道具は目的に対して作られるものです。
巻藁(畳表巻)を切るなら薄くて幅広にカミソリのような刃の刀が良いでしょう。
竹を斬るなら分厚くて重い刀が良いでしょう。
でも、刀って人を斬るための道具のはずなので、そういう刀でモノを切るってのも何か本筋ではない気がするんですよ。
竹を斬るのに最適な刀は持ち歩くには重すぎるし、巻藁を切るのに最適な刀は強度が足りないわけです。
居合は武道なのだから人間を斬るのに最適な刀で巻藁とか竹を斬って修練するから意味があるのではないのかな?と思うのですが、どんなもんでしょう? (ただの武器マニアのたわごとです)
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この、刀で鉄パイプを斬る動画。
この動画で斬っている人のサイトにこの時に使った刀の事が書かれています。
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https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/masahira/01.html
この記事にはとても大切な事が書かれています。
はじめ練習のつもりで2mm厚の鉄を昭和の軍刀で斬ったが刀が折れた事。
そこで、藤安将平刀匠に鉄パイプを斬れる刀を注文した事。
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つまり、人を斬るための刀では鉄パイプは斬れない。だから鉄パイプを斬るには特注の鉄パイプ切断専用刀が必要だという事です。
間違っても、普通の刀で試してはいけません。
普通の刀は鉄パイプを斬る為には作られてはいないのです。
藤安将平刀匠が作った刀も、普段つくっている刀では鉄パイプは斬れないはずです。なぜなら、そんな刀では巻藁が斬れないから。
反対に、鉄パイプ切断のために刀を作ってもらえばそれは可能だという事です。
鋼は鉄より硬いから。
刀だからすごいと思うけど、鋼の斧で鉄パイプ切断してもすごいと思わないでしょ?
他の事には使わない、斧みたいな鉄パイプ切断専用の刀。
斧のように肉厚でハマグリ刃で先端重心で、重量と遠心力でぶった斬るような刀が理想かな?
藤安将平刀匠に頼めば同じものを作ってくれるでしょうが、値段が高い!
たぶん、備前長船助光刀匠に「鉄パイプ斬りたいから専用の刀を作ってください!」と伝えて、これで作ってもらえば斬鉄剣が25万円で買えると思います ↓↓
この刀身に、ホームセンターで木材買ってきて柄を作ってボルト目釘でとめてテープでグルグル巻きにして、鉄パイプ斬ってみれば、たぶん鉄パイプ斬れると思います。もちろん、切れそうな鉄パイプを斬りましょう。
斬れるか斬れないかは鉄パイプの側の状態も関係します。厚さとか直径とか↓↓
あと固定方法が一番大事。この動画では木の台の上に置いていますね。たぶん両サイド橋渡しみたいな形にすると鉄パイプは切れずに曲がってしまうのでしょう。
武道をされている人は是非挑戦してみてはいかがでしょうか?
薄い刀で畳表巻を見事に斬るより、豪刀で鉄パイプ斬りのほうが名があがりそうじゃないですか?
そして鉄パイプ斬りをYouTubeにアップする。
証拠を残す事は大事です。
上手くいったら刀身に美術研磨して白鞘に「鉄管斬 令和何年何月何日」と書けばカッコいい。
なにより買値より高く売れそう、、、などと俗物の私は思ってしまいます。
まあ、貧力中年の私はケガしそうなのでできませんが誰かにやってみて欲しいんですよね。助光刀匠の刀で。
やっぱりそういうのは、この人にやってもらうような事なのかな・・・