第2627回「ゲザ・アンダ&フリッチャイによるバルトークピアノ協奏曲他がSACD化」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

こちらはクラシック音楽のCDの名盤をレビューするブログです!
年間500枚以上クラシック音楽のCDを購入します。
好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、4月29日にタワーレコードから復刻されたタワーレコード・オリジナル企画盤「UNIVERSAL x TOWER RECORDS」の最新作であるVINTAGE SA-CD COLLECTION第44弾から、ピアニストゲザ・アンダとフェレンツ・フリッチャイ&ベルリン放送交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのバルトークピアノ協奏曲第1番、第2番、第3番、ピアノと管弦楽のためのラプソディ、ブラームスピアノ協奏曲第2番を取り上げていきます。バルトークのピアノ協奏曲第1番〜第3番まではすでに当ブログでも取り上げていますが、世界初SACD化となったのは今回が初。SACDハイブリッド仕様で聴く高音質盤となった名盤をみていきます。




「ゲザ・アンダ(ピアノ)、フェレンツ・フリッチャイ指揮/ベルリン放送交響楽団」



バルトーク作曲:

ピアノ協奏曲第1番 Sz.83


ピアノ協奏曲第2番 Sz.95


ピアノ協奏曲第3番 Sz.119


ピアノと管弦楽のためのラプソディ Sz.27



「ゲザ・アンダ(ピアノ)、フェレンツ・フリッチャイ指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」


ブラームス作曲:


ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調作品83





 ゲザ・アンダ没後50年企画として今回復刻された。ハンガリー出身のピアニストであるゲザ・アンダと同じ出身であり、バルトーク作品を得意としたフリッチャイによるまさに夢の共演とも言うべき名盤である。現在でも不動の人気を誇っており、今回の目玉であるバルトークのピアノ協奏曲全集がこうしてSACDハイブリッド仕様で聴くことができるというのは非常に嬉しい。


 病気から復帰したフリッチャイはまずピアノ協奏曲第3番から録音を行った。第2番に関しては両者の共演回数が60回に上ったという。翌年1960年10月に第1番とラプソディを録音し、以降多くの人々に語り継がれることとなったバルトークピアノ協奏曲全集は完成した。




[Disc 1]

・バルトーク:ピアノ協奏曲第1番


録音:1960年10月


 打楽器的なピアノによる演奏とオーケストラとの対話が非常に面白い演奏となっている。最新マスタリングが施されたことによるダイナミック・レンジの幅広さが向上したことによる細かいダイナミクス変化の明確さを演奏から通して楽しみやすくなっているのも大きな特徴と言える。時よりジャズに近い要素も含まれつつ、現代的とも言えないが独特な響きが攻撃的な要素を含みつつ奏でられるためこれがまた面白い。



・バルトーク:ピアノ協奏曲第2番


録音:1959年9月


 以前聴いた時とは明らかに違う音響的な美しさと感動を味わうことができるピアノ協奏曲第2番。左右の至るところからたくさんの楽器が奏でられるというのが中々に面白い。加えて縦横無尽に動くピアノの音色や木管楽器、金管楽器とのアンサンブルがテンポの緩急を軸とした状態で演奏が行われていることもあり、度肝を抜かされる場面は非常に多い。最新マスタリングによる効果を強く受けた名盤であることは間違いない。



・バルトーク:ピアノ協奏曲第3番


録音:1959年9月


 テンポの緩急を含めても豪快かつ強烈なアプローチからなる演奏と、ゆったりとした伸びやかさも含めたまさに華麗な演奏を聴くことができる。ダイナミック・レンジの幅広さを含めても音質はさらに向上しており、ピアノの技巧やオーケストラとの一体感による強烈なサウンド、左右に分けられたバランスなど聴きごたえも充分にある演奏となっている。




[Disc 2]

・ブラームス:ピアノ協奏曲第2番


録音:1960年5月


 たっぷりと奏でられたスケール感を演奏から通して聴くことができるピアノとオーケストラ演奏。最新マスタリングが施されたことによるダイナミック・レンジの幅広さも含めて細部まで細かく聴き込みやすくなった演奏である。弦楽器の音色が意外にもシャープな作りとなっている印象を受け、特に緩徐楽章における伸びやかさやたっぷりと奏でられる様子は凄まじい。第1楽章は壮大なるスケールを、対して第4楽章では軽快さと優美を感じ取ることのできる弦楽器や木管楽器の音色が功を奏す形による安定感のある世界観を演奏から通して聴くことができる。ベルリン・フィルによる演奏ということで重厚的なサウンドからなる演奏であると想像しがちではあるが、今回の演奏は違うということを感じさせてくれる名盤である。



・バルトーク:ピアノと管弦楽のためのラプソディ


録音:1960年10月


 3曲のピアノ協奏曲と比べるとゆったりとしていて穏やかさを覚える美しさが展開されている。たっぷりと奏でられたピアノのスケール感とオーケストラのキレ味を含めた躍動感が聴いていて非常に面白い。「緩→急」へと変化した際も含めて優美さを演奏から通して聴くことができるのもピアノの特徴を含めた愛らしさを演奏から楽しめる。どこかギャップすら感じる演奏とも言えるかもしれない。



 ゲザ・アンダ&フリッチャイによるピアノ協奏曲、久しぶりに凄まじい名盤を聴くことができたとも思えていて非常に満足度の高い復刻だったと個人的には考えている。同時発売されたカール・ベーム&ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるリヒャルト・シュトラウスの歌劇「影のない女」もこうなると気になるので、こちらについては後日取り上げるとして、これから当盤をもう一度聴きたいと思う。



https://tower.jp/item/7977789