午後のひとときに、三角関数の定義域について書いてみようかなと思う。
三角関数をいろいろとこねくり回すことってあると思うんですよ。
ん?そんなこと、高校生くらいしかやらないだろ?
まぁ、そんなツッコミはあると思う。
問題
sin(θ)√1+tan2(θ)
式を簡単にせよ。
シンキングタ~イム
こんな問題をやっていたんだけど、√の中身の変形で、
| 1 | + | tan2(θ) | = |
cos2(θ)
cos2(θ) |
+ |
sin2(θ)
cos2(θ) |
と変形しているところで、手が止まってしまった。
cos(θ)≠0としてからじゃないと、変形してはまずいのでは?
と、思ってしまったのだ。
これは、数学的な直感は正しいんだけど、結果的に間違っているんだ。
正しいけど、間違っているだと?
何を言っているんだと言われるだろう。
数学において、0で割るという行為はゼロ除算と言って、やってはいけないことの一つだ。
cos(θ)がどんな値を取るかは示されていない、つまりcos(θ)=0の可能性があるのに、安易にcos2(θ)を分母に置くことに違和感を覚えてしまったんだ。
2乗したからといって、0になる可能性が消えたわけではない。
そこで、タイトルにもある定義域の話しになる。
三角関数には定義域というものが示されている。
sin(θ)やcos(θ)には、特に定義域というものは考えなくても、リニアに繋がっている。
しかし、tan(θ)はリニアではない。
ああ、リニアってのは、線形のことで、簡単にいうと、グラフが途切れていないとか、そういうことで、数学的に言えば、微分可能であるということだ。
| - |
π
2 |
< | tan(θ) | < |
π
2 |
とか、
| - |
π
2 |
+ | 2nπ | < | tan(θ) | < |
π
2 |
+ | 2nπ |
nは整数
といったように不等号で示されていたことだろう。
つまり、tan(θ)には、定義されていない領域があって、
| tan(θ) | = |
sin(θ)
cos(θ) |
という変形は、定義域がしっかり示されているために、問題なく出来るのである。
ただ、この逆は、cos(θ)≠0であることを示す必要が出てくるのは、cos(θ)の定義域に、0が含まれているからである。
定義域って大事だなっていう話しでした。
因みに、先の計算を推し進めていくと、
√の中は、
| 1 | + | tan2(θ) | = |
cos2(θ)
cos2(θ) |
+ |
sin2(θ)
cos2(θ) |
= |
cos2(θ)+sin2(θ)
cos2(θ) |
= |
1
cos2(θ) |
tan(θ)の定義域から、
θ≠2nπ+π/2
より、
cos2(θ)>0
となって、ルートが外れて、
|
sin(θ)
cos(θ) |
= | tan(θ) |
となる。
こんな簡単なことを思い起こさせてくれる問題であった。
定義域は大事だよ。
特にtanやcotが出てきて、変形が必要になったら、定義域を示しながら変形していく癖を付けてね。
ではでは