的 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
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$心から

ぼんやりと想いを巡らすことも好きですが、

ここ一番というときは、やはり的を絞って突き進みたい。

そんな風に感じて、しっかりと書いてみました。


「的」。

「勺」は、一部分を特に取り出す様を描いた象形文字。

「白」を加えて、一部分を特に取り上げて、白くはっきりと目立たせることをいいます。

『説文解字』にも、明らかなるなり、とあります。


昨夜、大学3年生になった娘と話していて、就職の話になったのですが、

まだ、自分がどうするべきか、はっきりとしない娘を見ていて、

歯がゆくて仕方ありません。

本当にしたいことはあるようなのですが、

果たして突き進むべきか否か、迷いがあるみたい。

この時代、なかなか思うように進めない先輩を見ていて、

迷うのは当たり前。

が、これだ、と決めたら、できる限りは応援したい。

先ずはしっかり自分を見つめ、どうしたいのか、はっきり決めなさい!


「的」と言うと、『平家物語』屋島の合戦の一場面を思い出します。

「扇の的」として有名な話。

源平双方が見守る緊迫の中、的ははるかかなたの小さな扇。

しかも大風が吹き荒れ、船が荒波に揺れる中。

「あの扇の的を射させたまえ」と念じて射た矢は見事的中。

敵味方の喝采を浴びる那須与一。

琵琶法師を再現しての見事な語りを、ずっと昔テレビか何かで見たような気がします。


今までにもいろいろな選択があり、

その都度迷い、

挫折も味わい、

しかし、その中から這い上がり、

そして今がある。

先ずは自分の的を決め、

決めたら、しっかり突き進みなさい!