両線を横線で貫いた様。

「關」の中の部分は「丱」に紐の形を添えたもので、穴に紐を貫いて綴りあわせること。

「關」はそこに「門」を加え、左右の扉に閂(かんぬき)を貫いて閉めることを示します。

閉ざす意から、国境や要所をせき止めて通行者を調べ、又、税を取るところ。

「関」は、宋・元代以来の俗字を採用したもの。

本日は呉昌碩の書いた字形を元に。