2023秋アニメ 11月21日視聴分 | アニメ視聴日記

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日々視聴しているアニメについてあれこれ

2023年秋アニメのうち、11月20日深夜に録画して11月21日に視聴した作品は以下の2タイトルでした。

 

 

星屑テレパス

第7話を観ました。

今回はモデルロケット選手権に向けての動きが描かれましたが、前半パートは前向きな感じであったんですが、どうも後半パートの方がモヤモヤした展開となって、すんなりモデルロケット選手権に向けて皆で一緒に頑張ろうという単純な話にはならず、ちょっとストレスが溜まりましたね。瞬の海果への当たりがちょっとキツ過ぎる印象で、それがストレスの原因と思われる。ただ、この作品の場合はこれでいいんでしょうね。

この作品は「皆でロケットを作ろう」みたいなシンプルな青春ロケット物語みたいなのとは違うのでしょう。あくまで「星屑テレパス」ですから、地球人と宇宙人の心の交流がメインテーマなのであって、ロケット大会に向けてのトラブルが海果とユウの心の交流のきっかけとして描かれていた今回の後半パートのような描き方がこの作品の本来描くべき物語なのであり、ユウが傍観者のような立ち位置で海果と瞬が意気投合してロケットを打ち上げてしまうような話にはならないのだと思います。おそらく今回の後半パートでの海果とユウの遣り取りが伏線となって次回のお話で海果と瞬、ユウと瞬の物語も動き出していくのだと思います。そしてモデルロケット選手権に向かって皆が一丸となって、ユウの物語も描かれていくという感じになるんじゃないでしょうか。いや、そうなってほしいという願望なんですけどね。

そういうわけで今回の話ですが、まず最初は海果が前回再会した竜岡科学技術高校の宇宙開発研究部の部長の秋月彗に憧れて、あんな感じのカッコいい部長になりたいと考えるところから始まりました。それで授業中も彗のことを考えて上の空だったりするのだが、それを見て瞬は自分が先日のイベントの際にモデルロケット選手権に出場すると勝手に決めて前回優勝校の竜岡に勝利宣言までしてしまったので海果がプレッシャーを感じてしまっているのではないかと心配します。

部長会に海果が1人で出席することになるが、瞬は海果が失敗して落ち込んで帰ってくるのではないかと思い、ユウや遥乃に海果を慰めるようにと言ったりする。瞬自身は他人に素直になることが出来ないので、そういうことは苦手なのでユウたちにやらせようとしているのだが、やはり海果を心配はしているのです。しかし海果はノートに書いてくれた皆の応援の言葉に勇気を貰い、ちゃんと部長会で同好会の活動の説明を出来ました。更に、瞬がノートに書いていた「選手権優勝」という文字を見て、予定には無かったのだがその場で思いついて海果は「今年中の部活動昇格を目指して、この夏のモデルロケットの大会で絶対に優勝します」とハッキリ言い切ったのだという。それを聞いて瞬は海果がプレッシャーを乗り超えていると感じて安堵し、海果は皆が褒めてくれるので自分も彗みたいなカッコいい部長に一歩近づけたような気がした。

その後、大会出場のためにメンバー全員のライセンス所持が必要だと判明して海果たちは焦りますが、瞬が既に3級のライセンスを持っていて、他の3人は4級のライセンス所持でOKだと分かり、しかも瞬が指導コーチの資格もあるので、瞬の認定で実演の後で3人も4級を取得出来たという話が描かれ、その後、瞬へのお礼ということで皆で一緒に出かけて、ケーキバイキングに行ったり、瞬の好きなロボットのプラモデルをプレゼントしたり、一緒にプリクラを撮ったりする。

瞬は他人とそんなふうにどうでもいいことで楽しみ合ったりすることに慣れておらず、そんなものは社交辞令のようなものだと思ってバカにしていた。でも社交辞令などではなく自分と本気でどうでもいいことで楽しくやりたいと思ってくれている海果たちに接して、それを嬉しく思っている自分に気付きます。そうして、大会が終わった後またこんなふうに遊ぼうと言ってくれる海果の言葉を聞いて、その時に皆で心の底から一緒に喜び合えるように絶対に大会で優勝させてやりたいと思い、自分が海果たちのために大会で優勝に導いてやろうと内心強く決意します。

そして、そのためには設計から製作まで全て自分が主導してやらなければいけないと瞬は考えた。大会まで期間もあまり無く、素人同然の海果たち3人の意見を聞いている余裕は無いと考えた瞬は「勝つためには全て私に一任しろ」と言い、予算は皆で出し合おうと言う。海果は皆で一緒に作った方がいいんじゃないかと言うが、瞬は「何かを手に入れたいならばリーダーらしく一番合理的な判断をしろ」と言う。それで海果はリーダーならばしっかりしなければいけないと思い瞬に従いますが、皆で話し合ったり一緒に作ったりするのを楽しみにしていた海果は落ち込んでしまう。

するとユウが地球の面白いことを満喫すると言って海果をゲームセンターに連れていって、一緒にクレーンゲームをします。ユウが1人でやっても全然景品が取れなかったが、海果がサポートして共同作戦をすると成功して2つのぬいぐるみが同時に取れました。それでユウが地球は楽しいと言って喜んでいるのを見て、海果は遥乃が「宇宙人に地球の素敵なところをたくさん知ってもらいたい」と言っていたことを思い出してユウに伝える。それでユウは喜んで、海果にも素敵なところを教えてほしいと言ってくるが、海果はそういうのは自分はあまり知らないと答える。

そして、皆のことは素敵だと思っていて、自分もそんな風になりたいと思っているけど、いつも皆に迷惑をかけていて、秋月さんんみたいにカッコいい部長でもない、ロケット作りでも足を引っ張って、瞬にも負担をかけてしまっていると言って海果は落ち込みます。しかし、そんな海果にユウは「1人じゃ何も出来ない、2人なら出来るって教えてくれたのは海果だよ」と言って、さっき2人の共同作戦で取ったぬいぐるみのうちの1つを海果に渡す。

そして、ユウは「宇宙人の私はこの星じゃ1人で歩いていけない」「海果の心や言葉が道を照らしてくれるから自分はこの道を歩いていける。海果や皆と同じものを目指して同じものを掴もうって頑張れる」と言い、「この星で海果が照らしてくれるものが私にとっての素敵になる」と言い、だから海果の中のキラキラを全部見せてほしいのだと伝えます。それで海果は皆で一緒に宇宙に行って、ユウとの約束を果たすためには、やっぱり皆でロケットを作りたいという本心を打ち明ける。でも自分がしっかりした部長じゃないからそんなことは言えないのだと俯く海果をユウは抱きしめて、それが海果の灯りならば自分にとっての道標だと言ってくれる。それで海果はユウのために、皆の足を引っ張らないように、瞬に負担をかけないために、自分がしっかりした部長になろうと決意して、ロケットの打ち上げの練習をすると言って駆けていきます。そうして今回は終わり次回に続きます。次回はモヤモヤが晴れてスカッとする展開が来るのだろうと期待しています。

 

 

SHY

第8話を観ました。

今回から今期のクライマックスとなる「氷の故郷編」というのが始まるようです。ロシアのヒーローであるスピリッツがメインのお話ということになりますね。もちろん主人公のシャイも大活躍するのでしょうし、いよいよスティグマ率いるアマラリルクと本格的にぶつかるお話となるのでしょう。

ただ今回はその「氷の故郷編」の導入という感じで、シャイの変身者である紅葉山テルがロシアに行ってスピリッツの変身者であるペペシャと合流して、ペペシャの過去を調べてアマラリルクの刺客ツィベタの正体を探るというお話でした。そして最後にその場にツィベタともう1人の刺客であるクフフが現れたというところで今回は終わりましたので、本格的に盛り上がってくるのは次回ということになるでしょう。

しかし今回も今回で十分良かったです。北極でのアマラリルクの宣戦布告の際に初めて現れた刺客のツィベタが初対面のはずのペペシャのことを愛称の「ペーシャ」と呼び、ペペシャの子供の頃の姿に似ていたとペペシャ自身も言っていたので、テルはペペシャの故郷でペペシャと待ち合わせして、ペペシャの子供の頃に育ったという場所に一緒に行きます。その場所はユーリー孤児院といい、ペペシャは12歳から17歳までこの孤児院で過ごしたらしい。つまり12歳までは親が居たということになり、ペペシャは12歳まで母親に育てられたらしい。言い換えると12歳の時に母親が居なくなったということであり、どうやら死別したらしいのだが、その母親もこの孤児院で育ったので、その縁でこの孤児院に引き取られたようです。

そういうわけで、この孤児院に残っているペペシャ自身の写真や資料を調べれば何かツィベタの手掛かりが得られるのではないかと思ってテルとペペシャは一緒に過去のアルバムなどを調べます。そうして写真などを見ると確かに子供の頃のペペシャとツィベタは似ていたが同一人物というわけではない。そして子供の頃のペペシャは今とは違ってあまり明るい子ではなかったとテルは知る。ペペシャの言うにはお酒を飲んでいない時の自分は違うのだとも言うから、いつものやたら明るいペペシャはお酒を飲んだ時だけの姿のようで、本来のペペシャはあまり明るくないようです。

そして、それは母親譲りであるらしい。ペペシャの母親も普段は寡黙な人だったがお酒を飲むと明るく饒舌になったという。それでペペシャは子供の頃から「お酒は大人を子供に戻す魔法の薬」だと思っていたのだと言います。言い換えると、ペペシャもその母親も、大人になることを拒絶して子供のままでいるということに対する憧憬が心の何処かにあるということになる。だが実際の子供の頃のペペシャも母親も決して明るい子供ではなかったのでしょうから、彼女たちの憧れる「理想の子供像」というのは現実離れしたものであるような気もする。それってアマラリルクの目指すものと似ているような気もします。

孤児院の院長もペペシャがあまりお酒を飲むことを感心してはいないようで、「君もお酒をよく飲むようだが」と言っているところを見ると、同じ孤児院出身だったというペペシャの母親の飲酒癖についても院長はあまり良いことだとは思っていなかったようです。まぁ過度の飲酒が良くないのは当たり前のことなのですが、ペペシャの母が若くして他界していることから、院長の危惧していることは特別な意味があることなのかもしれない。

そこにナタリアというペペシャが孤児院に居た頃から働いている職員がやってきて会話をしますが、ナタリアもこの孤児院出身だという。この孤児院で育ち大人になって外に働きに出たが社会に受け入れてもらえず、結局この孤児院に戻ってきて職員として働いていた時期にペペシャが12歳で入所してきたのだという。ここでナタリアは「ヒーローが現れて戦争が無くなったけど、世界の隅っこは未だに変わらず生きにくい」と語る。

イギリスのスターダスト以外の基本的にはヒーローは自分の正体を隠しているが、ペペシャはこの孤児院ではヒーローのように慕われていながらも自分がヒーローのスピリッツであることは明かしていない様子です。家族同然の相手である孤児院の人々にも正体を明かしていないのは、どうもこの孤児院ではヒーローにあまり良い感情は無いからなのかもしれない。嫌いというわけではないのでしょうけど「ヒーローは自分たちのような者を救ってはくれない」という意識はあるのかもしれない。戦争が無くなって平和になったといっても、辛い想いをして生きている人はたくさんいるのです。だからこんな平和はまやかしであり、ヒーローもまやかしのヒーローであるとするならば、そこもまたアマラリルクの思想と通じるものがあるのかもしれない。

ここでナタリアが自分の子供の頃の写真も見ればいいと言って古いアルバムを持ってくる。ナタリアが孤児院に居た子供時代にはペペシャの母のレターナ(愛称はレーニャ)も孤児院に居たというので、ペペシャも子供の頃の母親の写真は見たことがないので興味津々でアルバムを開きます。すると、子供の頃のナタリアの横に立つ少女の写真を見て2人は驚愕します。なんと数十年前の子供の頃の写真に写るナタリアの横にツィベタが一緒に写っていたからです。しかも、ナタリアの言うにはその少女こそがペペシャの母親のレターナの子供の頃の姿だという。

その時、孤児院の庭にツィベタが現れて、更にもう1人アマラリルクの刺客と思われるクフフという少女も現れる。テルとペペシャも変身してシャイとスピリッツとなり、スピリッツはツィベタにどうして亡くなった母親の子供の頃と同じ姿をしているのかツィベタに問い質す。するとツィベタは自分は北極で目覚めた時に過去の記憶が無かったと言う。だがペペシャとユーリー孤児院のことは少しだけ覚えていたとも言う。そしてスティグマの考えに賛同したのは自分がこの冷たくて苦しみに満ちた世界が嫌いだったからだろうとも言います。更にツィベタはユーリー孤児院を見て「温かい場所」だと言い、ずっとここで生きていたかったとも言う。そして「懐かしい私の原風景」だとも言う。こういう発言を聞いていると、ツィベタはレターナの「ずっと子供のままでいたかった」という想いを引き継いだ何らかの存在なのかもしれません。そして、それは自分を受け入れなかった大人の社会への憎悪を伴っているようにも思える。

そしてツィベタは「やっぱりここなのね、私の場所」と憑かれたように呟く。その言葉にスピリッツが反応すると、ツィベタはスティグマから聞いた言葉を伝える。「誰の心にも現実から切り離された不可侵領域が存在する」「そこには苦しみや痛みは存在せず、ただ安らぎだけが存在する」とスティグマは言い、その場所を「アマラリルク」と呼んだのだという。その考えにツィベタは賛同したらしい。そして孤児院の周囲を黒い空気のようなもので囲んで皆を閉じ込めてしまい「冷たい現実なんて嫌い」「温かい幼さの中で永遠を過ごしましょう」と言う。そうしてシャイとスピリッツに対して「ようこそ私のアマラリルクへ」と告げて、いよいよ戦闘開始というところで今回は終わり次回に続きます。この最後のあたりはおそらくこの作品の根幹をなす最重要部分なのだと思われますが、とにかくツィベタ役の沢城さんの声が素晴らしかったのもあってムチャクチャ惹き込まれました。ただ、これでもまだ大したことは起きてないので本番は次回以降だと思います。この「氷の故郷編」はかなり盛り上がりそうではありますが、同時にかなり難解にもなりそうですね。