手元にある白鞘入りの脇差。

 

これの拵をどうしようか思案中です。

 

合口拵にしようと思いながら、まだ迷っていて鍔をいろいろ物色してしまいます。

 

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古い鍔の多くは鉄か銅でできています。

 

特に古い透かし彫りの鍔はほぼ鉄です。

 

透かし彫りだと銅では強度が足りないのかもしれません。

 

↓透かし彫りの鉄鍔

 

 

銅製の鍔もたくさんあります。

 

短刀や脇差用の小さな鍔は銅鍔が多いような気もします。

 

↓銅鍔

 

現代製の鍔はこれらに加えて真鍮に黒や銀鍍金(メッキ)のものとステンレス製の鍔があります。

 

昔の鍔に真鍮のものが少ないのは、昔は真鍮が高価だったからでしょう。

 

 

 


選択枝でいうと、新しいものも古いものも含めて鉄製の鍔が圧倒的に種類が多いです。

 

個人的には、鉄鍔は錆が浮いてくるので嫌です。

 

錆に味があって良いという人も多いのかもしれませんが、私は嫌です。

 

きっと同じような人がいるからステンレスの鍔もあるのでしょうが、種類は少ないです。

 

ちなみに私の大刀の鍔は真鍮に銀鍍金のものです。

 

銀製の鍔があればと探したのですが一つもみつかりませんでした。

 

強度が弱いので銀では鍔を作らないのでしょう。

 

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最近銅製の現代製の新しい銅鍔を大量にみかけます。

 

同じ会社で作られたであろう透かし彫りとか見た目が派手な鍔をたくさん見るのです。

 

まともな刀剣店のサイトでは見ません。

 

ヤフオクやフリマサイトなどで出品されています。

 

これらの鍔はどうも厚みが普通の鉄鍔の2倍くらいあるようです。

 

確かに厚みがあれば銅でも透かし彫りにできるのかもしれません。

 

ただ、なんとなくですがこれ全部中国製では?と個人的に思います。

 

 

なんというか、微妙に美的感覚が日本人っぽくないように思うのです。

 

あと、鍔の基本を押さえていないようなものも見受けられます。

 

たとえば、この写真の鍔は切羽台がない↓

 

 

実際に刀に取り付けたらおかしな見た目になりそうです。

 

まあ、鍔は刀に取り付けられさえすれば本物も偽物もないわけですが、銅でこの厚みとサイズだとかなり重いかも。

 

ちなみに縁頭と目貫セットでも売られています。

 

 

目貫はあまり厚みがあると柄を持ちにくいので、こういう商品は避けた方が無難でしょう。

 

欧米では中国製の日本刀もどきが100ドルくらいでたくさん売られているそうです。そういった刀にとりつけるパーツなのかもしれませんね。ちなみに、中国製の日本刀もどきも物によっては結構良く切れるそうです。

 

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最後に亜鉛ダイキャスト製の鍔。

 

模造刀に取り付けられている事もあります。

 

言ってしまうと、おもちゃの鍔です。

 

茎穴さえ削って整形できるのであれば取り付け可能なはずではありますが、実際取り付けられるのでしょうか?

 

鬼滅の刃の実物大の鍔が売られています。好きな人は好きかも。