2025年春アニメのうち、4月10日深夜に録画して4月11日に視聴した作品は以下の4タイトルでした。
一瞬で治療していたのに役立たずと追放された天才治癒師、闇ヒーラーとして楽しく生きる
第2話を観ました。
今回はゼノスが冒険者パーティーを追放されて貧民街で闇ヒーラーの治療院を開業して得意客を増やしていった経緯が描かれた過去エピソードでした。前回の第1話では現在時点でのゼノスと仲間たちの様子が描かれ、いきなり知らんキャラが大量に出て来てワイワイやっていてちょっと意味不明だったのですが、今回その連中との過去の出会いの場面が描かれました。このように時系列を逆転するのは、どうせ他の作品と同じような展開を描くよりは初回でこの作品の独自の方向性を描いた方が良いという判断でしょうけど、前回は確かにその判断は上手くいき、ゼノスのダークヒーローっぷりが上手く描かれていました。
別にそのまま「追放から開業に至るまで」の経緯なんて描かなくてもいいとも思っていたのですが、今回はそれを描くみたいだと冒頭で分かって「これはつまらなさそうだな」と思いました。しかし、つまらなかったのは冒頭の追放の場面だけであり、その後、貰った手切れ金を握りしめて途方に暮れていたゼノスがエルフの逃亡奴隷少女のリリと出会って、瀕死のリリを手切れ金を使って買い取った上で一瞬で治癒して懐かれる場面から面白くなってくる。別に「よくある場面」のはずなんだか、やはりリリのキャラが良いんでしょうね。その後もリリのキャラに救われてるところがあり、ゼノスとリリの共にちょっとズレた者同士のチグハグな会話の流れで貧民街に闇ヒーラーを開業しようという話が進む。ゼノスが貧民街のマフィアっぽい自警団の構成員の銃創を治癒してやる場面なんかもあるんだが、こういうシーンはまさに「よくある場面」であって、そんなに面白いわけではない。ただゼノスの治癒があくまで我流であって正規のものではない点や、あくまで冒険という「現場」で培われたものであり野戦病院での治療みたいな実用的なものであるということは一貫して描かれている。そういうところが治安の悪い貧民街での開業と相性が良いのでしょう。
そうしてゼノスとリリが貧民街で開業に手頃な空き家を見つけたところ、そこにカーミラという幽霊の化け物みたいなのが住み着いていて、ゼノス達の命を奪おうとするのだが治癒魔法に弱いのでゼノスにボロ負けした上で負け惜しみを言ってゼノスの間借りを認めて大家に収まるのだが、このカーミラがリリに負けず劣らず良いキャラをしている。前回「なんで幽霊がいるんだ?」と不思議に思っていたキャラだったんですが、大家さんだったんですね。このカーミラが治療院の大家のクセに命を奪うのが大好きというチグハグさと、やたらポンコツで尊大なところが面白い。
更にその後、貧民街の非合法なマフィアっぽい自警団の3大派閥が抗争していて怪我人が正規の医者に行けないのでゼノスの治療院にやって来て、ゼノスの腕を気に入ったり、ゼノスを邪魔に感じで殺そうとしたらカーミラに殺されそうになって降参してゼノスの手下になったりと、ちょっと普通の冒険者モノとは一風変わったイリーガルなコメディが繰り広げられていき、前回登場した謎のキャラ達の正体が明かされていきます。そのままこの過去篇が次回に続くという形で今回のお話は終わりましたが、まぁ基本的にはよくある異世界モノではあるんですが、色々と工夫してあって面白かったです。てゆーか、これぐらい面白いのなら別に今回の話が普通に第1話でも良かったと思うんですけどね。
ロックは淑女の嗜みでして
第2話を観ました。
今回はちょっと溜めの展開だったように思います。前回、音羽とセッションをすることになり、その1回きりで終わりのつもりだったのですが、再び音羽にセッションをしたいと誘われて、拒否するものの結局またセッションに臨むことになったという、そういう場面まで進んで終わりましたので、状況的には前回のラストと同じ状況に戻っただけであり、足踏みしていたとも言える。もちろん、その足踏みしている時間を使って、りりさの置かれている状況を更に突っ込んで描き、りりさと音羽の音楽に関わる姿勢の違いも際立たせているので決して無意味な足踏みなのではない。これは次回においておそらく描かれるであろうりりさと音羽のバンド結成のための重要な伏線なのであろうというのは分かる。ただ、だからこそ、今回は重要な「溜め」であったのだろうとは思う。「溜め」が必要だったのでしょうけど、「溜め」無しで一気に畳みかけることが出来た他作品と比較するなら、やはり一歩譲った形になったとは思う。まぁコミカルな描写も相変わらずキレもあったし、作画クオリティも高かったし、話もちゃんと中身が詰まっていて、最後に一気にボルテージが上がってりりさの本心が明らかとなり、ハイボルテージのまま次回に繋がった。だから問題は全く無い。ただ前回のセッションのシーンがあまりに良かったので、あれが今回無かったぶん、どうしても格落ち感があったのは仕方ないというだけ。前回も結局はあのセッションシーンで全部持っていかれたので、あれがこの作品の肝であるのは間違いないからです。まぁ次回以降スパートをかけるとは思うので、どうってことはないでしょう。
まず冒頭、登校時のりりさの様子が描写されますが、昨日の放課後に思わず音羽とセッションすることになったりりさでしたが、最後に音羽に演奏について罵倒されてしまい、それを思い出すとイライラして仕方ない。このりりさの「苛立ち」が今回はずっと続きますが、りりさの心理状態はそれなりに変化していきます。しかし「苛立ち」はずっと続いていく。それはこの「苛立ち」が根深いものであるからなのですが、その正体が最後の最後で明かされることになります。
まず、この冒頭の場面では、りりさはもうとっくに辞めることを決めていたギターをせっかく音羽に頼まれてセッションしてやったというのに音羽が自分のギターをボロカスに罵倒したという無礼に対して腹を立てていた。ただ、腹立たしくはあったが、あれほどボロカスに言ってきた以上、音羽ももう自分にも自分のギターに対しても興味を失ったであろうから、もう自分に関わってくることはないだろうとりりさは思い、もう音羽のこともギターのことも忘れていつも通りの学園生活に戻ろうと頭を切り替えることにした。
ところが教室に着くと、どういうわけか音羽がりりさの席で待っていて、にこやかに出迎える。りりさは驚き、もしかしてまた悪口を言いに来たのではないかと警戒しますが、音羽はやけにフレンドリーに接してきて「昨日りりさと激しく交わった」などと女子の園で大きな誤解を生みそうなことを口走ってくる。りりさは変な性的趣味を持っていると誤解されては困ると思い、慌てて音羽を連れ出して2人で話をして、ギターをやってることがバレると困るから余計なことを言わないようにとも釘を刺した。
それを聞いて音羽も皆にはギターのことは秘密にすると約束してくれて、その上で昨日のセッションについて感謝の言葉を伝えてきたので、りりさは音羽がやはり本物のお嬢様で礼儀がしっかりしているのだと思う。演奏後はあんな悪口を言ってはいたが、それでもセッションに応じてくれたことにはこうして出向いてちゃんと感謝の言葉を伝えるのだから立派なものだと思い、りりさは音羽のことを少し見直した。しかし、とにかくもう二度と一緒にセッションをすることもないであろうし、周囲に変な誤解をされてギターの秘密がバレるのも嫌なので、りりさはこれでもうお互い無関係だと言ってその場を去ろうとする。
しかし、音羽は別に昨日のセッションの礼を言いたくて来たわけではなかったようで、次のセッションをやりたいと言い出す。音羽がわざわざりりさの教室に来ていたのは、セッションをまたやりたいという誘いのためだったのです。しかし、あれだけ自分の演奏をボロカスに罵倒しておいて、よくそんなことが言えたものだと呆れたりりさは激怒する。すると音羽は無礼な発言を詫びた上で、あれは気持ちが昂った結果つい言ってしまったことだと言い訳する。どうやら音羽は演奏で気分が高揚すると人格が豹変してしまうクセがあるようです。
つまり、あのセッションはそんなに気分が高揚してしまうほど音羽にとっては「良いもの」だったということになります。だからこうして再びりりさとセッションがしたくなって誘いに来ているわけです。しかし、気分が高揚したからといって心にも無いことを言うわけではなく、むしろ心に思ったことがストレートに言葉になって出てくるものでしょうから、あの罵詈雑言もまた音羽の本心であったはず。良いセッションだったにもかかわらず、どうして最後にあんな罵詈雑言を吐いたのか、それについて音羽は「鈴ノ宮さん、昨日の演奏、あまり本気ではないようでしたので」と説明する。
つまり、せっかく音羽は良いセッションだと思ってノリノリになったのに、どうもりりさの演奏が中途半端なものに感じられてしまい、もっと本気を出してほしいと思って音羽も全力を振り絞って演奏したのに結局りりさの演奏は中途半端なまま終わってしまったので、気分が高揚して荒々しい人格になっていた音羽はつい不満になってあのような罵詈雑言を吐いてしまったようです。あの時、確か音羽は「最後は大人しくなっちまって」とか不満を言っていたので、特にりりさの演奏の最後の方が不満だったみたいですね。
しかし、その「昨日の演奏、あまり本気ではないようでした」という指摘はりりさにはずいぶん心外なものでした。りりさは本気で演奏していたつもりだったからです。最初は生意気なお嬢様の音羽をギャフンと言わせてやろうというぐらいの軽い気持ちだったのですが、音羽のドラムがあまりに良かったので本気でねじ伏せにいき、最後には音羽の演奏の素晴らしさを素直に認め、久しぶりの本気の演奏に気持ちよさも感じていたのです。だから中途半端だったなどという指摘は全く心外ではあったが、音羽ほどの演奏者がそう感じたというのなら、もしかしたらそうなのかもしれないとも思えてきて、りりさも混乱した。
だが、とにかく無礼な発言については謝りたいと言って音羽が深々と頭を下げるのを承けて、りりさもいつまでも音羽に対して腹を立てることもないと思えてきて、仲直りしようかという気にもなってくる。あんな罵詈雑言を浴びせられて、音羽が自分に悪意を抱いているという前提であったので、りりさも音羽に対してキツい態度を貫いていたのだが、音羽もそれなりに理由があってあのようなことを言っており、しかもこうして深く反省しているのだから赦してあげるべきだろうとも思えた。
だが、音羽の方もそうして無礼を詫びた以上はもう赦してもらえたものだと思って、改めて次のセッションをやろうと言ってくる。すると、りりさは再び苛立ってしまい、セッションを拒否して怒って立ち去ってしまう。りりさはギターを辞めると決意しており、だからセッションは出来ないというのは、まぁ当然です。だが、昨日の件で音羽がこうして謝っている以上、それでももっと穏便に断れば良いのであって、ここで苛立ってしまうということは、りりさの「苛立ち」の本質が音羽の無礼な態度に起因するものではなかったということがここで分かります。
そうして、りりさは再び通常の学園生活に戻りますが、それはつまり庶民なのに令嬢のフリをし続ける嘘だらけの生活に戻るということであった。それはストレスを伴うものでしたが、更にそれに加えて、りりさは音羽のストーキングを受けることになってしまう。ただ音羽はストーキングのつもりなど無いのでしょう。単に音羽はりりさに断られても全く諦めるつもりは無いみたいで、りりさにつきまとってセッションに誘ってくるのです。
それで1日中、音羽から逃げ回って疲れ切ったりりさは結局音羽から借りたままになっていたギターピックも返せず仕舞いになってしまい、また家に持ち帰ることになってしまった。しかし、このギターピックは前回、旧校舎の音楽室で一旦は音羽に返したものであり、セッションの際に借りていただけだったはず。ならばあのセッションの後、音羽が去っていった後にギターを音楽室に置いて帰る際に一緒に音楽室に置いておけば済んだはずです。しかし、りりさは何故かギターピックを持ち帰ってしまっており、今日だって何度も音羽に返すことは出来たはずです。それなのにりりさは何故かギターピックを音羽に返せなかった。そのギターピックが音羽の大事なものだと知っているはずなのに。また、音羽も大事なギターピックをりりさが持ったままだと分かっているはずなのに返してほしいとも言ってこない。これからも一緒にセッションするつもりだから返さなくていいということなのだろう。それが分かっているから、りりさは余計にギターピックの話を切り出しづらいのだ。
その後、帰宅したりりさは自宅である鈴ノ宮家の屋敷でヴァイオリンの稽古をしたりするが、ここで義理の妹の愛莉珠が登場する。愛莉珠はどうもりりさに敵対的であり、りりさのことを姉として認めていない様子。愛莉珠は鈴ノ宮家の当主の前妻の娘のようで、後妻として当主と結婚したりりさの母は愛莉珠の義母ということになり、その連れ子のりりさは愛莉珠から見て義理の姉となるわけだが、りりさのこともその母のことも受け入れられないようです。
どうやら愛莉珠だけでなく、鈴ノ宮一族の人たちの多くは元庶民であるりりさと母のことを鈴ノ宮家の一員とは認めていないようです。だからりりさは自分が桜心女学園のノーブルメイデンとなって日本で最高のレディと認められて政財界に絶対的な人脈を得て鈴ノ宮一族の利益となってみせることで自分と母を鈴ノ宮家の一員として認めさせようとしているのです。そして、それはりりさ自身のためではなく、母親に肩身の狭い想いをさせたくないという家族愛によるものであった。
このように、ここで遂にりりさがノーブルメイデンを目指す真意が明らかとなり、りりさにとって母親が非常に大切な存在であるということも判明する。りりさがギターを辞める意思が強いのも「ノーブルメイデンを目指すのにギターは不要」という考えもあるが、要するに「母の幸福」のためにノーブルメイデンを目指す以上、母を不幸にした父親を連想させるギターはりりさにとって忌むべき存在なのでしょう。
そうして翌日、登校したりりさは昼休みに生徒会長に遭遇します。ノーブルメイデンを目指すためには生徒会長となる必要があり、いずれはりりさも生徒会長を目指さねばならない。だからコネ作りのために声をかけようと考えたりりさであったが、結局ビビってしまい声をかけられなかった。コネ作りに必死になりすぎて気負ってしまい、緊張のあまり本物の完全無欠な令嬢である生徒会長に位負けしてしまったのでした。しかし、そこに現われた音羽が生徒会長に挨拶して、りりさのことも紹介してくれて、りりさは生徒会長と知り合いになれた。それでりりさは改めて自分は所詮は偽物の令嬢であり、音羽は本物の令嬢なのだと、少し惨めな気分になった。本物の令嬢であればこんなふうに母親のために必死になってノーブルメイデンを目指すことなどない。こんなプレッシャーを感じることなどない。音羽のように自然体で声をかけられるのが本物の令嬢なのだと思えた。
しかし、その後、音羽に昼食に誘われたりりさは食事の後でまた音羽にセッションに誘われてキッパリと断った際に、音羽に「鈴ノ宮さんは一緒に交わって熱くならなかったんですの?」と質問されてしまう。「私はとても興奮しました」と照れて言う音羽の言葉を聞きながら、りりさは音羽の問いかけに答えることが出来ず、そのまま立ち去ろうとして、ふとギターピックのことを思い出して振り返ると、音羽が昼食の間ずっと誰にも分からないようにフットペダルのヒールダウンのトレーニングをしていたことに気付いた。
確かに音羽はドラムにもロックにも熱く夢中になっている。しかし同時に音羽こそ正真正銘の令嬢でもあった。「令嬢にロックなど不要だ」と考えているりりさにはそれがどうにも理解出来なかった。しかし、ならば令嬢には何が「必要」なのだろうか。「令嬢になるために必要なものは何か」そんなふうにいつもりりさは考えていた。元庶民が必死に令嬢になろうとしているからそんなふうに思考してしまうのだ。でも、級友の令嬢たちに話を聞いてみると、彼女らはそんなふうに考えてはいなかった。彼女たちはそれぞれ夢中になっていることを自然体でやっているだけなのだ。みんなそれぞれ熱くなれるものを持っていた。それが令嬢に相応しい趣味であるだけのことなのだ。りりさのように「令嬢になるために必要だから仕方なくやっている」のとは違うのだ。そんな級友たちのことがりりさは少し羨ましく思えた。自分も彼女たちのように心から夢中になって華道や茶道やヴァイオリンに打ち込むことが出来たらもっと幸福だっただろうと思えた。
しかし、よく分からないのは音羽だった。音羽もまたドラムに夢中になって熱くなっている。しかし、どうして他の令嬢のように華道や茶道やヴァイオリンのような令嬢らしい趣味ではなく、よりによってドラムなのか、それがよく分からなかった。それでりりさは放課後、旧校舎の音楽室に行き、そこでドラムを叩いていた音羽に対して「アンタみたいなお嬢様がどうしてドラムなんてやってんの?」と問いかけた。そして「ロックドラムなんてお嬢様がやることじゃない」と言う。
それに対して、音羽は「それってお嬢様、関係ないですよね」と指摘する。自分はドラムを叩いている時が一番夢中になれる。この瞬間は自分だけのものであり、他の誰のためのものでもない。どんな事情も関係ない。「好き」以外にやる理由など無い。そのように主張する音羽の言葉を聞くと、りりさは自分のこれまでの考え方が否定されているように感じた。りりさは自分のためではなく母親のために自分を曲げてきた。母親に肩身の狭い想いをさせたくないという「事情」のために令嬢になろうとし、ノーブルメイデンになろうとしてきた。そのためにギターも捨ててきた。それが正しいことだとりりさは信じてきた。だが、こうして目の前で目を輝かせながらドラムを叩きつつ熱弁する音羽の言葉を聞かせられると、まるで音羽の方が正しくて、そんなふうに他人の事情のために自分を偽ってきた自分の方が醜く歪んでいたように思えてきてしまう。
そんなふうに思ってしまうと、その自分の「正しさ」によって押さえ込んでいた「熱いもの」が表に出て来てしまいそうになる。それがりりさには怖かった。実は一昨日の放課後の音羽とのセッションの時、りりさは「またギターをやりたい」と思ってしまっていたのだ。昼食の後で音羽に「一緒に交わって熱くならなかったんですの?」と質問されて答えられなかったのも、本当は熱くなっていたからだったのです。やっぱり自分はギターが好きで、自分の熱く夢中になれるものはギターなのだ。母親や鈴ノ宮家の事情やお嬢様やノーブルメイデンなんか関係なく、自分の「好き」のためにギターをやりたい。そんなふうに思ってしまったのでした。
しかし、それでは母親を裏切って不幸にした父親と同じであり、それは母親への裏切りであり絶対にやってはいけないことだという強迫観念が湧き上がってきてりりさはその「熱いもの」を必死になって押さえ込んだ。だからあのセッションの演奏は自然に抑えめになってしまい、音羽に「本気じゃない」「中途半端」と感じさせる結果となったのです。そして、その後もりりさは「ノーブルメイデンになって母親を幸せにすることが何よりも大事」「そのためにはギターは辞めなければならない」という従来通りの考え方で必死で「ギターをやりたい」という気持ちを抑え込んでいた。だから音羽のことを考えたり、音羽にセッションに誘われたりするたびに心の中の葛藤が激しくなってしまい苛立ちが高まってしまっていたのです。
しかし、こうして音羽の純粋に音楽を愛する言葉と、それを裏打ちするように奏でられる心地良いエイトビートを聞いていると、そうした自分の考え方が醜く歪んだ不自然なものであるかのように思わされてしまう。そうなると「ギターをやりたい」という想いが勝ってしまうかもしれない。そして自分は母親を見捨てた父親のようになってしまう。それだけは阻止しなければいけないと焦ったりりさは、とにかく音羽のドラムを否定せねばいけないと思った。そして音羽の主張が間違っていることを自分のギターで証明しなければいけないと思った。母親のために辞めようとしている自分のギターの音色の方が、自分の「好き」に従おうとしている音羽のドラムよりも上だと証明しなければいけない。そのために自分のギターで今度こそ音羽のドラムを本気でねじ伏せてやる。そう心に決めて、りりさがギターを手にして再び音羽とのバチバチのセッションに挑もうとしたところで今回のお話は終わり、次回に続きます。
忍者と殺し屋のふたりぐらし
第1話を観ました。
この作品は「コミック電撃だいおうじ」にて連載中の漫画が原作で、ダークコメディだとのこと。可愛い絵柄なのでほのぼの日常コメディなのかと思って見てみたらトンデモない作品でした。今期、またイカレた作品が1つ増えましたね。よく見たら制作がシャフトだし、可愛いキャラが謎に良作画で倫理観無視で人を殺しまくり、可愛いキャラが死にまくって、しかもコメディとしてムチャクチャ面白かった。とりあえず初回はとても良かったけど、いきなり全力出してる感もあるし、1クールこのノリをずっと続けても飽きるような気もする。飽きたら単なるカオスアニメになりそうな気もします。だが、まだ何か工夫はありそうだとも思えます。とりあえず今回は高評価するしかない見事な出来で、今後も見守っていきたい。
いきなり冒頭、古い忍者劇画みたいな感じで始まって、でもちゃんと可愛いし面白い。その後、女子高生のこのはが帰宅途中で行き倒れの女忍者のさとこと遭遇して、仕方ないのでこのははさとこを大戸屋に連れていって飯を奢ってやるわけではなく、自分が注文した定食のおかわりのご飯を食べさせてやるという、優しいんだか鬼畜なんだか分からんことをする。さとこの方も喋ってみると途轍もないアホだと分かる。抜け忍なので追手から逃げているのだそうだが、忍者の里で自由を求めて脱走した連中に気が付いたらいつの間にかついていっていたという主体性皆無な抜け忍であった。
しかしそれでも追手はやって来て、なんか忍者とは思えない派手なカッコの女忍者がさとこを殺しに来るが、アッサリとこのはに殺されてしまう。どうやらこのはは殺し屋であったらしい。いや、追手はなんかすごいキャラが立ってて可愛い衣装も来ていたキャラだったんですけどね、てっきりレギュラーキャラだと思ったらいきなり死んでビックリ。更に続いて来た追手忍者もすごいキャラが立っててアクションもキレッキレだったのに、やっぱりこのはに一撃で倒されて死ぬ。すげぇ勿体ないキャラの使い方をしてるので笑ってしまった。しかも2人ともED曲ではダンス踊ったりしてるし、何なんだよコレは。
このはの言うには殺し屋ランキングというのがあって、この追手忍者たちはこのはより遥かに弱いのにこのはよりもランキングが遥かに上であり、それはこのランキングでは依頼主の意向が大きく反映されるので、単に殺す技術の高さだけではなく、後始末や隠蔽の技術も重視されるとのことで、このははそれが苦手なので順位が上がらないのだという。しかし、なんとさとこはこのはが殺した追手忍者2人の遺体を葉っぱに変えてしまう。さとこは戦闘技術はまるでダメだったが「物を葉っぱにしてしまう忍術」が得意なのだそうです。そうやって追手忍者を葉っぱに変えて証拠隠滅してしまったさとこであったが、一応忍者の里では知り合いだったっぽい2人を躊躇なく葉っぱにしてしまうさとこも倫理観が壊れてて笑える。それにしても、この人間を葉っぱに変えるアニメーションが無駄に超絶作画だというのもジワジワ笑えます。
このははランキングを上げたいので、このさとこの証拠隠滅能力が欲しくなり、さとこに自分と組まないかと誘う。その代わりに追手忍者からさとこを守ってあげるというこのはの誘いですが、断ったらどう見ても殺されそうだったので、さとこも快く引き受けて、さとこはこのはの住む部屋に居候することになります。これでまた次回から何人も派手でキャラの立った女忍者たちがどんどん殺されて葉っぱにされていくのでしょうね。凄い世界観。ドン引きで笑えます。
その後、このはの部屋がゴミ屋敷だったり、このはのさとこへの扱いがやたら雑だったりというのが描かれて、翌朝登校していったこのはがさとこが作った弁当を忘れたので、さとこが忍者装束のままこのはの学校を見つけ出してやって来て弁当を届けるという展開になる。ここでこのはの級友の吉田さんがこのはとさとこの同居の話を聞いてエロマンガ的な妄想をやたらとするのだが、同居の経緯の説明を求められたこのはが適当な思い付きでさとこが食人族に育てられた子供だったという話にしてしまうのが可笑しかった。そして2人は学校帰りに殺しの仕事に行きますが、今回の標的はなんとさっきの吉田さんの父親だった。しかし、このはは躊躇なく殺し、さとこも容赦なく葉っぱにするのであった。そんな感じでランキング上昇を目指して頑張ろうという感じで今回の第1話は終わり次回に続きます。
最強の王様、二度目の人生は何をする?
第2話を観ました。
今回は4歳になったアーサーが両親と共に冒険者パーティーに参加するという話でした。ここでアーサーの母のアリスは治癒の魔力を持っており、それは非常に稀少なので狙われやすいのだという。そうして冒険者パーティーの連中と剣の稽古をしたりして楽しく旅をしていたアーサー達であったが、盗賊一味に包囲されて襲撃を受けてしまう。アーサーの父親のレイノルズはアリスが妊娠していることを告げて、アーサーにアリスを守って逃げるようにと言い敵を食い止める。それでアーサーがアリスを連れて逃げようとしますが、敵の魔法使いの攻撃を受けて、アーサーは母とお腹の中の子を守るために敵を道連れにして崖から落ちる。そうして奇妙な森の中でアーサーが目覚めたところで今回の話は終わり次回に続きます。