第1911回「ウェルザー=メスト&ウィーンフィルによるドヴォルザーク、ワーグナー他」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、つい先日ストリーミング配信されたばかりのフランツ・ウェルザー=メスト&ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるワーグナーの舞台神聖祝典劇「パルジファル」より第1幕への前奏曲、リヒャルト・シュトラウスの交響詩「死と変容」、ドヴォルザークの交響曲第8番です。Apple Music Classicalにて聴くことができるライヴ録音となっていて、高音質でウェルザー=メストによるワーグナー、リヒャルト・シュトラウス、ドヴォルザークの世界観を楽しむことができます。


「フランツ・ウェルザー=メスト指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」

ワーグナー作曲:
舞台神聖祝典劇「パルジファル」より第1幕への前奏曲

リヒャルト・シュトラウス作曲:
交響詩「死と変容」

ドヴォルザーク作曲:
交響曲第8番 ト長調作品88



 ウェルザー=メストの録音はほとんど聴いたことがないこともあって、今回ウィーン・フィルとライヴ録音されたワーグナー、リヒャルト・シュトラウス、ドヴォルザークの演奏を取り上げたというのもある。何より高音質でその演奏を楽しむことができるということがマニアにとっても大きく、CD発売されていないが残念ではあるがストリーミング配信で聴くことができるという点にどこか限定感を感じざるおえないというのもポイントと言えるだろうか。


・ワーグナー:舞台神聖祝典劇「パルジファル」より第1幕への前奏曲

録音:2022年10月9,11日(ライヴ)

 2曲目がリヒャルト・シュトラウスの「死と変容」が収録されていたこともあって、曲が終わってしまったことにすら中々気づくことができなかったようにも思えなくもない。非常に幻想的で透明度の高い美しい音色と響きをウィーン・フィルは奏でている。金管楽器の豊かな音色はまさにこの曲の軸といっても良い音であり、濃厚で聴きやすいサウンドとして仕上がっている。


・リヒャルト・シュトラウス:交響詩「死と変容」

録音:2022年10月9,11日(ライヴ)

 テンポの緩急が功を奏する演奏となっている中で、「パルジファル」同様に金管楽器と弦楽器による美しいサウンドと響きを余すことなく堪能することができる透明度の高い音色を堪能することができる。全体的にスタンダードというようにも思える仕様となっているが、奥行きも素晴らしく豊かなサウンドを聴くことができるようになっているのは間違いないので、ダイナミクス変化による盛り上がりの際は鳥肌が立つくらいに美しいと感じることのできる瞬間があるとも言える。ダイナミック・レンジの幅広さによるスケール感も堪能できるので、理想的な演奏とも言えるだろう。


・ドヴォルザーク:交響曲第8番

録音:2022年10月9,11日(ライヴ)

 ウィーン・フィルであまりドヴォルザーク作品を演奏するというイメージがわかないが、細部にわたって細かく作り込まれた交響曲第8番となっている。テンポ設定やオーケストラ全体におけるバランスも整われており、後味もスッキリとしている。弦楽器群による研ぎ澄まされた音色からなる演奏も絶妙なる美しさを演奏から聴くことができるようになっているので、甘さたっぷりではないとしても聴きごたえがある演奏となっているのは間違いない。


 ウェルザー=メストの録音は今後も少しずつ聴いていきたい指揮者の1人であるので、今回当盤を聴くことができたのは個人的にも良い機会だったと考えている。今回は特に「パルジファル」と「死と変容」が非常に素晴らしい選曲だったと思う。空間オーディオで聴くことができたならその確信は確かなものとなったに違いない。

https://classical.music.apple.com/jp/album/1753111571?l=ja-JP