住宅の住み替え・住宅資金の贈与について | めざせ!FP3級!~女性FPのお金の花道~

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すべての方々に、FP3級程度のマネーリテラシーを普及できたら…
キッズ・マネー・ステーションの女性ファイナンシャルプランナーたちが
さまざまなお金の知識をご紹介いたします。

第1週目担当の谷崎由美ですもみじ


習得派より体得派の私しゃきーん

試験対策なら、事例を元に覚えたほうがいいと思う勉強嫌い方へ、勉強好きな方にもイメージで覚えて早く次の勉強へ進んでいけるようなるべく相談事例風で、ご紹介していきたいと思います花

試験はモチロン日々の相談業務にもお役立ていただけたら嬉しいです音符


【住宅の住替え・住宅資金の贈与について】


●相談者:Aさん(60歳)、音楽教室経営、独身


【現状】

①ご家族お母様と二人で築60年のお宅(お母様名義・20年居住)にお住まい。
②家の前の道路が拡張、交通が激しくなり騒音と排気ガスが悩み。

③数百メートル先に、空き地(お母様・Aさん共有)あり。

④Aさんは3人姉妹、Aさん以外は県外に居住。今後のお母様の面倒はAさんが見ることになっている。(相続について公正証書遺言あり)

⑤お子様がいらっしゃらないため、将来Aさんの財産の相続は甥・姪になる。


【住宅に関するご希望】

①防音対策が最優先。

②お子様がいらっしゃらないため、資産はなるべく処分したい。

③アレルギーをお持ちなので、建材がアレルギーをおこしにく材料がいい。

④減税などキチンと活用したい。


●居住用財産の売却

◇不動産の譲渡(居住用財産の特例)

お母様が売却した場合の譲渡所得


①居住用財産を売却時の特例3000万円の特別控除

②所有期間10年超の居住用財産を売った場合の軽減税率の特例


①+②が使え、売却価格が3000万円以下なら譲渡税はかからない。


●空地にお母様が自宅を建築(お母様名義)

◇建築した建物・土地をお母様からAさんへ贈与する


相続時精算課税制度2500万円を利用


◇または、Aさんが土地の共有部分の贈与を受けて、土地の全部所有者になる。そしてお母様から住宅資金の贈与を受けてAさんが施主となり住宅を建築


①住宅取得資金贈与の非課税特例1000万利用(23年12月31日まで)

②相続時精算課税制度2500万円の利用

①+②=3500万円まで


●住宅取得についての税金

◇固定資産税…2012年3月末まで1~3年(長期優良住宅1~5年)まで2分の1減税

◇登録免許税…2013年3月末まで保存登記(新築)0.4%→0.15%(長期優良住宅0.1%)

◇印紙税…2013年3月末まで20,000円→15,000円

◇不動産取得税…2012年3月末まで4%→3%固定資産評価額から1200万円控除(長期優良住宅1300万円)

◇消費税…建物代金不動産業者への仲介手数料


以上がこの方の場合の住宅建築に関するポイントとなると思われます。


あとは、相続時精算課税制度を選択する注意点(贈与税の非課税枠が使えないなど)、姉妹間の相続についての話し合いの有無など人それぞれ家族間で揉め事を起こさない話し合いSkype(これが一番大事!)


余談ですが建築工法について、防音を優先すると、反響音が出てくる可能性も…

上手に音を吸収する工法の情報を得ることをオススメ。

アレルギーなど、今後のお身体の事を考えて建築する必要もあります。


そして将来の事を考えて、売却・賃貸にしやすい仕様にしておくのもひとつの方法です。

例)①1階と2階を完全分離

  ②各階に将来、玄関・キッチン・トイレ・洗面スペースが設置可能にする構造

  ③駐車スペースは、多めに確保するなど。


その他資金計画など、考えるとキリがないですが、高いお金を使う住宅建築は、人それぞれ状況によって制度の活用は違います。

制度の延長がある場合もあり、ご自分に合った方法を実践してくださいね♪