次女がベビーカーに乗って公園デビューをして間もなくの頃。
公園ママたちとの雑談で、
「この子たちも大きくなって恋人を連れてくるんだろうね。」
というAちゃんママの言葉から、その日は話が始まった。
「どんな相手を見つけるのかな?
「サーちゃんはもてもて女子になりそうだよね。」
「ユウ君は、意外と、できちゃった婚とかしちゃって。」
「りーちゃんは、バリバリのキャリアウーマンしてそう。」
「うちのヒロが女の子をを連れてきたら、泣いちゃうかも。
嫁いびりの気持ちが理解できそうなんだよね。」
「えー!」
「そっかー・・」と一同、少々しんみり。
「ねぇねぇ、私、すごく心配なんだけど・・・」
「何が?」
「もし、彼氏とか言ってフクヤマみたいな男子を連れてきちゃったら、どうする?
緊張して話はおろか、顔を上げることもできない気がする・・」
「それはヤバイ!」
「そうだね~、それはすごい困るぅ。」
もう、わーわーきゃーきゃー大変な混乱振りである。
こんな風に、親たちが
勝手でしかも現実性などはまるで無視した妄想をしまくり続けながらも、
子どもたちは日々すくすくと健やかに成長していたのであるが。
現在。
私は、娘の結婚式で歌うカラオケの曲を決めている。
中島みゆきの「糸」だ。
感極まった私は、歌い終わって、
フェイドアウトしていく演奏の中でひとこと、
声をつまらせながら、歌詞の一節を引用して、
「・・ふたりが、ある時は人を温め、傷をかばう、
そんな存在になってくれることを、望んでやみません。」
と深く一礼するのである。
おお、思い浮かべただけで泣ける話ではないか!
しかし、そういえば、
花嫁の母親は歌なんて歌わないものだったかも・・・?
スピーチのひとつも出番は無かったような気も・・・?
これも、現実性を無視した勝手な妄想話のひとつってことだ。
でもでも、現実性というなら、
フクヤマよりも確率は高いのではないか?
と言うと、
いろんな意味で、娘たちにド突かれそうではある。

