先日購入したコールドスチールのナイフがとても良かったのでまたナイフを買ってしまいました。先日のはミニ版ですがそれのオリジナルサイズです。価格は約12000円。通販で注文したら1日で届きました。

 

コールドスチール レザーネックSF

■LEATHERNECK 39LSFCZ 39LSFC
■ブレード:約17.8cm(約4.5mm)
■全長:約29.9cm
■ブレードマテリアル:German D2 Steel with Black Powder Coating
■ハンドルマテリアル:Griv-Ex
■シースマテリアル:Secure-Ex
■ウエイト:約344g

 

 

レザーネックとは海兵隊員という意味の語です。

 

このナイフはKa-BarのD2鋼バージョンともいわれているようです。Ka-Barとは第二次大戦中にアメリカ軍で採用されたナイフです。優秀であったためその後も現在に至るまで米軍(海軍と海兵隊)で使用され続けています。

 

 

今回購入したコールドスチール社のレザーネックはこれとサイズもデザインもほぼ同じものです。オリジナルのKa-Barは炭素鋼なのに対してこのレザーネックはD2鋼という鋼材が使用されています。D2鋼はセミステンレスとも呼ばれていて普通の鋼より錆びにくいです。ただしステンレス鋼ほど錆びないわけでもないという。だから錆止めのためにブラックコートされているものが多いそうです。ただ刃部は剥き出しなので放置しても錆びないかどうか少し気になります。また硬くて切れ味が鋭い反面、炭素鋼より粘りがないので刃こぼれしやすく硬いので研ぎにくいそうです。

 

Ka-Barナイフは現在同名のKa-Bar社によって製造・販売されています。Ka-Bar社のものでもD2鋼版はあるのですが、値段がレザーネックの2倍以上します↓

 

 

 

今回は特にKa-Barタイプのナイフが欲しくて購入したわけではなくて、前回買ったレザーネックminiの質感がとても良かったのでオリジナルサイズを購入したわけです。Ka-barについては今回調べてはじめて知りました。

 

元々、右腰に差す短刀が欲しいけど当分手に入れる事はできないので替わりにコンバットナイフでも買おうかと思っていました。今回購入したのがそれにあたります。

 

デザインの元になったKa-Barは格闘戦使用を前提とした多用途ナイフです。「戦闘多用途ナイフ」というのが正式な呼称のようです。

 

ヒルトが棟側に出っ張っているとブレードの棟に親指を当てて作業がしにくいです。だから普通のアウトドアナイフはヒルトは刃側にしかつかない物が多いのですが、刺突を行う場合は安全のため棟側にもヒルトが出っ張っていないといけないのです。格闘戦用ナイフや獲物にとどめを刺すためのハンティングナイフはヒルトがそのようになっています。

 

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台湾製のようです。刃厚4.5mmのナイフの割には箱出し時点でとてもシャープに紙が切れるような刃付けになっています。外国のナイフは高級品でも箱出し時点ではまともに切れないものも多いです。それを思うとこのナイフの切れ味は素晴らしいと思います。用途に対して少しシャープ過ぎではないだろうか?と思えるくらいです。

 

サイズは長年米軍で使用されているデザインだけあって大きすぎず小さすぎずとても良いです。重量は結構重たく感じます。このナイフはオリジナルのKa-Barよりも50gほど重たいようです。その代わりにハンドルの柄頭をハンマーのように使用できるようです。

 

 

大手メーカーのメジャーなナイフだけあって紹介動画などもYouTubeにたくさんあります。同社の刀剣類の宣伝用動画と同じようなのもありました↓

 

 

 

メーカーの作った動画以外にもたくさん動画がありました。

 

とりあえず一つだけ↓

 

悪い点をあげるとすればシースがイマイチです。まず抜き差しが固いです。かなり強く押し込まないと最後までナイフが収まらないし、抜く時にも片手では絶対に抜けません。抜き差しともに片手で鞘をつかんで両手でやらないと無理だと思います。抜き差ししているうちに緩くなりそうな気もしますが。あと、ハンドルに巻くためのシースのベルトが短くてタイトで巻きにくいです。あと2mm余裕があればと思うのですが。

 

そうは言っても全体として見ればとても良いです。有名ブランドのメジャー品だけあってさすがに良い出来です。コストパフォーマンスがとても良いナイフだと思います。

 

優れたナイフですからキャンプなどで実用する事も可能だと思います。価格的にも使ってキズだらけになっても惜しくないでしょう。ただ、こんな中二病くさいナイフを使用しているところを他人に見られても恥ずかしく思わない「強い心」が必要な一品かなと思います。

 

全然関係のない話ですが、ナイフで薪を割るバドニングというのはなぜナイフを使うのでしょう。薪割りならナイフではなくて鉈を使うべきだと思うのですが。このレザーネックでバドニングをしている動画もあったのでこのナイフでも可能なようではありますが、ナイフを傷めそうでもったいないです。

 

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miniは刃長8.8cm

通常版は刃長17.8cm

他に大型のレザーネックボウイというのがあります。刃長26.7mm↓

 

 

通常版の17.8cmでもアウトドアナイフの中では大型の部類ですが、26.7cmになると特大といった感じになります。八寸八分くらいなので短刀であれば普通のサイズなのですが、ナイフだと大きく感じるのは不思議です。おそらく身幅の広さによるものだとは思うのですが。

 

そういえばminiの方は刃長8.8cmの割に小さく感じました。普通の作業用ナイフの大きさなのですが、感覚的に大きく感じたり小さく感じたりするというのはデザインによる所も大きいのかもしれません。

 

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↑ところで、ナイフ用の鋼材というの高級品から廉価版までたくさん種類があります。そして鋼材ごとの特性があります。大学生の時にナイフが好きで鋼材の性能を気にしていました。鋼材のカタログスペック、特に参考値として書かれているHRC硬度ばかり気にしていました。数字が大きいほど硬いという意味です。

 

HRC 炭素鋼↓

 

HRC ステンレス鋼↓

 

 

ただ、現在はあまりそういう数値が気になりません。鋼材の硬さ(硬度)と粘り(靭性)ははどの鋼材であっても熱処理の良し悪しによって大きく性能が変わります。またナイフ全体の良し悪しはそういうものも含めて全体の加工精度やデザインによる所が大きいのです。例えば使用してみて「よく切れる」と感じるかどうかはテコの原理のような力学的なものが影響したりもします。だから安い鋼材のナイフでも良いものもあるし、高級鋼材のナイフでも残念なものもあります。

 

経験的にいうと有名ブランドのナイフや国内メーカーのナイフは廉価版の鋼材であってもカタログスペック以上に「良い」と感じる事が多いです。例えば先日のレザーネックminiなどは廉価鋼材なのにとても「良い」と感じました。

 

反対に、高級鋼材を使用した微妙なブランドのナイフを「安いから」という理由で買うと残念な気持ちになる事が多いです。

 

あくまでも経験による話です。

 

最近の中華ブランドのナイフは安くても侮れないと聞いたりもします。高級鋼材を使用したナイフが安価でしかも性能も素晴らしいものがあるとか。しかし、昔の残念な中華ナイフの思い出があって私はちょっと買う気になれないです。中国での製造品でも有名な欧米ブランドのナイフであれば気にならないのですが、ブランド自体が中華ブランドだと私はちょっと手を出す気になれません。

 

 

信頼できるブランドの高級鋼材ナイフは最高かもしれませんが、、、値段も高価になります。

 

ちなみに高級鋼材は硬くて研ぎにくいものが多いです。値段も高くなりますので買っても使うのに躊躇します。そう思うと必ずしも実用性が高いとは言えないかもしれません。刀と同じで、どのみち私は使う事はないのですが・・・

 

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