最強の刀を手に入れたい。


こんな中二病的な思いで備前長船助光刀匠に注文打ちを依頼しました。


刀身はそれで良いとして、問題は外装。


柄は刀匠お勧めの職人に最強の柄にふさわしい物を作ってもらえるとの事なので、あと考えるのは鞘だけ。


成瀬関次は、軍刀の故障は柄が6割刀身3割で鞘は1割との事なので優先順位は最も低くなります。


成瀬氏は、鞘に麻を巻いて漆塗りするのが良いと書いています。糊づけして上から漆を塗っただけの鞘だと長雨に打たれたり渡河時に水に浸かったりすると良くないようです。


しかし、鞘に麻を巻いて漆塗りというのは現代では一般的な工作でないため難しい気がします。



鮫皮巻きの鞘にするのが現実的かなと考えました。


しかし、鮫鞘は高価な上に現在はコロナの影響で東南アジアから鮫皮の輸入がストップしていて品薄で難しそうです。



鮫皮以外で現代で鞘巻きで見かけるのは、藤巻きくらいです。


というか、藤巻きで良いような気がしてきました。




藤で巻いて漆を塗れば必要十分な強度と防水性になると思われます。


ただ、写真のような見た目があまり好きではないので考慮していませんでした。でも、よく考えたら漆塗りするのだから好きな色に出来るんですよね。



こんな感じで黒くすればわたし好みです。


ちなみに、鞘にだけではなくて柄巻も藤巻きの刀もありました。





藤巻きの柄は滑りやすそうですが、防水性という面から見ると良いかもしれません。


また、木綿や絹より強度があると思われますので柄糸が切れて柄が破損するリスクが低そうです。


この点は革の柄巻にも言える事でしょうか。


成瀬氏の記録には、柄糸が切れて柄が割れて無念の戦死を遂げた軍人の話しが出てきます。



鮫皮の輸入が止まっているとの事ですので、私の刀の着工時期に柄巻に一枚巻きの鮫皮を使えないような場合は藤巻き柄を検討しようかと思います。


なお、この藤巻きの鞘なのですが、普通は防水とかではなくて、居合で刀の鯉口付近を割ってしまった時に補修として鯉口付近だけ藤巻きにして補修したり、はじめから鞘割れ防止の為に鯉口付近だけ部分的に藤巻きにしたりするようです。


これは鞘に鮫皮を巻く場合も同様です。