「ねえ、久し振りなんでしょ?」

「あ、ええ。」

「このまんま、すぐに入れちゃってもいいの?触ったりしたくない?」

「触ってもいいんすか?」

「もちろん、いいよ。」

男は、一気に上半身を起こすと、ボクの乳房にむしゃぶりついてきた。

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あまりの力に、ボクは後ろに押し倒されてしまっていた。

さすがに何年もご無沙汰だったと言うだけのことはある。

無我夢中で乳房を貪られて、気持ちよさとは程遠い愛撫に、痛みさえ覚えるほどだった。

しかし、その懸命さに、男がいじらしくもあった。

好きにさせてやろう。

そう思うと、痛さにも耐えられた。

一時、揉んで吸うと気が済んだのか、ボクの足を割って濡れた場所に自分のものを宛がった。


「濡れててくれて、よかったです。なるべくそっと動きますから、痛かったら遠慮しないで言ってください。」

「うん、いいよ、来て。」


ボクは、押し倒されたまま仰向けで、男を受け入れた。

とば口から痛かった。

あらゆる場所に装填された玉が、擦れながら入っていく。

ひとつ玉を乗り越えると、また違う場所を玉が押し拡げていく。

全部納めるだけで、何度も痛みが襲った。

静かに深く息をしながら、黙って堪えていた。

力まないようにと、そればかりを心掛けていた。

入り切ったところで、男は言った。


「そっとしますから、そっと。」

「うん。」


本当にそっと動いてくれた。

しかし、動くたびに腹の中を掻き混ぜられているかのような、痛みが走る。

痛みに、喘いだ。

喘ぎながら、背中に手を廻して抱きしめていた。


「すみません、我慢できない・・・。」


そう言ってから、一頻り激しく動いた。

ボクは、呻かないよう唇を噛んで、背中を掴んでいた。

仲良くなれたのは良かったのだが、年の離れた姉や母のような人たちに比べて、どうしても客が多く付くボクは、次第に逆に居たたまれない気持ちになってしまったが、どうすることもできなかった。

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相変わらず眼鏡を掛けて、地味な服を着たボクは、それでも結構指名客があった。

そんな中、ある日振りの客がまたボクを指名した。

スーツを着ているが、サラリーマンには見えないその男は、部屋に入った途端言った。


「自分は、今日出所してきたばかりなんです。長いこと女の人の身体に触れてないから、きっと直ぐに逝ってしまうと思うけど、笑わないでください。」


笑うも笑わないも、そのほうが楽でこっちとしても嬉しい。


「そうなんですか。それは、おめでとうございます。じゃあ、こっちの刑務所に?」

「ええ、出身は福岡なんですけど、ムショはこっちでした。」

「じゃあ、スチームに入ってから、ゆっくり身体を洗いましょうか。」


刑務所では、体を洗う時間も決められていれば、湯に浸かる時間もきっちり時間を計る。

風呂に入る前には、通称裸踊りと言う所作を強要される。

ケンゴウの受け売りだ。

ゆっくり湯に浸かることは、この上ない幸せだと聞いたことがあった。

ボクよりは大分上、二十台後半くらいに見えるのに、ボクに丁寧語を使う男に、せめて風呂ぐらいゆっくり使わせてあげたいと思った。


男の身体には、彫り物があった。

それは、見事に全身に入っていた。

手首から、足首まで、全身隈なく入っていた。

観音様だと言う。

半眼の観音様は、無我の境地に達せられているのだろう。

崇高なお顔は、美しかった。

しかし、それ以上にボクの目を引いたのは、ごつごつとした突起がいくつも埋められた一物だった。