2021秋アニメ 12月15日視聴分 | アニメ視聴日記

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日々視聴しているアニメについてあれこれ

2021年秋アニメのうち、12月14日深夜に録画して12月15日に視聴した作品は以下の1タイトルでした。

 

 

境界戦機

第11話を観ました。

今回は繋ぎ回で、なんと温泉回でした。

そう言うとダメな回みたいですけど、話は結構面白い方向に向かってます。

前回がバリバリの戦闘回でしたから、今回は戦闘は休みでストーリーを進めるんだろうというのは大体予想していました。

まぁそんなに凄く話が進んだというわけではないですが、次回からの大きな展開に繋げるだけの分はしっかり進みました。

アモウ達は東北の遠征から中国地方に戻ってきてヤタガラスの仲間たちと合流します。

ヤタガラスは新しい本部に向けて移動中なのですが、その肝心の新しい本部がまだ出来上がっていないので一時的に分散して待機中という状況のようですね。アモウ達3人が合流したのは整備班を中心としたグループで、そこには幹部連中はいない。

新本部への移動というのが前々回のユウセイのスパイ活動の結果、急遽行われたものなので仕方ないのでしょうけど、ゴタゴタしてますね。

短期間とはいえ新本部が出来上がるまで大きな作戦も出来ないらしい。

結局ここまで一度もヤタガラスの大きな作戦というやつを見たことがないんですが、まぁ実際レジスタンス組織なんてそんなものなのでしょう。

ずいぶん地味な印象ですが、これこそレジスタンス組織のリアルなのかもしれません。

そういうわけで今回はアモウ達のヤタガラス側の描写は至って平和な日常回になっていて、各自の愛機メイレスを洗ったり、囲碁をしたり、買い出しに行ったりします。ガシンは前回の遠征が良い気分転換になったみたいで立ち直っており、アモウやシオンに対しても仲間意識が強まっているようです。アモウはメイレスの整備の腕を褒められたりして、エンジニアになりたいという夢を抱くようになったみたいです。

一方、ヤタガラスおよび各占領軍の陣営では1年後を目途としたAI予測で北米軍の支配地域が拡大するという予測を共有しており、それに対処する動きが生じているようです。北米軍のワット大尉は、これほどの大きな変化が生じるということは何か大きな起爆剤となる要因があると見て、それをヤタガラスの持つ自律思考型AIではないかと推測し、同じタイプのAIを搭載していると見られるゴースト捕獲を改めて目指す。

ユーラシア軍のほうでは、前回登場したゼレノイ少佐がアモウ達のメイレスとの再戦を望んで特別遊撃隊を編成して、どうやらヤタガラスの勢力圏に遠征してくる様子です。ユーラシア軍としては北米軍への牽制という目的もあってのことのようですが、ゼレノイはメイレスのことを欲しがっている模様です。

そんな中、ブレンゾン社のゴベールがワット大尉に連絡をしてきて、ゴーストの潜伏場所の情報を提供しました。もちろん正体を隠しての連絡なのでワットにはゴベールが何者なのかは分かりません。ゴベールは情報を無料で提供して、北米軍との今後の商売への投資だとか言っていますので、北米軍にも武器を売りたいのかもしれません。ただ、それだけが目的としてはやり方が回りくどすぎるので、ワット大尉を相手にして何か極秘の商売でもしたいのかもしれませんね。

そもそもどうしてゴベールがゴーストの潜伏場所を把握しているのかも謎です。商売人ならではの情報網があるだけかもしれませんが、ゴースト自体がブレンゾン社と何らか関わりがある機体である可能性もあり、どうも怪しい。シンプルに北米軍やワット大尉に取り入ることだけが目的ではないような気がします。こんな重要な情報を取引相手のヤタガラスには教えていないというのも怪しい。

ワット大尉の側も当然怪しいとは思っていますが、ただ情報を精査してみたところその情報は信ぴょう性が高く、最近アジア軍が日本海側で謎の敵と交戦したが戦争状態にはなっていないという点も踏まえて、ゴーストの潜伏場所はゴベールの情報の通りに隠岐の島だと判明します。もともとゴーストを捕獲するのがワット隊の任務ですから、ゴベールの意図がどうあれ、ゴースト討伐に動くしかない。

ただ、アジア軍の勢力圏で大きな部隊を動かすことは出来ない。かといって前回は小規模編成でゴーストと戦って敗れています。そうなるとワット隊としては八方塞がりということになりますが、ワットは何やら腹案がある様子。今回は無人機部隊を動かすつもりみたいですが、前回は有人機の精鋭部隊でゴーストに敗れているわけで、無人機なら数を増やさなければ勝負にならないはず。しかし数は増やせないのだから、いったいワットが何を考えているのか部下たちにも皆目見当がつかないようです。そんな部下たちの困惑をよそにワットはいきなり観光に行こうと言い出して、ますます部下たちを困惑させます。

この後、ワットは街に買い出しに来ていたアモウと偶然出会い会話して、その声がアジア軍支配地域でレジスタンス組織のアメインに乗って啖呵を切ったパイロットの声に似ていると気づいて密かに声紋分析したりしているので、実際は観光ではなくレジスタンス組織との接触を図ろうとして街に出たものと思われます。アモウと偶然出会ったのは幸運以外の何物でもなく、ワットの行動はかなり無計画で行き当たりばったりには見えますが、まぁもしアモウと出会わなくても何らかの伝手はあったのかもしれません。

その後、アモウ達は買い出しを終えてヤタガラスの拠点に戻って、その後にミスズさんに連れられてアモウとガシンとシオンは温泉に行っていますが、その温泉にワット達が現れたのはさすがに偶然とは思えないので、ワットの部下がアモウを尾行していたのだと思われます。おそらく声紋照合でアモウがメイレスのパイロットだということも判明したのでしょう。しかし、そうなるとヤタガラスの拠点の位置がワットに知られてしまっていることになる。だが、おそらくワットはヤタガラスを攻撃する意思は無いのでしょう。何故なら、わざわざアモウ達に自分たちが北米軍の軍人だと名乗った上で、ゴーストの潜伏場所の情報を教えているからです。

更にワットは自分たち北米軍が近いうちに隠岐の島に潜むゴーストを討伐するために部隊を派遣するという情報までアモウ達に話している。こんな重要情報を温泉で偶然出会った少年に普通は話したりはしませんから、アモウ達も自分たちがヤタガラスの一員だということがバレていることは気づいている。だが、それならなおのこと、こんな重要情報を話すのは不自然です。ヤタガラスは北米軍にとって敵であるはずだからです。

そんな不自然なことをあえてしているということは、これはもうワットが暗に共闘を持ち掛けていると解釈するしかない。ただ、さすがにこれはワット個人の思いつきであり、北米軍においてこんな行為が許されるはずはない。ワット達から見ればヤタガラスはテロ組織だから彼らも馴れ合うつもりもない。だからワットもハッキリと共闘を持ち掛ける言葉を言うわけにはいかないようで、「縁を感じる」とか「機会があればまた」などと共闘を匂わせるようなことを言っただけで去っていきます。

次に会う約束をしたわけでもなく、共闘の約束をしたわけでもない。事前の打ち合わせなども出来るわけはない。だから明確なる共同作戦などは不可能です。おそらく、ヤタガラスの拠点はワット隊の監視下に既にあるので、こうしてゴーストの情報を与えてヤタガラスのメイレス部隊が隠岐の島にゴースト討伐に向かえばワット隊がそれを追尾していき、隠岐の島でメイレスがゴーストと戦闘に入ったところにワット隊が乱入してゴーストを討つという作戦なのでしょう。そうやってヤタガラスのメイレスを戦いに引き込んで足りない兵力の代わりにしようというのがワットの考えであるようです。

ヤタガラスのアメインがゴーストと戦闘したことはワットは戦場跡を観察して把握していますから、両者が敵対関係であることは知っている。だから、ゴーストの潜伏場所を教えればヤタガラスのアメインが討伐に動くだろうと考え、そこに参戦して暗黙の共闘でゴーストを仕留めてしまおうというのがワットの考えた作品のようです。どちらにせよ大規模戦闘になればアジア軍に勘づかれてしまう可能性は高いが、その場合はヤタガラスにアジア軍の相手を押し付けて自分たちは逃げてしまおうというズルい考えもあるのでしょう。

もちろんアモウ達はこんなワットの作戦に乗る義務は無い。同盟関係にあるわけでもなく敵同士なのだし、隠岐の島でゴーストの次に自分たちがワット隊に討たれてしまう危険だってある。だが、もし隠岐の島に行かないのならばワット隊は利用価値無しと見なして監視下にあるヤタガラスの拠点を襲撃してくるかもしれない。そういう無意味な面倒を避けるにはとにかくワット隊にも警戒しながら隠岐の島に行くほうが安全かもしれない。それになんといっても、これまで多くの犠牲を強いられてきた憎き仇のゴーストを討つ千載一遇のチャンスでもある。特に父を殺されているガシンはそういう想いが強い。ワット隊の思惑がどうであれ、ゴーストの居場所が分かった以上、ガシンとしてはゴーストを見逃すという選択肢は無い。ただアモウ達やヤタガラス上層部はそこまでゴーストに執着する理由があるわけでもなく、そこらへんはリスクとメリットを天秤にかけて結論を出すことになるだろう。

今回はここまでで、次回はゴーストをどうするのかについて結論が描かれ、まぁおそらく隠岐の島に行くのでしょう。サブタイトルが「隠岐の島戦(前編)」ですからね。しかも前後編みたいですね。まさか隠岐の島でゴーストと戦って完結とかありえないでしょうね。そんなことになったらゼレノイ少佐とか気の毒すぎるし。だからやっぱり2クール確定と見ていいでしょう。前半のクライマックスが隠岐の島でのゴーストとの決戦ということになるのでしょうね。

まぁ、この作品ってそんな夢中になるほど面白いわけじゃないんですけど、安定してて気楽に観れて、良い作品だと思いますよ。特にワット大尉が出てくると話がサクサク進んで、良質な戦争モノになって良い感じなんですよね。