道具としてちゃんと使える刀を買うのは実は結構難しい、、、というか面倒です。

 

①柄やハバキは作り直す必要があるかもしれない。

 

②切れない刃の刀だった場合は研ぎ直す必要があるかもしれない。

 

「使える刀」が欲しくて刀を買う場合にはこの2点を忘れない方が良いです。つまりそれだけ余分にお金がかかるかもしれないという事です。

 

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まず、売られている刀のハバキや拵は合わせの別物である事も多いと聞きます。

 

ハバキや柄が合わせの別物だとガタつくので使えません。

 

刀身に合わせて作られた柄であっても木材は金属と違って劣化します。極端な話では虫食いのせいで木材の密度的に脆くなっている事もあると聞きます。

 

そこまでひどくなくても、日々吸湿したり乾いたりしているうちに脆くなるはずです。

 

茎の長い刀なら柄が途中でボキッと折れる事はないと思うのですが、木が割れてしまいそうに思います。こんな風に↓

 

https://x.com/katanahoshiina/status/1322898337633234945?s=46&t=vDLEarp_5HYHZmiuEqFt6w

 

柄木の寿命がどれくらいかはわかりません。ただ、わからない以上柄は新作する方が良いと思います。「使える刀」が欲しい場合は。どうせなら朴木より硬い木で作ってもらう方が良いと思います。プラス一万円で脇差の柄を桜材で作ってもらった事があります。現在の相場はわかりませんが。

 

柄糸も有機物だか経年劣化して切れやすくなっているかもしれないので巻き直す方が良いですし、鮫皮も「短冊」という安い裏表の2枚張り合わせよりも「腹合わせ」や「前垂れ着せ」という一枚巻の方が柄が折れにくくなるので良いとされます。

 

とりあえず、使える刀が欲しい人は柄を作り直す必要のある事の方が多いという事です。

 

壊れるのは刀身より柄。これがポイント。

 

目釘折れ

柄折れ(割れ)

柄糸切れ(緩み)

 

この三つが一番多い実用上のトラブルのようです。

 

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刀身に関しては、過去に曲がった物は避けたいです。コシが抜けて曲がりやすくなっているので。でも見た目ではわかりません。もし使用歴がわかるのであれば確認した方が良いです。過去に軍刀の刀身にされた事があるものや、武道家の持ち物だったものは避けた方が良いかもしれません。新作が一番無難だとは思いますが。

 

ヤフオクなどでは曲がったままの刀が売られている場合もあるようです。

 

 

 

↑あと、結構多いらしい「切れない刃」の刀。刃先が切れない状態の刀が売られているのです。それには諸々の理由があるようです。

 

「打ち刀」として打ちつけるなら問題ないとも言えるのですが、まあ普通に考えるなら切れるように研ぎ直す必要があります。基本的には「刀の刃は切れるもの」なので。

 

切れない刃の刀を曲解して「刀は使う前に自分で寝刃合わせするものだから」と言う人がたまにいるのですが、それは曲解です。切れない刃は特段の理由がなければ美術刀剣的な理由によるものです。居合の練習に使うために刃引きされた刀もあるそうですが。

 

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繰り返しになりますが、

 

①柄やハバキは作り直す必要があるかもしれない。

 

②切れない刃の刀だった場合は研ぎ直す必要があるかもしれない。

 

「使える刀」が欲しくて刀を買う場合にはこの2点を忘れない方が良いです。つまりそれだけ余分にお金がかかるかもしれないという事です。

 

反対に、この2点に費用がかからない刀をはじめから買えるとコスパが良いという事になります。

 

あと、工作に出すと刀身トラブルが起こりがちなので研ぎを最後にする方が良いです。個人的な話ですが、過去に脇差の拵作成の工作に出したらなぜか刃が刃物として切れなくなって返ってきた事があります。キズや錆びなども良く聞く話です。

 

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もっと細かい事を言うと刀身の元幅と縁金具のサイズを合わせるとか縁金具は新作の方が良いとか色々あるのですが、、、とりあえず刀を買っても刀代以外にもお金がかかったり数ヶ月単位の工作期間が必要になる場合があるという事です。

 

もちろんそれは「使える刀」が欲しい場合の話です。刀剣鑑賞のためには必要ありません。

 

刀屋で売られている日本刀は基本的に観賞用の美術刀剣なのでどうにもならないというか、腹立たしいというか。

 

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