おこづかいで学んだ「命」の大切さ | めざせ!FP3級!~女性FPのお金の花道~

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キッズマネーステーション認定講師の鈴木さや子です。お金教育第1週の担当です。

我が家のおこづかいルールでは、「学校や習い事で使うもの」「生活に必要な洋服や日用品」「家族で食べる菓子類・ジュースなど」以外は、自分のおこづかいで購入することになっています(小4の長女の場合)。

1年半前、3年生だった長女が、本やアクセサリー類、文房具以外に欲しいものがあると、初めて言い出しました。

それはハムスター。

せっせと貯めたおこづかいで、ヘアゴムや漫画、本、可愛いノートや交換日記などを購入していた彼女から、「ハムスターをどうしても飼いたい。自分のおこづかいで買うから!」

との言葉が発せられた時、とてもびっくりしたことを覚えています。

ハムスター自体は実はたいした金額ではないのですが、1ヶ月ほどよく話し合って、次のことを考えさせました。

・ちゃんと世話はできるか、続けられるか
・命あるものを育てるというのは、責任があること
・貯金箱にあるおこづかいのうち3割はなくなってしまうこと

そして1ヶ月後、ペットショップに行き、彼女がお財布からお金を出して、生まれて2ヶ月の可愛いジャンガリアンハムスターを我が家に連れてきてくれました。(もちろん家族みんなで買いに行きましたが)

それはそれは可愛かったです。長女も本当に約束を守り、さぼった日もあったけれど、トイレ掃除、毎日の食事、時々運動、ちゃんと世話しました。

「自分のおこづかいで命を買う」経験は、着実に長女を成長させた、と思いました。

そして、つい先日、寿命よりもほんの少し短いですが、死んでしまいました。

エサをあげると、いつもなら家から可愛い顔をして出てくるのですが、この日は出てこない。数日前から元気がなかったこともあり、長女が家を持ち上げると、眠ったように動かないハムスター。

そして、どちらかというと、クール気取りなところのある長女が床に泣き崩れたのです。。。

1年半前、もし「欲しい」というからと、何も考えずに親が買ってたとしても、もしかしたら同じようにお世話をして、泣き崩れたかも知れません。

でも、あの時1ヶ月間、よく考えさせたことは、ハムスターへの愛情をさらに増大させることにつながったのではないかと、私は思っています。

長女が選んだ「おこづかいの使い道」は、長女だけでなく家族をも幸せにしてくれました。1年半可愛がられたハムスターもきっと幸せだったと思います。長女にだけなついていたんです。

「おこづかい」あげてて良かったな、そう思った私でした。