今回、選んだブルーズ2曲のうちの2曲目が今日の曲となります。

 ブルーズの語源には、「憂鬱」 とか 「物悲しい」 などの意味があります。

 色の 「青」 から来てるものだと思われますが、もう少し詳しく説明しますと、

 1865年に奴隷制度から解放された黒人は、白人の奴隷主の家から追い出され、自分の力で生きていかなければならなかった。

 当然、生活も奴隷時代より苦しく辛い事に変わりは無く、しかし、代わりに手に入れた 「自由」 や 「時間」 で、彼らは神に助けを乞う音楽では無く、自分に向き合うための音楽を作った。 それがブルーズだという事。

 奴隷制度は無くなったものの、彼らは一人の人間として見てもらえず、厳しい差別が待っていた。 つまり、ブルーズは、社会に対する心の悲しみを体現した黒人の音楽でもある、と。


 楽曲の旋律も悲しい感じのものが多くありますが、今回はB.B.キングの曲にしても、その後の2曲にしても、明るい曲調のもの、ロック調のものをあえて、選ばさせて頂きました。

 では、今日の曲、の前にルーシー・フォスターのプロフィールを少し。


 Ruthie Foster (ルーシー・フォスター) は、アメリカ、テキサス州出身のアフリカ系アメリカ人。 現在51歳。

 幼少の頃にラジオから流れるゴスペルとブルーズに魅了されたルーシーは、14歳の時に地元の聖歌隊ソロリストとして活躍。 自身の人生が音楽を中心に廻っていく事を確信したという。

 コミュニティ・カレッジに進んだ彼女は、オーディオ・エンジニアリングを学ぶ一方で、ブルーズ・バンドを結成。 クラブやバーでの演奏を繰り返した。

 卒業後、海軍に入隊。 そこでもルーシーはバンドを結成し、ファンクやポップスにも傾倒していく。 除隊したルーシーは、ニューヨークに辿り着き、多くのフォーク・ミュージシャンとセッションを行っていた。 それに興味を持ったアトランティック・レコードがルーシーとの契約に乗り出したものの、彼女はポップ・スターには興味がなく、ルーツ・ミュージックを探求する独自の道を選択。

 1993年、ルーシーの母親が病を患いテキサスへ舞い戻り、ローカルテレビ局の職を得る事になる。 一旦はミュージシャンとしての生活から離れるものの、1997年、自主制作でアルバム 「Full Circle」 をリリース。 ブルー・コーン・ミュージックと契約を交わし、99年にアルバム 「Crossover」 、02年 「Runnaway Soul」 、04年にライヴ・アルバム 「Stages」 などを発表。 現在に至るまで、コンスタントにアルバムをリリースして、活躍している。


 では、曲は 「Singing The Blues」 (シンギング・ザ・ブルーズ) という曲を。

 2014年リリースのアルバム 「Promise of a Brand New Day」 に収録。

 映像は、スタジオでのセッション風景。 公式。








Promises of a Brand New Day/Ruthie Foster

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                               では、また。