民主党政権の公約の大きな目玉だった「子ども手当」。
中学卒業までに子ども1人当たり月2万6千円が支給されるというものです(2010年度は半額)。

この財源をどうするのか、ということが注目されていて、これまでいろんな案が報道されています。
所得税の扶養控除と配偶者控除をなくすとか、住民税の控除もなくすとか…。
それ以外にも、高校の授業料の実質無料化とか、さまざまな施策実施にお金がかかる!

なんだか、家のお金のやりくりととても似ていて、国レベルの財政に親近感を感じた…なんて書くと不謹慎でしょうか。
でも、どこでも同じ。
どこかに払うお金が足りなかったら、違うところからもってこないといけないのですよね。
それが家計レベルであっても、国レベルであっても、多分会社レベルでも同じことなのだ、ということが今回のことでよくわかります。
これにかぎらず、経済って、「うら」と「おもて」が一体というものばかり。
例えば、会社が製品の値段を下げようと、コスト削減の一旦で人件費を削ったら、市場にでまわる製品のお値段は安くて消費者はうれしくても、失業者も増えているとか。
野菜は農家さんから直接買うことにしたら、買うほうは新鮮で安く買えるのでうれしいけれど、仲買だった人たちの商売があがったりとか。
世の中って、「つながってる」ってことがよくわかります。
そういう世の中の仕組がわかると、今自分が手にしているお金の行く末はどうなっているのかまで、想いをはせることができたりします。
自分の手元にあるモノがこれまでどういう道をたどってきたのかまで、考えることもできます。
子ども手当、もらえるのはうれしいけれど、その分どこかで国がお金を削らなければならないということ。
病院にかかったときに、本当の医療費の1~3割の負担ですんでいるけれど、その分、誰かが負担していること。
自分が受けている恩恵について、ちょっと幅広い見方ができるようになる。
そして、自分は恵まれていてよかった、と思うのか。何かしなきゃ、と行動を起こすのか…
一人ひとりによって違うでしょうが、今起きている事象を理解するのが多面的になることは間違いありません。
皆さんも毎日の何気ない「行動」やあたりまえと思ってきた「恩恵」について、ちょっと想いをはせてみませんか?