「でも、何処かで会ってて、見つかっちゃったら、大変なことになるよ。」
ボクは、即答で断ることも出来たのに、何故かそうはしなかった。
もっと、この男と繋がっていたいと思う気持ちが、そうさせていた。
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それでも、それ以上のことは明言せずに、今夜は仕事に徹することにした。
男を促して、服を脱がせると風呂に一緒に入った。
昨日の今日でも、痛そうな程勃ち上がり天を向く一物は、若さ故だろうか。
昨日はじっくりと観察することもなかったので、風呂に浸かりながら見事な彫り物や、醜怪でありながらもある意味見事な一物やらを、しげしげと観察した。
若い肌に入った彫り物は、美しかった。背中に廻って、撫でながら見とれていた。
「ねえ、何で観音様なの?」
「深い意味もなかったんですけど、彫り師に図柄を色々と見せられて、観世音菩薩は大慈大悲が本誓だって言われて、その意味を聞いてこれだって思ったんです。」
「だいじだいひ・・・全然意味が分かんないけど。」
「受け売りですけど、一切の苦を取り除いて、楽を与える広大無辺な慈悲っていうことらしいです。」
「へえ・・・それはまた・・・。」
大層なご託だと思った。ヤクザがそんなものを望んでも、それは無い物ねだりというものだろう。
「でも、このお顔はほんとに美しいよね。」
「こんな人に巡り会いたいって、気持ちもあったんです。」
「それはなかなか難しそうだね。そんな人、滅多にいないでしょ。」
「マドカさんを見た瞬間、この人だって思ったんです。」
男が振り返り、真剣な顔でそう言った。
「呆れた・・・。幾ら口先三寸の世界でも、言い過ぎ。悟りもなけりゃ、慈悲もないよ。身体でしか、慰めてあげられないもん。」
真面目な顔つきで、こんな世辞も言えるんだと、半ば呆れていた。
湯船の中で、男の前に廻って膝の上に乗った。
俯くと、湯の中で一切弛まずいきり立った一物がすぐ其処に見えた。
手を添えると、どくどくと脈打つように跳ねた。
ゴツゴツとしたそれは、大慈大悲など全く持ち合わせないボクにとり、やはり恐怖でしかなかった。