アスベスト調査に詳しい人この指とまれ

 

 

この家づくりブログのネタは、時系列順にスマホのメモ帳に記入しており、

 

毎日それを見て、次のお話はこれか、と確認してから書き始めるのですが、

 

最近、ブログを綴る指が軽やかさを欠いています。

 

それは、書こうとするテーマが奇妙で複雑怪奇な問題を孕んでいるからで、

 

眩い光に照らされた家づくりの楽しさの裏側で、

 

深淵の底に落ちた暗い影に触れるような気味の悪さを感じているからですが、

 

これも家づくりの一つの過程であり、いつかまたどなたかの参考になればいいな、

 

というのが私がこれを綴る目的でもありますので、

 

重い指を引きずって、今日もキーボードに這わしていくのです。

 

 

 

契約を交わした翌週に、我が家の敷地の測量を行うということで

 

担当さんが測量士さんを引き連れていらっしゃいました。

 

これによって敷地の正確な長さや高さが数値として表れてきて、

 

今後の解体計画や建築計画の礎となっていきます。

 

解体工事における最重要課題の一つ、増し積み擁壁問題の解決にも、

 

光が当たってくれることでしょう。

 

 

測量して頂いている間、手持ち無沙汰な時間がありましたので、

 

担当さんに、解体工事におけるアスベスト調査の話をしてみることにしました。

 

 

先日、ネットで紹介してもらった解体工事業者が現地調査に来てくれた時に、

 

建材からアスベストが発見された場合には

 

別途で費用がかかる、と言われたことを下の記事に書きました。

 

 

その後、解体工事の見積が出てきたので、加えて仮にアスベストが検出されたら

 

追加でどのくらい費用がかかるのかも聞いていたのですが、

 

解体工事費用は240万円で、

 

アスベスト追加費用が140万円ということでした。

 

一方で、小林住宅お抱えの解体工事業者からの御見積は310万円です。

 

上の記事でも書いたように、この310万円の中に、

 

アスベスト調査費用及び検出された場合の費用は諸々込みか、

 

と担当さんにメールで聞いたところ、担当さんからは

 

アスベスト関連を含めての金額となっております

 

という返信があったと書きました。つまり整理すると、

 

アスベストが検出されなかった場合は、ネット業者の240万円

 

アスベストが検出された場合は、小林住宅紹介の310万円

 

を選択すれば、解体工事を安く済ませられることになります。

 

そこで、まずアスベストが検出されるかどうか、検査を先に行いたいのだが、

 

と聞いてみたわけです。

 

 

ここまでは、いいでしょうか、御理解頂いているでしょうか。

 

ここから、担当さんが誘うラビリンスに足を踏み入れることになります。

 

 

 

なんと担当さんは「アスベスト調査は行わないんですよ」と仰いました。

 

「この家が建築されたのは、アスベストの使用が禁じられた後なので、

 

 アスベストが含まれていないとみなして解体できるんですよ」と。

 

え、何その裏技?と思いました。

 

 

一見して古臭い木造建築の我が家は、見た目通りの昭和50年代の建築で、

 

確かにアスベスト含有率5%超が使用禁止になった

 

昭和50年よりも後に建てられてはいますが、

 

上の記事で書いたように、その時点ではアスベストは全面禁止ではなく、

 

その後平成24年までの間に段階的に禁止範囲が広がっていきます。

 

環境省が示す解体工事の事前調査の方法では、

 

「平成18(2006)年9月1日以後に着手した建築物等であれば、

 

 アスベストが使用されていないと判断できる」とありますので、

 

昭和50年代建築の我が家はそれに当てはまりません。

 

ですがその時は私も知識に乏しく、そういうやり方もあるんだろうかと思って

 

それ以上はやり取りしなかったのですが、後で「みなし」について調べたところ、

 

「みなし」の解釈が全く逆のように読み取れました。

 

 

アスベスト調査のやり方は、まずは建築物に関する書類を調査し、

 

建築年月日や使用された建材など、記録からアスベストの有無を調べ、

 

続いて目視調査で書類に書かれてある内容に相違がないかを確認し、

 

記録と目視が一致してアスベスト含有物でないことが確認できれば

 

アスベストが使用されていないと判断できますが、

 

これが確認できなければ、現物の分析調査を行って

 

アスベストの有無を調べなければなりません。

 

我が家について言えば、建築時の詳細資料がないために、

 

使用された建材や塗料のメーカー、成分などが不明のため、

 

現物の分析調査が必須ということになります。

 

ただし、ここで、分析調査をしなくてもいい

 

「みなし」という方法があります。それは、

 

アスベストが含有されているとみなして

 

飛散防止のために作業場所をシートで被うなどして外界から隔離し、

 

現場と外界との間にクリーンルームを設置し、集塵排気装置を設置し、

 

廃棄物は厳重に梱包、運搬し、特定の業者に廃棄を依頼するなど、

 

最大限の注意を払って解体を行う方法です。

 

アスベストが含有されているとみなすなら、分析調査はしなくてもいいのです。

 

担当さんの認識と、全く逆なわけです。

 

 

 

いやいや、ちょっと待てよと。

 

担当さんからのメールには、

 

アスベスト関連を含めての金額となっております

 

と書いてあったではないですか。

 

ということは、小林住宅お抱えの解体工事業者の見積310万円の中には、

 

アスベストが含有されているとみなして行う厳重な対策費用が

 

含まれている可能性が、ワンチャンあるかもしれません。

 

であればなおさら、アスベスト調査をして検出されなければ、

 

その310万円はもしかしたら減額される可能性があるのではないでしょうか。

 

担当さんが、解体工事業者からの話を聞き間違えた可能性も微レ存です。

 

アスベスト調査をして310万円から減額されるのであれば、

 

小林住宅お抱えの解体工事業者で進めるのが得策でしょう。

 

 

 

この件については、また時系列を追って続きを書いていきます。

 

次回、「嫁の謎のこだわりが炸裂!タカラスタンダードのショールームに行く!」


明るい話になるといいなぁ。

 

 

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。