午後のひとときに、ちょっとした数学の幾何的な問題を解いてみる。


問題
O(0, 0)、A1(1, 0)、A2(1, 1)を結んで出来る直角二等辺三角形の長辺であるOA2を底辺として、A2から底辺に対して垂直に高さ1を取りA3とするという操作を繰り返し、直角三角形が原点Oを半時計回りに連続して連なるとするとき、何個目の三角形の斜辺が、1番目の底辺を超えるか?

エクセルなどを使って求めてもよいものとする。


シンキングタ~イム


この問題、逆三角関数を使うので、手計算では容易に値を求めることが出来ません。



nがA1セルとすると、
A列は、1を入れて、オートフィルでも、上のセル+1で良いだろう。
斜辺の長さは、
B2セルを=SQRT(A1+1)として、下方向へオートフィル。
角度degは、
C2セルは、=DEGREES(ACOS(1/B2))、
C3セルは、=DEGREES(ACOS(B2/B3))として、これを下方向にオートフィル。
角度の和は、
D2セルは、=C2
D3セルは、=D2+C2として、これを下方向にオートフィル。

と容易に求めることが出来ます。

D列が360を超えるのは、n=17のときとなりますね。


さて、これを図に描くとなると、エクセルでとはいきません。

Javascript+HTML5で描いてみました。



新しい直角三角形は後ろ側へ描いてます。
プログラムなので、100といわずに、10000でも、



与える数値を変えれば容易に描くことが出来ますね。

こうなってしまうと、何個目の直角三角形かは解らないので、10個毎に赤くしてみました。


さてさて、このようなアンモナイトというか、オウムガイというか、巻き貝のような形が出来上がるわけですが、nを無限大まで考えるとすると、原点Oからの放射線が無限に描かれるわけですが、m個目の直角三角形と、n個目の直角三角形の底辺の原点Oからの仰角同士が等しいということがあるのだろうか?
という疑問が湧いてくるだろう。

度数法ならば、0度以上360度未満、
弧度法ならば、0以上2π未満、
という有限の閉空間に、無限個の仰角が入ることとなる。

有るのか、無いのか、どちらにしても証明は困難を極めるかと思われます。

無いことの証明は、悪魔の証明である。
例えば、閉じられた空間で、整数だけというような問題であれば、無いことの証明をすることは出来ることもあるが、実数となるとそうは簡単にはいかない。

有ることの証明というと、具体的な値、今回の問題であれば、m個目とn個目の底辺ということを示せればよいのだが、m、nを示したとしても証明にはならず、それぞれの底辺が成す角を、代数的に示して等しいことを伝えることになるのですが、そうなると逆三角関数の和となるのですが、それが代数的数なのかと問われると、そうではないと思われるが、なんとも言い切れない。
仮にm番目とn番目の底辺の成す角が、代数的数で、厳密値として表せたのであれば、その厳密値同士が同じ式であれば、仰角が等しいということになるが、代数的数ではない、つまり超越数だとすれば、それぞれの仰角をα、βとして、超越数同士が等しいことを証明する必要があるのですが、超越数なので、厳密値は示せないので、無限に桁を連ねて示して等しい、なんて方法では結局ダメである。

なんとも難しい問題である。

私は無いと考えてはいるが、有ったら有ったで、それはそれで奇跡を感じるのです。

100行にも満たないプログラムだが、久しぶりにプログラミングしたような気がするが、この記事のジャンルはプログラミングではなく、数楽にしておくかな。

アメブロさん、ジャンル指定を複数にまたぐことが可能なような設計って出来ないんですかね。
ジャンルは有限個なんで、組み合わせが出来ると有り難いのですがね。


ではでは