その後もボクは、店に出てコンスタントに客を取った。
稼いでも、稼いだだけ使ったので、貯まることはなかった。
ある日、ケンゴウが仕事を始めると言い出した。
何処だかの知り合いの伝で、サラ金の従業員になると言う。
給料もまずまずだったが、どうせ、取立要員に違いないので、怪しげな商売だとも思った。
しかし、取り敢えず、朝出勤するケンゴウのために、いつもなら真夜中の時間帯である8時頃起き出して、朝食を健気にも作ったりしたが、ケンゴウもそんなに早くから飯など食えないと言うので、すぐに止めてしまった。
そのうち、勝手に起きて出て行くケンゴウを見送ることもなくなった。
ケンゴウは、夕方からは取立に行くので、ボクは仕事に行く以外全く独りで居るようになっていた。
ボクは昼頃起き出して、パチンコに行き時間を潰した。
店の方は、自殺未遂騒動の後、どうにも馬鹿らしくなり居直ったら、それが案外女達にすんなりと受け入れられて、最初の頃に比べたらずっと居心地が良くなってきたから、不思議なものだと思った。
おばさんと呼んでも可笑しくない女達に混じって、色んな話しをするようになっていた。
古株の何人かは、全く本番をしないという。
ボクが、手でするよりよっぽど簡単だし稼げるのに、何でしないのと聞くと、本番専門のボクの手前なのか、はっきりとは言わないながら、彼女たちにはその線で一線を画しているといった気概というか何かがあるのだと言うことは伝わって来た。
一人はボクくらいの年齢の息子が居るという。おばさんだと思ったのも頷けた。また一人は、ボクは言われるまで気づかなかったのだが、小児麻痺で片足が少し不自由だという。そして、男を養っている。他にも、本人は言わないが、ヤク中だと他のみんなに言われている人も居た。
仲良くなれたのは良かったのだが、年の離れた姉や母のような人たちに比べて、どうしても客が多く付くボクは、次第に逆に居たたまれない気持ちになってしまったが、どうすることもできなかった。