2026年冬アニメのうち、2025年12月27日深夜までに録画して12月28日に視聴した作品は以下の2タイトルでした。
なお「不滅のあなたへ Season3」の第13話は12月27日深夜に放送されていたのですが、途中で緊急地震速報が入って番組が終わってしまったので最後まで視聴が出来ませんでした。問い合わせてみたところ1月10日深夜に完全版が再放送されるとのことでした。有料配信サイトなどでそれ以前に完全版が視聴できるのかどうか、NHK番組なのでどうも不透明でよく分からないので、とりあえず1月10日に改めて録画して1月11日視聴分としてレビューしたいと思います。もしかしたら第14話と連続放送になるかもしれないので、そのあたりはまだ詳細は不明ですが、とにかく第13話に関してはそういうことにします。
青のミブロ 芹沢暗殺編
第2話を観ました。
今回は大阪の壬生浪士組の宿に力士たちが殴り込みをかけてきて乱闘となり、土方らは力士たちを斬らないようにと指示するが芹沢が次々と力士たちを斬ってしまい止められないところに近藤が割って入って芹沢を止めたところから始まる。近藤の一喝で乱闘は一旦止まり、結局、近藤がこの件を責任をもって奉行所に届けると約束し、相撲部屋の方も責任者が奉行所に出向き、互いに事情を話して奉行所で沙汰してもらうということになった。
近藤はにおと山崎を連れてその足で奉行所に向かうが、におも近藤ももともと芹沢が力士を斬り殺したことが事件の発端なので芹沢が処罰を受けるのは仕方ないと思っていた。だが太郎が追いかけてきて事情を明かしてくれたところによると、その斬られた力士は太郎のことを「乞食が二本差しをして侍の真似事をしている」「こんな奴は生きる価値も無い」などと侮辱し、それを怒った芹沢が力士を斬ったのだという。つまり無礼討ちということになる。だが芹沢が土方らに問い詰められてもそのことを言わないので太郎も芹沢が怖くて言えなかったようだ。
無礼討ちは「農民や町人が武士に無礼を働いたら斬ってもいい」という決まりだが、拡大解釈すれば世の中は無法地帯になるので何でも罷り通るわけではない。ましてや太郎は武士といえるのか微妙であるし、芹沢は確かに武士だが芹沢本人が侮辱されたわけではない。ルールに照らせばかなりグレーであり、近藤も自分の「義」を通すだけでは芹沢を守り切れる自信は無かった。しかし太郎は「先生は俺の尊厳を守ってくれたんだ」と訴える。おそらく芹沢が真相を皆に言わないのも、自分がいっそう不利になることを覚悟の上で太郎の尊厳を傷つけるようなことを言いたくないからなのでしょう。それで太郎がなんとか芹沢を守ってほしいと頼んでくるので、近藤は仲間を守るためには自分の「義」を曲げる覚悟も必要だと覚悟を決める。
更に山崎の話によると、奉行所で裁定を行うのは与力の内山であり、先だって山崎の実家の借金の件で近藤と揉めた同心たちの親玉だという。同心たちを手先に使って違法な金貸しを営むような輩ですから、きっと近藤や壬生浪士組に対して私怨を抱き、マトモな裁定をする気は無いだろうと山崎は忠告する。それで近藤はますます真っ当なやり方では仲間を守ることは出来ないと危機感を抱き、断腸の想いで自分の「義」を曲げることにした。
そうして近藤は奉行所に行き内山と相撲部屋の親方の前で「無礼を働いたので力士を斬った」「殴り込まれたので仕方なく応戦しただけ」と主張し、自分たちには全く非が無いと言い張り、その主張が通らないなら腹を切るか、或いはこの場の全員を斬ると物騒なことを言い出し、捕り方に囲まれるが「自分が斬られれば仲間たちは必ず奉行所を焼き討ちする」と脅迫した。このムチャクチャな力押しに相撲部屋の親方はそもそも自分たちに非があったことを承知していたのでビビって謝罪して「無礼討ち」が成立してしまい、近藤は「お咎め無し」という裁定を勝ち取った。
だが奉行所からの帰り道、近藤は己の「義」を曲げ、背中の「誠」の文字に背くことをしてしまったと深く反省し「不細工なやり方だった」と恥じる。そして近藤とにおは相撲部屋に後で謝罪して和解しようと相談する。近藤は「こういう場は二度と無い方がいい」と言い、におは「本当にそうだ」と思い、こういう事態にならないような方法を考える。一方で山崎は「ここまで義を重んじる人たちがそれでも仲間の願いを叶えるために自分の義を曲げた」ということに驚き、壬生浪士組は通常の武士の集団とは違い「建前や仕来りにとらわれず一番大事なものを現実的に取りにいく集団」なのだなと感心する。
その後、「お咎め無し」と近藤は土方らに報告し、更に芹沢一派にも伝える。その上で近藤は下戸なのだが芹沢と2人で呑みに行き「やり過ぎです」と諫言する。単なる「無礼討ち」ならば世の掟としてはアリだが近藤の「義」には背いていた。近藤やにおの信じる「義」とは「弱き者が虐げられることは許してはいけない」ということだ。ならば「武士である芹沢が町人である力士を無礼だと言って斬る」というのは近藤の信じる「義」ではない。しかし太郎が力士に虐げられていたのを芹沢が助けたという真相は、むしろ近藤の「義」には適っていた。だからそれは良い。しかし、その後、殴り込んできた力士たちを4人も斬り殺したのはやり過ぎだと近藤は言う。芹沢の腕前ならば2人ほど昏倒させて相手を黙らせることは造作も無かったはず。どうしてあんなことをしたのか理由を教えてほしいと近藤は芹沢に問いかける。
それに対して芹沢は「昔から自分のものが虐げられるのが我慢ならんのよ」と答える。そして「これは性分だ」「変えられない」と言う。「生き様」だとも言う。近藤が芹沢の行動を認めたのは「弱き者を守ろうとしたから」であった。だが芹沢はそうではない。あくまで太郎を「仲間」と認めて「仲間を守ろうとした」のです。近藤ももちろん太郎を「仲間」だと思っているが、近藤の「義」はあくまで「弱き者を守るためには何でもする」というところにある。だが芹沢の「義」は「仲間を守るためなら何でもする」というところにある。
芹沢は自分の「義」こそが「武士の正しい在り方」だとする。実際に武士の生まれの芹沢がそう言うのであれば、元は農民の子である近藤は遠慮せざるを得ないが、それでも近藤も「武士になろうと努めている」ゆえに武士の在り方については常に必死に考えている。自分の「義」こそが武士の在り方だと思いたい。それに何より近藤は芹沢が好きであったし、芹沢のそういう仲間想いなところも好きであったので、芹沢が暴走して土方らと不仲になるのは避けたかった。そもそも仲間を守るため、組織を守るために人の道を踏み外す危険もある。内輪の理屈を押し通すことで外の世界と軋轢を生むことは危ういことだ。今回も件もそうだったのではないか。それで近藤は芹沢に「武士の道は人それぞれでしょう」と言いつつ「但し、人の道だけは踏み外さないでいただきたい」「これには明確な内と外があります」「私はあなたを信じています、芹沢さん」と伝える。
その後、近藤はもう限界で酔い潰れますが、その後芹沢は近藤を連れて朝までハシゴ酒でご機嫌で壬生浪士組の未来について語り明かし、近藤も幸せそうにします。そうして朝には宿の前で2人とも酔い潰れて寝ていましたが、2人が起きた後、皆も集めてにおが「隊士を新たに大々的に増やしましょう」と提案する。今回の力士たちとの諍いは、芹沢の最初の事件はともかくとして、その後の力士たちの殴り込みは壬生浪士組が侮られていた結果起きた不幸な出来事だったといえる。壬生浪士組が力士たちに侮られていなければ力士たちは自分たちの非を認めて引き下がっていたかもしれないし、奉行所にお裁きを委ねていたかもしれない。いずれにせよ殴り込んだ挙句に芹沢によって更なる犠牲者を出さずに済んだし芹沢も更に力士を斬らずに済んだ。だからこういう不測の事態を予防するために壬生浪士組が舐められないだけの抑止力を持つべきだというのがにおの辿り着いた結論でした。
壬生浪士組はもともと京都に将軍家茂の護衛のためについてきた浪人隊の中から芹沢一派と近藤ら試衛館組だけが京都に居残った少数精鋭組織でしたが、その互いに打ち解け合った仲間達でこれまで何だかんだ言いながら上手くやってきました。しかし、そこにあえて新たに部外者を加えようとにおは提案したのです。それは新たに軋轢を生むことになるかもしれない。それでもにおは無用の戦いを避けるために前に進むべきだと主張する。「これから京の街を守るためには安住を捨て、まず前に進むべきです」「ここに居る僕らならきっと出来ますよ」というにおの言葉に皆も賛同し、こうして壬生浪士組は新たに隊員を募集することになった。こういうところで今回のお話は終わり、次回に続きます。
グノーシア
第12話を観ました。
今回はジナがメインのお話となりますが、いつものようにユーリが医療用ポッドで目覚めて新しいループが始まる前に、今回はジナの子供時代の回想シーンが描かれます。ジナは地球出身と言っていましたが、子供時代のジナの住んでいた町はおそらく地球なのでしょうけど未来都市風になっており、その中でもジナの居たところはずいぶん貧しいスラム街のようでした。そこで描かれたのはジナと母親のシーンですが、ジナは迷子になり母親に置いていかれたのかと思って泣いていて、そこに母親がやって来て「置いていくわけなんてないでしょ」「ジナはママとずっと一緒」と言ってジナを抱きしめる。これだけ見ると何ら問題の無い仲睦まじい母と娘のように見える。ただ、母親のバッグの中から覗く奇妙なマークの印刷されたプリントが何やら意味ありげに映されます。
その後、現在のシーンになり、ジナが医療用ポッドからユーリを出す場面が描かれる。ユーリにとってはまた新たなループの始まりということになるが、今回ジナが起こす役になっているのは「セツにそう指示されたから」だと描かれている。そういえばSQが起こす役だった時はSQに関する情報を得る世界線であったし、コメットが起こす役だった時もコメットの情報を得る世界線であった。それら全てをセツが差配しているのだとしたら、ユーリと同じくループしている者であるセツはユーリの情報取得をサポートしようとする意図があるのかもしれません。
ユーリはジナによって起こされると、ジナと共にメインコンソールで行われる1日目の会議に向かうことになりますが、ユーリが「会議ではグノーシアの嘘を見破る必要がある」と言うとジナは「私、他人と活発に意見を交わすのは苦手だから」と会議のことをずいぶん不安がります。実際これまでの世界線でもジナはいつも会議では口数が少なく、他人と会話をするのが苦手な印象であったのでユーリはそうしたジナの気持ちを理解はします。そうした口数の少なさが原因で疑惑を持たれてジナが誤ってコールドスリープされた世界線も見てきた。だが一方でグノーシアとなったジナのそうした演技に騙されてバッドエンドに追い込まれた世界線もあったので、ユーリは「どうしたらいい」と縋ってくるジナに対して、思わず「僕とジナのどちらかがグノーシアである可能性があるからお互いそういう話はしない方がいい」と突き放してしまいます。
そうしてメインコンソールに着くと、今回はユーリ、セツ、ラキオ、ジナ、ステラ、夕里子、シピ、コメット、オトメ、ジョナスの10人が乗船しており、その中でグノーシアは2人、エンジニアが1人いるらしい。ただエンジニアは名乗り出なかったので、会議には有意義な判断材料は全く提示されず、本当に全くの印象論で凍らせる者を選ぶしかない状況となってしまった。そんな中、ユーリは自分の意見を述べた後、ジナにも意見を求め、ジナは適当にユーリに同調します。
これは「またジナがこのまま何も発言しなかったらジナが疑われて凍らされてしまう」と心配したユーリの配慮でした。その結果、1日目の会議で凍らされたのは夕里子であり、ジナではなかった。その後、ユーリは会議の前にジナに冷たい態度をとってしまったことを反省してジナに謝りに行き、ジナもユーリが会議で自分に助け舟を出してくれたことに感謝の意を伝えます。そうして2人の間に信頼関係が芽生え、ユーリは思い切って自分がループしていることをジナに打ち明けた。
そうして話をしていくうちにユーリが「ジナがグノーシアだった世界線もあった」「その時はジナに騙された」という話をしたところ、ジナが激しく反応し「嘘をついて皆を陥れたくない」と嘆く。そしてユーリに「今すぐ皆に言って私をコールドスリープにして」と懇願する。実はジナは今回の世界線ではグノーシアだったのです。しかもグノーシアでありながら皆を騙して生き残る道は選ばず、自ら正体をバラしてコールドスリープされることを望んでいるのです。
ジナが会議を嫌がっていたのは「単に議論が苦手だから」ではなく「グノーシアだとバレるのが怖いから」でもなく、逆に「グノーシアの本能に負けて皆を殺してしまうのが嫌だったから」だったようです。それだけならば沙明と大差ないと言えますが、ジナの場合はちょっと特殊でした。ジナが恐れていたのは、まず「嘘をつくこと」でした。ジナは「嘘」が嫌いなのだという。そしてまたジナは「人を殺すこと」ではなく「人を電脳化して消してしまうこと」が嫌なのだと言う。
「電脳化」というのはこれまでのループで一度だけ話題に上ったことはある。しげみちが大火傷を負った際に「人工皮膚にするか」「意識を電脳化するか」の二者択一を迫られて前者を選んだという思い出話をした時だ。あの時も確かジナはしげみちのその選択を褒めていた。それぐらい「電脳化」というのはジナにとっては忌むべきもののようです。その「電脳化」と「グノーシアに消される」ということは類似しているのだそうだ。だからジナは自分がグノーシアになって誰かを消すことだけは避けたいと思ってしまうようです。
この両者に共通しているのは「死ぬのではなく魂だけの存在になる」ということらしい。つまり死体も残すことなく忽然と消えてしまう。「電脳化」というのは以前に開発された技術だそうで、しかも開発したのは「星船の巫女」という宗教組織らしい。それはつまり夕里子が関わっている組織なのだが、そこでは「電脳化を望んだ信者を身体の苦しみから解放して魂だけの存在となり永遠に生きられるようにする」と謳われている。
実はジナの母親は「星船の巫女」の熱心な信者であり、この電脳化の処置を望み、それを実行したのだそうです。目的は冒頭のシーンでも言っていたように「ジナとずっと一緒にいるため」でした。だが魂の姿は見ることは出来ないので、ジナから見れば母親は忽然と消えたようにしか思えない。大切な人を奪われただけとしか思えない。そして母親が「ずっと一緒にいる」という約束を破って自分に嘘をついたとしか思えず、ジナは深く傷ついた。だからジナは「嘘」が嫌いであり、電脳化と同じようにグノーシアとして自分が誰かにとって大切な人を奪って消してしまうようなことは絶対にやりたくないのです。
だから自分を今すぐコールドスリープしてほしいとジナは言うのですが、ユーリはそれを制止する。「グノーシアの味方をしたいのではなくジナの味方をしたい」「ジナにとって一番良い選択は何なのか、ちゃんと考えたいんだ」とユーリは言います。ユーリはこうしたジナの告白を聞き、この世界線で自分がやるべきことが「ジナの情報を得ること」だと理解した。そして、そうだと分かった以上は、グノーシアとしてのジナではなく、あくまでジナという人間に徹底的に向き合おうと心に決めたのです。こうしたユーリの決意を承けて、ジナも思い切って自分のやるべきことを決断します。
その後、1日目の空間転移の時間となり、その中で動けたのはジナとオトメだけでした。つまりもう1人のグノーシアはオトメだった。そしてオトメはユーリを消そうと提案するが、ジナはそれを拒み、結局ラキオが消された。そして翌日、2日目の会議が始まるが、そこでシピがエンジニアだと名乗り出て、オトメもエンジニアだと名乗り出る。ここまではいつものパターンであり、オトメがグノーシアである以上、シピが本物のエンジニアだということは視聴者には分かるが、会議参加者にはまだどっちが本物のエンジニアなのかは分からない。
だがここでジナもエンジニアだと名乗り出る。この時オトメが驚いているので、事前の打ち合わせから逸脱した行動だったのでしょう。更にシピが「オトメを調べたらグノーシアだった」と言い、オトメが「シピを調べたらグノーシアだった」と主張したところにジナは「私もシピを調べたがグノーシアだった」と言い出したのです。これは致命的なミスでした。この場合、この3人のうち2人は確実にグノーシアなので、仮にシピがグノーシアだったとしても、オトメとジナのどちらかはグノーシアだということになる。だが「グノーシアが仲間をグノーシアだと通告することは有り得ない」という原則があるので、オトメとジナの両方がシピをグノーシアだと通告している以上、逆にこれでシピは人間だと確定する。すると自動的にオトメとジナはグノーシアだということになる。
厳密にはジナが単に嘘つきな人間である可能性はあるので、確実にグノーシアなのは本物のエンジニアと確定したシピがグノーシアだと通告しているオトメだということになる。それで2回目の投票ではオトメがコールドスリープとなったが、ジナもほぼグノーシアと確定したようなものなので自らコールドスリープの装置に入ろうとする。つまり、ジナはミスを犯したのではなく、自分とオトメがグノーシアだとバレるようにわざと仕向けたのです。
ユーリはジナの最善の道を見つけようとしていたのにジナが自殺行為に踏み切ったことを非難する。だがジナはやはりもう誰かがこれ以上自分たちによって消されることには耐えられなかったのだと言う。更にもう1つ理由があるとジナが言いかけたところ、宇宙船が磁場異常で緊急事態となり、ジナは1人で宇宙服を着て船外に出て補修作業を行い船が航行できる状態にした上で船から離れて宇宙空間に消えていこうとする。だが、それを宇宙服を着て船外に出たユーリが食い止め「君だけを行かせない」「一緒に行こう」と言う。
だが実際はユーリはジナと一緒には行けない。ユーリはループして別の世界線に行ってしまうからです。だからこれは「嘘」だった。しかしジナはこのユーリの優しい「嘘」に触れて「初めて嘘が嬉しかった」と言う。そして、そんなユーリを好きになってしまったから、ユーリを消したりしないように自分が消える道を選んだのだと言い、ジナはユーリを宇宙船に推し戻して自分1人だけが宇宙船の酸素を抜いて「また会えるといいね」と言い残し、宇宙空間に消えていったのでした。こうして今回のお話は終わり、次回は年明け1月10日深夜放送となります。

