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こちらは2009年12月から2010年7月にかけての卵巣がん治療の記録と、
その後の日々を綴ったブログです。
治療もがん患者を取り巻く状況もどんどん変化していますから、
昔はこんなだったのだなー、というくらいの気持ちでご覧いただければ幸いです。
これから治療を受けようという方には、
患者向けのパンフレットやネット上で得られる情報は過去のものだ、
ということを忘れずにいていただければと思います。
例えば、5年生存率という値は一番新しいものでも、5年前の治療の結果を示したもの。
現在の治療は過去より確実に良くなっていますから、
大昔のデータを信じ込んで、がっかりしたり、落ち込んだりしないでくださいね。
私も最初のうちはがん治療に関するさまざまな「迷信」に惑わされました。
お腹を30センチ以上も切る手術から1週間で退院できるとは思わなかったし、
抗がん剤治療が通院でできるとも思わなかったです。
私の場合には脱毛は避けられませんでしたが、髪が抜けない薬剤もあります。
ドラマや映画に出てくるような激しい嘔吐に見舞われることもなく、
まさか働きながら治療をすることができるとも思いませんでした。
ステージⅣや再発というのはかなり厳しいもの、という思い込みも持っていましたが、
転移があっても、再発しても、再々発しても、
決して少なくはない率で寛解することがある、ということも知りました。
さらに、がんをすっかり取り除くことができなかったとしても、
がんと共存しながら寿命を全うする、という道もあるということも。
大切なのは、治療の主役は私たち自身だということ。
医師や医療はそれを手助けしてくれるだけだ、としっかり認識して、
自分の進む方向を決めてくださいね。
周りがなんと言おうと、本人がよくよく考えて、これだ、と決めたことが正解だから。
そして、一番おすすめしたいことは、
同じくらいのスケジュールで治療をしている戦友を見つけること。
今はいい時代になりました。
同じ病院に通っていなくても、近くに住んでいなくても、
ネットを介してたくさんの仲間とつながれます!
それと。
このブログには某大学病院の婦人科に対する愚痴がいっぱい詰まっています。
今思い返しても、なんだよそれはー、ということはたくさんありますが、
私の根強い不信感の根っこには、
31歳だった初診時に治療方針を医師任せにしたことと、
その後も主体性なくずるずると婦人科腫瘍グループの言いなりになり続けた結果として、
起きてしまった「卵巣がんの見落とし」という現実を、
自分の責任として認められなかったことがあるよな、と今は思います。
最初からなんだか変だな、と感じていたのだから、転院するという方法だってあったし、
毎回初めましてのちょっと頼りない担当医師だったとしても、
面倒がらずにきちんと話をするという手だってあったのにね。
と、いうわけで、ひと区切りです。
ほとんど更新しなくなると思いますが、
何もないのは元気にしている証拠ということで。