第9回 英文法講座「分詞構文」
1年の12分の1が終わってしまいました。本当に「あ」と言っている間に終わってしまったような感覚です。今日は分詞構文についてお話ししたいと思います。「分詞」は聞いたことあるけど「分詞構文」って聞きなれないなぁ。と思う方が多いと思います。「分詞構文」「独立分詞構文」は個人的には名前負けしてる文法だなと思います。名前から連想されるような複雑さはなく非常に単純な文法です。まずは、分詞構文に登場する”接続詞”についてお話しておきます。接続詞とは文と文をつなぐ言葉です。分詞構文に使われるものは「なぜなら」という意味のbecause、as、sinceや、「もし~なら」という意味のif、「~のとき」のwhenなどです。これら接続詞の後ろには主語と動詞が続きます。分詞構文とは簡単に言うと文章を短くするための文法です。文章を短くするためには何かを省略すればいのですが、何を省略したのか読み手がわからなければ言いたいことが伝わらなくなってしまいます。そこで、「ここ省略したからね」と相手に知らせるのが分詞構文なのです。読み手は分詞構文を見て「ここにはこれが省略されていたのか」と意味を補って読むことができるのです。では、分詞構文はどうやって作ればよいのでしょうか。例文で説明します。Because I studied English, I did good on the test. (英語の勉強したので、テストでよい点を取った)この例文のBecauseが接続詞、Iが主語、studiedが動詞になります。分詞構文にするには手順は3つです。①接続詞を消す②主語を消す③動詞を~ingに書き換える以上!以上の手順で先ほどの例文を書き換えると次のようになります。Studying English, I did good on the test.ここで一つ疑問が浮かびます。消されてしまった接続詞が”Because”であるというのはどこでわかるのだ?その他の接続詞ではダメなのか?これにははっきりとした法則はありません。意味から消されてしまった接続詞を推測するのです。この場合、「勉強した」という文と「テストでいい点を取った」という文がつながっていたわけですから「勉強した”ので”テストでいい点取った」となると予想できます。「~なので」という意味になればよいので、BecauseでもAsでもSinceでもよいわけです。つぎに、分詞構文から接続詞のあるもとの文章に戻す方法を紹介します。手順は3つです。①動詞をカンマ以下の文章に時制を合わせる。②カンマ以下の文章の主語を借りる③適切な接続詞を文の先頭に配置以上!Having no money, I didn't buycake.この例文をもとに戻しましょう。①Havingをカンマ以下の文章の時制に合わせる。今回はdidn'tになっているので時制は「過去形」です。Havingはhadに変えましょう。②カンマ以下の文章の主語を借りる今回は、Iです。③適切な接続詞を文の先頭に配置今回は「お金をもっていない」「ケーキを買えなかった」をつなげるので「なので」という意味をもつBecause、As、Sinceのいずれかを配置します。Because I had no money, I didn't buy cake.となります。これが分詞構文の基本になります。もとの文が受け身だったら?完了形だったら?と様々なパターンがありますが「分詞構文?名前からして難しそう!」と思っている人がいればそれは間違いです。英語にはその他にも名前だけ聞くとすごく難しそうな文法がたくさんありますが、実際は名前ほど難しくないものが多くあります。私も学生時代、どんな参考書をみても何やら難しそうに書いてあり英語はさっぱりで大嫌いだったので英語が嫌い!という気持ちがすごくわかります。今は、難しそうに思える文法を本当に難しく教えてしまういまの日本の英語の指導方法に疑問を感じます。英語の学習に限らず、見た目よりも実際は簡単だった、というようなことはたくさんありますよね。分詞構文もその一つです。英語って意外と簡単じゃん!と思ってもらえるきっかけになれば幸いです。次回:歴史の面白さってなに?2018.01.30 Nao.K