長 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
よろしかったら、画像をクリック、拡大して、筆勢などをご覧下さい。

$心から

9月最終日となった本日は「長」。


その昔、古典で習いましたが、月には異名があり、9月は「長月」。

各月にそれぞれ風雅な、

日本の素晴らしい文化ともいえる別名がありますが、

30日までしかない小の月である9月が、

どうして「長月」なのかと、ずっと思っていました。

それを今までそのままにしておいた気の長さ・・・

ちょうど良い機会と思い、調べてみました。

「夜長月」「稲刈り月」「稲熱月(いねあがりづき)」などの呼び名が

次第に変化していったものであろうと言われています。

「夜長月」説に賛成!

日数とは関係無かったのですね。

そろそろ日が落ちるのが早くなり、夜が長くなってきましたものね。

次第に長くなっていく夜を、雅な古人たちは

月を愛で、歌を詠み、杯を傾け、過ごしたのでしょう。

他にも9月には、「色取月(いろどりづき)」「菊月」「竹酔月」などの

異名があり、機知に富んだ、風流な世界を思い浮かべました。

自然を大切に感じた、いにしえの人たちに敬意を表します!


さて、この「長」という字は、

髪を長く伸ばした老人が、杖を手にして立っている姿からとのこと。

つまり、長老を意味し、そこから次々と転じて、

身分のある・背が高い・時間が長い・年かさ・成長・優れる、などの

意味が派生したようです。

以下に、私のお気に入りの字典『朝陽字鑑精箋』の

「長」部の一部を挙げますので、ご覧になってください。

2行目の一番上なんか、ホントおじいちゃんみたいですよ。

$心から