図形問題を出題するよ。

 

 

図のように、台形ABCDがあり、

四角形PQRSの面積を求めよ。

 

2023年の灘中学の入試問題らしいので、算数で解くのはもちろんのこと、

入試なので出来るだけ時間がかからずに求まる解法を考えてください。

 

 

シンキングタ~イム

 

 

さて、時間が掛からない解法を考えるのだが、

あえて、少し試行錯誤してみる。

 

補助線1)

 

 

色付き部分を三角形や台形に切り分けてみたが、5箇所の長さを求める必要があることが解る。

 

7
2
×
6
5
÷2+
7
2
19
5

×
2
5
÷2+
19
5
×
3
5
÷2

7
2
×
6
5

7
2
19
5

×
2
5
19
5
×
3
5

÷2

42
10
73
10
×
2
5
57
25

÷2

21
5
73
25
57
25

÷2

105
25
73
25
57
25

÷2
235
25
÷2
47
10

=4.7

 

補助線2)

 

 

このような方法でも、5箇所の長さを求める必要がある。

 


13
5
17
4

×
11
5
÷2-
13
5
×
6
5
÷2-
17
4
×
3
5
÷2


13
5
17
4

×
11
5
13
5
×
6
5
17
4
×
3
5

÷2

137
20
×
11
5
78
25
51
20

÷2

1507
100
78
25
51
20

÷2

1507
100
312
100
255
100

÷2
940
100
÷2
47
10

=4.7

 

補助線3)

 

 

模範解答かは解らないが、初手の数値を求める個数は2箇所と少ない。

 

さて、ここからどういう手を使うのかというと、二辺夾角を使うのだが、

小学生はそんな計算方法は習わない。

 

確かにその通りではあるが、こんな解法もあるよということを知っておいて欲しい。

おそらく進学塾では教えていることだろう。

 

斜辺と垂直線の延長線を引いて、頂点をTとおいた。

三角形TADは、3:4:5の直角三角形であることは、図から容易に解るので、比から、

AD=2=6/3から、TA=10/3、TD=8/3ということが解る。

ここまでの計算は、そこまで難しくない。

補助線1、補助線2よりも求める情報が少ないことは確かだ。

 

三角形TADの面積を底辺×高さ÷2で求めると、

8
3
÷2=
8
3

 

この面積8/3が、TDと等しいことがミソである。

これは計算するまでもないことだろう。

 

この面積を別の方法で求める手段があるとして、

それはTAとTDを掛けて、更に何かしらを掛けたものだと考える。

 

TA×TD×□=
10
3
×
8
3
×□=
8
3

となるような、□を求めると、これは10/3の逆数、3/10である。

 

よって、∠ATDを共有する三角形の面積は、この方法で求めることが出来、

 

{三角形AQRの面積}-{三角形APSの面積}

=AQ×AR×
3
10
-AP×AS×
3
10

10
3
+3
×
8
3
+3
×
3
10

10
3
+1
×
8
3
+2
×
3
10

を計算すれば良いとなる。

 

2つの三角形の面積の差ですから、先の補助線1、補助線2に比べたら計算量は少ないだろう。

 



10
3
+3
×
8
3
+3

10
3
+1
×
8
3
+2

×
3
10

19
3
×
17
3
13
3
×
14
3

×
3
10

323
9
182
9

×
3
10
141
9
×
3
10
141
30
47
10

=4.7

 

答え 4.7

 

補助線1、2、3、どれでも解くことは出来る。

算数や数学という学問はそういうものである。

 

ただ、入試となると、1問にどれだけの時間を掛けられるか、という勝負でもある。

 

とくに、名門とされる学校の入試はひらめきが必要な問題が多かったりもする。

 

 

ここからは、高校生以上の数学の話になるが、面積を求める方法はいくつもある。

 

例えば、三角形に限定するならば、

・三辺
・二辺夾角
・二角夾辺

と、三角形の合同条件と同じものが用意されている。

 

 

導出方法を知りたければ、過去記事を参照されたし。

 

補助線3の問題は、

 

S=
a・b・sin(θ)
2

 

これを算数の計算で求めたということに他ならない。

 

 

他にも、複雑な直線で囲まれた図形の面積を求める方法として、

ピックの定理

というものもある。

 

 

面積を求めたい図形のすべての頂点が格子点となるように、格子を描く。

図形内部の格子点の数、図では青点で、114個

図形の辺上の格子点の数、図では赤点で、9個

これらを使って、

ピックの定理より、

S=114+9÷2-1
と進めるのだが、今回の格子の1マスは、5×5=25なので、25で割る必要があり、
S=(114+9÷2-1)÷25=117.5÷25=4.7

という計算で面積が求まる。

 

ただ、この方法は、今回の問題において、模範解答にはならないだろう。


図形は複雑だが、格子点の個数が少ないといった条件ならば、考えても良いかもしれないが、そもそも中学や高校の入試で使える定理ではない。

 

また、高校の数学で必ず教わる類のものでもない。

 

 

解法はいくらでもある。

引き出しは多く持っているというのも良いことなのかもしれない。

しかし、その引き出しを素早く見つけて利用する。となると、

引き出しが多すぎるというのも、考えものなのかもしれない。

ただ、完全に手詰まりになってしまうと、お手上げだったりもする。

 

入試にかかわらず、一般的なものは解けるように作っている(はずである)。

 

数をこなすしかないのだろうか。

 

ひらめきがないと解けない。となると、そのひらめきってのは天賦の才なのか。

そういうのもあるとは思うが、なにかしらの経験、つまり後天的なものもあると、

私は考えたい。

 

引き出しは多くあっても、その紐づけが上手く機能しているのか。

問題はそこだろうな。

 

まぁ、難しく考えないで、楽しんだもの勝ちだと思うことにする。

 

 

ではでは