鎌津間ブログ -3ページ目
2005-07-10 22:41:33

文部科学委員会ご歓談

テーマ:コラム

 The Casuarina Tree さんのところでは日頃面白ネタを読ませて頂いているのですが、さっきも見付けました。昨年文部科学委員会での自民党城内実代議士の質疑とその答弁。発言者はそれぞれ面白いのですが結論として毒にも薬にもならなそうなので小さくツッコミでも入れてみましょう。まあ些細な事なのですが。


城内委員

~省略~ JASRACという日本音楽著作権協会があるんですけれども、それにお金を払う。お金を払えばいいじゃないかということですけれども、お金を払って、じゃそれが著作隣接権者に渡っているかというと、どうもそういう実態ではないというように私は認識しております。 ~省略~

(省略は鎌津間)


 そりゃあJASRACから直接著作隣接権者にお金渡さんです城内先生。渡しちゃマズイと言うか。管理してるのは著作権であって著作隣接権でないですから。それとも制度が変わったか。


素川政府参考人

~省略~ 実演家とか作詞、作曲家の権利の使用料につきましては、日本音楽著作権協会やレコード協会に権利を管理委託しているという場合が多いわけでございますので~省略~

(省略は鎌津間)

 実演家が実演家として日本音楽著作権協会やレコード協会に権利を管理委託しているという場合は多いと言うより皆無でございますので。芸団協と訂正しておきましょ。


城内委員

~省略~ペンネームを使ったり、マイナーなレーベルだと、本当にだれに断って許諾を得るかという難しい手続もありますので、そういう実態を踏まえて、より国民に、こういう過去の古い音源がアクセスできるような施策をぜひとっていただきたいと思います。

城内委員

~省略~例えばセーフガード措置を導入するとして、売れ始めたら審議会か何かにかけて、レコード会社が、ちょっと待った、これについては対象外ではない、対象にするということで対応できるんじゃないかと思うんです。 ~省略~

(省略は鎌津間)


 誰に断って許諾を得るか難しい音源を解放して売れ始め「ちょっと待った」と言うのは誰なのか。


 以上、ま、どうでもいいんでしょうけどね。

2005-07-07 23:11:00

権利の放棄を認めない掟

テーマ:コラム

 レコード売上があってもバンドメンバーには印税が入らない従来の仕組みを変えていく、という前回のRandCネタに関連して、そう言えば欧州にはバンドメンバーの権利が放棄できない、てな規定があったような気が・・・と探してみたらありました。少々古いですが。


 「貸与権及び貸出権並びに知的所有権分野における著作権に関連する特定の権利に関する1992年11月19日の理事会指令」という些か長ったらしいタイトルの欧州委員会理事会指令で、著作者または実演家の相当なる報酬に関する放棄不能の権利として規定されていた。


4条

1. 著作者または実演家が、レコードまたは映画の原作品もしくは複製物に関するその貸与権を、レコード製作者または映画製作者に移転しまたは譲渡したときは、この著作者または実演家は、貸与の相当なる報酬を受ける権利を自己のもとにとどめるものとする。

2. 貸与の相当なる報酬を受ける権利は、著作者または実演家はこれを放棄することができない。

(翻訳:駒田泰土)


 いちいち権利者全員とコンタクトをとったりギャラを渡すのは面倒って事で僅かな金額で権利を切り売りさせてその後文句を言わせない、てな慣習が浮き彫りな感じですねえ。でもま、こんな慣習は貸与権に限らずある訳だから、色々な権利を放棄禁止にしたらアレコレと慣習の実態が明るみに出て賑やかそう。しないだろうけど。

2005-07-05 23:19:20

レコード会社のいろいろ

テーマ:コラム

このところ、ここアメーバブログで不具合があったりメンテナンスが入ったり、メンテ終ったのにログインできなかったり。つか、ログイン以前にページすら開かなかったりと悶々とする中、世耕日記 を読んでいたら小室哲哉さんと対談という興味深い内容がありました。


 小室さんと言えば、JASRACのイビツなシステムを上手に利用したり、98年にはROJAM を作ってアジアをマーケットにしたり(その他諸々)と、その手法に以前から関心を持っていたのですが、久しぶりに見に行くとその子会社RandC もこれまた面白い。


今までは、バンドのフロントマンには作詞作曲などから発生する印税収入がありましたが、そのほかのメンバーにはレコード売り上げによる成功収入がない場合が多かったわけです。その点も、R and Cは、変えていきたい。


 とか、色々やってくれそうだ。自分が知らないだけで面白い試みをするレコード会社ってあるんですねえ。あとは、こういったレコード会社に多くのアーティストが集まり、人々も集まって、ビジネス的にも成功するといいですね。ふふふ、この人達って面白そう。

2005-06-28 21:49:24

P2P企業に法的責任な方向

テーマ:コラム

 米国最高裁でのP2P企業の法的責任を認める逆転判決 というニュースを読んでいて、ナップスター(昔の)が全盛の頃、インターネットは無法地帯だ、とか、著作権への無知が音楽を滅ぼす、とか音楽業界がお腹を立てて騒いでいたことを懐かしく思い出しました。あの頃はグヌーテラにはお手上げとか言ってましたけどね。


 かつて世の中で著作権教育が行き届いていた時代なんてなかったし、むろん著作権への無知を攻められる事もなかった。つーか、むしろ業界の人ほど普通に他人のレコードをコピーして作曲家へ渡したり、似たの作らせて売ったり、と随分と大らかだった。


 そこにデジタル化とインターネットが広がり、ナップスター登場。でも当時は無法地帯と騒がれていた割には、タイトルと中身はほぼ一緒だったしウィルスないし、秩序が保たれていたように思う。無法地帯なんて言うからサブリミナル付きの音楽ファイルなんかを想像したのに。この曲を聴くと何故かCokeが飲みたくなるんだよねえ、とか。他には、音楽CDからあるパートだけを抜いて自分の演奏を乗せちゃう、とか。本物っぽいけどメンバーが違うナンチャッテ物。そんなのが氾濫する無法地帯かと。


 いやいや、むしろそういった加工した作品ばかりがネット上で流通し、音楽業界もそれを黙認していたなら今とは違った状況になってたかも、なんて思います。ネット上で他人の作品を自由に加工し披露できる、そのネタ元としてオリジナルを買ってもらう、とか。音楽はゼロから作ると大変だけど、ある作品を切り貼りなど加工するのは簡単だし。どこに仕掛けが隠れているか分からない加工作品ばかりが溢れ返っていたら、音楽業界も過度に神経質になったり、消費者と敵対せずに済むような気がするのですが。


 デジタル化やインターネットによって楽しい世界がやって来ると期待されつつ、なかなか合法的には訪れないまま何年が経つだろうか。違法で楽しいか合法で退屈かの選択肢の中で、上の判決に見られるように退屈の闇が深まりつつあるなら詰らない。朝の来ない夜はない、とは言いますが、朝かと思って起きたら夕方だったという目覚めもありますからね。

2005-06-22 23:13:34

いっちょ私的録画補償金返還

テーマ:コラム

 The Casuarina Tree さんのところで知ったのですが、私的録画補償金が制度発足以来初めてのユーザーに返還 されるという。その額8円というのだから、請求した人は偉い人、と思う。


 ではではこの請求権、売ったり買ったり、譲ったりもらったり、ってできるのでしょうか。可能であるならば、一つ前例ができたことだし、請求権を束にして持って行く、というのも刺激的だ。2003年だけでも約38億円集めた そうだから、不当な徴収額だってそこそこ大きそうだ。いっちょ家電量販店で請求権をあげるとポイント還元、とか。ちょっと挑発的と思われそうですが、私的録音補償金制度ついでに私的録画補償金制度て要は消費者の財布に勝手に手を突っ込んでいる訳だから。その手を叩いたところで謝るのは相手の方。なんだか前例っていいですね。

2005-06-16 21:21:18

中古に敵うか私的録音録画補償金

テーマ:コラム

 iPodからも私的録音録画補償金を徴収せよ、と主張する人達からは嫌われそうですが、ふとアイデアが浮かんでしまったので怒られそうですが書いてみます。まあ、とっくに思い付いてた方もいるでしょうが。


 iPodに5,000とか1万という膨大な数の曲を収録する。もちろん正規の代金を支払って。そして、曲を収録したそのiPod自体を中古屋に売る。そんな商売があったら買いたいなあ、と。


 著作権法ではプログラムの著作物は手放すとき複製物を保存しててはいけない(47条の2 2項 )ことになってますが、それ以外は禁止されていないのだし。大丈夫そうな気がするのですが、どこか法的に問題ありますかね。なければ結構重宝するかもとか思うのですが。いやいや、単なる思いつきです。

2005-06-14 21:30:42

フィッシングと著作権と司法のギャップ

テーマ:コラム

 昨日逮捕されたYahoo!を偽ったフィッシング詐欺、あれ、うっかり詐欺容疑だと思っていましたが著作権侵害容疑だったんですねえ。さて、早速この事件に関してBENLIさん が面白いとこを指摘し、また懸念されておりました。


悪質なフィッシング犯を処罰するために、本来ならば「著作物性」が認められないはずのロゴデザイン等に裁判所が無理矢理「著作物性」を認めてしまう危険だってあります。


 なるほど確かにその通り。著作物性が争点ですか、って。それに、著作物性が否定されたら場合はとりあえずフィッシング無罪放免になる訳だから、これも困る。


 おお、もしかして国内でも司法判断が違っちゃう場合ってあるのだろうか。同じロゴデザインについて、刑事事件では著作物性が認められたのに民事事件では認められなかった、とか。国境を越える著作権は国家間で司法判断にギャップが生じて困るでしょ問題、とか言っている 場合じゃなかったかも。

2005-06-09 23:55:29

ファイル交換、あの問題はどうなった

テーマ:コラム

 ダウンロード 規制について前に少し触れましたが、zfylさん の文化庁著作権分科会国際小委員会の議事メモを読んでいたら、あの問題のその後が気になったので忘れないうちに。


 例えば特許の場合、審査基準が日本やドイツでは厳しく米国などは緩やかなので、同じ発明でも特許取得できる国とできない国があるという話を昔よく聞きました。まあ判断は国ごとなので当然なのですが。ただ、同様に著作権の判断も国ごとなので結果に違いが生じ得るのもこれまた当然。という前提に立ってファイル交換問題を眺めていたナップスター時代の課題が、委員会では未だ着手されていない雰囲気で。なんと言おうかスローライフ。


 著作権の存否のギャップは、一昨年NewYorkTimes紙で 報じられたような著作権保護期間の違いでも問題化するし、司法判断の違いから問題化することもあるだろう。つまり、一つの作品でもアップロードした国では著作権が無くダウンロードした国では著作権が存在している、とかその反対もあり得るわけだ。


 アップロードする国で著作権が無ければそれはパブリックドメインなのだろうが、そのパブリックには国境があり、でもネット上ではその国境線が見えない。で、パブリックドメインだと聞いて入手した人の所では著作権が生きていて知らずに違法行為をしてしまう、なんて事態にどう対処するか。という問題。

 もしも、委員がこれらを踏まえて今回ダウンロード規制を唱えているのだとしたら、安全なダウンロードの方法を示してからにして欲しいものだ。ダウンロードする側に責任を負わせると、パブリックドメインだと言っておいて後から料金請求する、とか流行りそうで問題増えるじゃんか。とか気になって。

2005-06-07 22:45:52

侵害はいつもネット、て

テーマ:コラム

 前回のTV番組のネット配信ルールに関連して、提供側はネット不信という内容の記事 があったので少し続きを。


 記事の中で、手間取る著作権処理の割りには商売にならないとか、それは著作権法の問題というより(間抜けた)契約の問題という文化庁吉川課長の言は、そうですよね大変ですねと思う。ただ、あるテレビ局社員のコメント


タレントの肖像権が侵害されるのは決まってネット上。テレビ局や芸能事務所にとってネットは『不法地帯』だ


 て如何なものか。タレントの肖像権が侵害されるのは決まって生写真の売店。昔からそう相場は決まってる。いたと思う。日本は中国の知財侵害を批難しているが、実は国内でもアイドルなどの写真が無断で、しかも普通に売られててダメじゃん、と知的財産戦略会議か何かで久保利英明弁護士も指摘していたし。


 テレビの前に座っている時間が減少しパソコンの前に座っている時間が増えていく傾向に対して、テレビ局社員として文句の一つも言いたいのだろうが、ネットに文句を言ったからって稼ぎが増える訳ではないし、気付いたら自分を含め結構みんなで侵害してました、てな事が明らかになっていきそうな道のりは、レコード業界と似ているなあ、と。これも今後の成り行きが楽しみな分野ですねえ。

2005-06-03 01:21:56

TV番組のネット配信ルールから

テーマ:コラム

 TV番組をネット配信する為の著作権処理ルール策定に向け、総務省や民放キー局、JASRACなど約30団体が協議会を設立するという


 確かに、著作権処理をする際に窓口が一つだと使い勝手がよい。と言うより何処にいくつあるのか分からない窓口探しから、なんて煩雑すぎる。でも、やはり徴収や分配をめぐって問題が起きそうなのも確か。なので今日はちょっと窓口について考えていた。


 音楽レコードに関してスタジオミュージシャンが実演家の権利を主張、なんて話は聞いたことがない(知らないだけかも)。多くの場合そういう契約内容だから、という理由らしい。極端に言えば、米国のように最初から実演家に権利を認めない方が商売上都合が良いのだろう。即興演奏なんて作曲の権利も発生してそうですが、それでも著作権主張した話は聞かない。もっとも、JASRACには即興演奏に著作権を認めなかったという前科がありますが。そうやって効率よく商売できてハッピー、だけどギャラが少ないという状態は続いてきたのでしょう。


 このように権限を集中させる強制的な窓口一本化は、とっても効率がよい反面、潜在的で慢性的な不満も発生させてしまう。でも、それら不満も実演家に人格権ができたことだし、今後うまく熟成されて顕在化するかもね、なんて期待を募らせている。窓口は涼しく一本化だけど、内側は熱く折衝状態とか。などという戯言を踏まえ、今回のTV番組ネット配信のルール作りを観察してみようと思う。

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