2022年秋アニメのうち、10月4日深夜に録画して10月5日に視聴した作品は以下の2タイトルでした。
勇者パーティーを追放されたビーストテイマー、最強種の猫耳少女と出会う
第1話を観ました。
勇者パーティーに所属していたビーストテイマーのレインがクビになってしまい、冒険者になって気楽に生きようと思っていたら最強種の猫耳少女カナデと出会って、カナデはレインのことを気に入ったみたいで、レインはカナデを契約して使役することになった。更に実はレインは凄い才能のビーストテイマーだったということも分かったというような第1話でした。
まぁ結局、レインもカナデもチートなわけで、レインを追放した勇者パーティーは人を見る目の無い無能だったわけです。なんかすごく嫌な感じのキャラに描かれてましたし、もう出てこないか、出てきたとしても噛ませ犬的な感じの扱いになるのでしょう。一種の「ざまぁ」展開も期待出来るのかもしれません。
まぁしかし、いつものよくあるスローライフ系で追放系で無自覚最強系という感じで、しかも今回は猫耳少女と出会ったというだけの話であり、だいぶ退屈でした。私がそもそもビーストテイマーの定義がよく分かっていないし興味も無いので、レインがビーストテイマーとして凄いとかいう話をされてもあまりピンとこないし、獣をテイムする手順を観てもあまり感動もしない。「新米錬金術師」も同じですけど、基本的に異世界系作品が好きな人向けの作品という印象ですね。
ただ、これも「新米錬金術師」と同じですけど、複数のヒロインが出てきて、その可愛さを堪能する作品みたいですから、ヒロインが出そろうまで視聴継続して様子見すべき作品なのでしょう。まぁあまりにつまらなければ途中で断念するかもしれませんが、とりあえず次回に期待しましょう。今回のカナデ自体は可愛かったとは思いますが、さすがにヒロインがカナデだけでは1クールもつとも思えませんでした。次のヒロインにも期待したいと思います。
ヤマノススメ Next Summit
第1話を観ました。
「ヤマノススメ」の第4期にあたる本作ですが、第1話から第4話は第1期から第3期の総集編なのだそうです。つまり第4期としての内容が本当に始まるのは第5話からであり、全12話構成ですから、第4期の実質的な内容は8話分ということになる。そして冒頭の4話分は過去作品の再編集版ということになります。
もし全編が過去作品の再編集版だとしたらレビュー対象やランキング対象にはしないところですが、しっかり8話分は新作エピソードがあるわけですから当然、レビュー対象やランキング対象とします。その場合、この作品を12話構成の作品として評価対象にするのか、それとも新作分のみの8話構成の作品として評価対象にするのかについてですが、それについてはあくまで12話構成の作品として評価します。つまりSランクの内容であれば、話数に応じてランクを下げるということはなく正当にSランクとして評価するということです。
去年の秋クールの「鬼滅の刃」が、「無限列車編」の映画でやった内容を分割したエピソードで6話分、新作エピソードで1話分やって、その後に「遊郭編」の新作エピソードを4話分やった全11話構成になっていたものを11話構成で評価したのと同じパターンだといえます。あの時の「鬼滅の刃」よりも今回の「ヤマノススメ」の方が新作エピソードが多いし、過去作品も「鬼滅の刃」はほぼ単に分割して流しただけなのに対して今回の「ヤマノススメ」は再編集している上に新作映像も追加されていた。だから当然、普通に全12話構成の作品として評価します。
また、冒頭4話の過去作の再編集部分についてどう評価するのかについてですが、それはつまり、私が「過去に一度観たもの」をどういう風に評価するのかという問題です。確かに基本的に再放送作品や再編集作品は評価対象にはしませんけど、評価対象にすると決めた以上は他の新作と対等に扱います。基本的には「初めて観るもの」と同じ扱いとします。「鬼滅の刃」の「無限列車編」はそのように扱って普通に高評価しましたし、「結城友奈は勇者である」の3期もかなり2期と重複する部分がありましたが結局は最高評価としました。一旦頭をリセットして初見のつもりで観て、その結果面白いのならそのまま評価するだけのことです。そもそも、そういう観方が出来ないのなら原作を既読している作品など正当に評価することは出来ません。
ただ、今回の「ヤマノススメ」の過去作部分に関しては、1期や2期や3期そのものと全く同じように評価することは不可能です。それはダイジェスト版だからです。良いところだけ凝縮されてむしろ良くなっているかもしれないし、観たいところがカットされていてイマイチに感じるかもしれない。それは観てみないと分かりません。
今回の第1話は第1期のダイジェスト版という感じでしたが、まぁ1期の内容を全部しっかり覚えているわけではないですが、上手くまとまっていたとは思います。1期は5分アニメで12話やりましたから、フル尺でも60分、主題歌など省いた実質的な尺としては36分程度の内容ですから、それを今回は20分程度にまとめたわけで、そもそもカットしている部分の方が少なく、ほぼ1期のテイストは再現出来ていたと思います。
まず冒頭には今回新規に追加された新作映像で、あおいがひなたと再会する前の中学校時代の話が挿入されており、「人づきあいが苦手だった」というあおいの設定がより分かりやすく強調されていました。その後、第1期冒頭の高校入学した日にひなたと再会して山登りに誘われ、その後に天覧山に登ったり、高尾山に登ったり、楓に出会ったり、ここなと出会ったり、1期の物語の要点はしっかり押さえて、登山を通じて次第にあおいが人づきあいが苦ではなくなっていき積極的になっていく様子が、第1期本編ほどではないにしても丁寧に描けていたと思います。
それに加えて丁寧な風景作画と心情描写、短編でありながら意外性のあるストーリーなど、そうした素晴らしい第1期が上手くまとめられていましたから、文句なしに名作級、Sランク級の1エピソードになっていたと思います。ただ、「ヤマノススメ」の物語が真価を発揮してくるのは第2期以降であり、第1期は割と前フリ的な感じですので、そのダイジェストである今回のエピソードもまだ最高評価までは届かないでしょう。今回の内容ではまだ「水星の魔女」や「SPY×FAMILY2期」の第1話にはちょっと届かないでしょうね。
真に期待出来るのは次の第2話、おそらく第2期の前半部分、富士登山編のダイジェストを描くところということになるのでしょう。ただ、第2期と第3期は15分アニメで第2期は24話構成、第3期は13話構成でしたから、今回のエピソードに比べると次回以降はカット部分も大幅に増えてくる。そうなると取捨選択を上手くやれないとつまらなく感じてしまう可能性はあります。まぁ、そのあたり上手くやってくれるとは思うんですが、第2期と第3期は元の本編がかなり良かっただけに、ダイジェスト版を相対的にイマイチに感じてしまう可能性はあり、ちょっと心配はありますね。まぁそれでも4話までSランクにあるのは間違いない内容です。本編そのものならおそらく今期のラインナップの中でも1位なんでしょうけど、ダイジェスト版ならばとにかく4期本編の内容が始まるまでSランク内に入っていればスタート位置としては十分だと思います。