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日本では「不動産を買うなら新築物件」という考えが根強くありました。
昭和の頃のベビーブームや高度経済成長期など、
人が増え、経済が好景気に沸き、新しい物好きの人たちに生まれた余裕は
不動産市場に影響を与え、日本家屋と呼ばれた形の日本の平屋住宅は
あちこちで西洋の流れを汲む2階建ての様式に次々と立て直されていきました。
平成に時代が移ると当時を知る世代は親世代となり、
購入の中心は次の世代となりましたが、
その世代が子供として、不動産の購入に親世代の考えを参考にするので
新築物件に寄った考えは、購入者の一番の関心として長くあり続け、
「買うなら新築物件」という考えはいわば常識と呼ばれるほどに定着していました。
しかし、さらに時代が変わり、出生率の低下、景気の後退など
いわゆる古き良き時代を知らない世代が中心になった今、
その新築物件中心の意識も変わろうとしています。
不動産情報サイト事業者連絡協議会は27日
「不動産情報サイト利用者意識アンケート」の調査結果を公表しました。
「不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)
「不動産情報サイト利用者意識アンケート」調査結果」
不動産購入者・購入希望者に向けて行われる毎年のアンケートの調査結果なのですが
「購入を検討している物件」に選ばれる
「新築戸建」と「中古戸建」の順位が今年ついに逆転しました。
2020年、1位「新築戸建」61.7%、2位「中古戸建」49.3%
3位「中古マンション」44.0%、4位「新築マンション」35.4%
2021年、1位「新築戸建」53.3%、2位「中古戸建」50.3%
3位「中古マンション」46.7%、4位「新築マンション」34.6%
2022年、1位「中古戸建」59.6%、2位「中古マンション」49.4%
3位「新築戸建」46.3%、4位「新築マンション」28.1%
(複数回答有)
昨年度までは新築戸建てが不動の人気第1位だったのが、
今年は中古マンションよりも下の3位に順位が低下。
中古戸建の順位が2位から1位に上昇し、その数字も大きく10%近く伸びています。
現役世代は「物の購入」に対して非常に敏感であると言われています。
一番物欲が強いであろう30代くらいの世代であっても、
現代では物を買わないことを中心とした生活をしている人が多く存在し、
その生活スタイルに対応したサービスが注目を集めています。
月額で一定数の商品をレンタルできる「サブスクリプション」というサービスが
ここ1年ほどであり、そのサービスを利用の中心として購買意欲を満たす
最近の世代は「サブスク世代」と呼ばれるようになりました。
いろいろと事情はあると思いますが、消費者の「物を購入する」ことに対して
意欲が薄まってきており、同時に、自分の物が新品であるか
中古であるかということに対するこだわりも小さくなっています。
その結果、やはり重要視されるのは「価格」となるのでしょう。
新築物件よりも安い中古物件に関心が集まり、
今年ついに中古不動産が新築不動産の人気を上回る形になりました。
今年はコロナ騒動から始まった時代の1つの転換点となるのでしょうか。
現在、不動産に住む形は大きく分けて所有か賃貸かの2択です。
若い時は賃貸物件に住み、生活基盤が整ってきたら定住を決め、
不動産を購入するという形が一般的でした。
しかしテレワークで住む場所が限定されなくなったり、
サブスクが消費の主流となって購入意識が変化してきたりと、
ここ数年でライフスタイルの形に急激な変化が生まれ、
都市部を中心にその動きは日に日に増加しています。
今まで不動の一番と思われていた新築一戸建てが、
中古戸建に人気で劣ることになったのはハッキリと
時代の流れを感じさせる結果となりました。
不動産は購入派と賃貸派で、長い間どちら良いか議論がされていますが
サブスク世代の増加の流れなどを見ていると賃貸派が今後増えそうな気もします。
あるいは不動産版のサブスクのような新しい形で
不動産に関わるサービスが登場するのでしょうか。
市場の動きに今後も注目していきたいと思います。
不動産の購入はKnホームにお任せください。