みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、カール・ベームとシュターツカペレ・ドレスデンによるリヒャルト・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」、交響詩「死と変容」です。ベームといえばリヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集が有名ですが、今回の録音はそれよりも前にあたる演奏となっています。モノラル録音となっているため、聴こえ方が変わるかもしれませんが素晴らしい世界観となっているのは間違いありません。
「カール・ベーム指揮/シュターツカペレ・ドレスデン」
リヒャルト・シュトラウス作曲:
交響詩「英雄の生涯」作品40
交響詩「死と変容」作品28
ベームによるリヒャルト・シュトラウス作品といえば、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に録音した演奏が非常に有名である。当ブログでも随分前に取り上げた。今回はそれよりも前に録音された演奏となっているが、モノラル録音ながらにパワフルで非常に美しい世界観を作り上げていると言っても過言ではない。
・リヒャルト・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
録音:1957年2月
・・・ベームは後にウィーン・フィルとも「英雄の生涯」を録音することとなるが、今回のシュターツカペレ・ドレスデンとの演奏ではウィーン・フィルに引けを取らない濃厚な深みを体感できる音色と響きで満ち満ちており、それがあることによって弦楽器の分厚いスケールからなる土台が明確に作り上げられているのがよくわかる。モノラル録音ながらダイナミック・レンジの幅広さが多少あるため、金管楽器や木管楽器など細部にわたり細かく聴き込むこともできるのは素晴らしいポイントと言えるだろうか。ヴァイオリンの技巧もあるため、普段聴けない壮大なる世界観を聴くことができる。
・交響詩「死と変容」
録音:1972年8月
・・・当盤は通常CD盤ながら奥深い音色と響きを合わせ持ち、非常に伸びやかで壮大なるスケールを演奏からたっぷりと聴くことができるようになっている。テンポの緩急に関しても明確であり、その都度変化するダイナミクスや弦楽器の美しい音色には聴いているだけでうっとりとしてしまうこと間違いない。先ほど聴いた「英雄の生涯」と違い、年代も変わったことが多少影響していることもあるかもしれないが聴きやすい演奏となっているはずだ。
ベームによるリヒャルト・シュトラウス作品の録音。「影のない女」も録音しているので、これに関してはいずれ取り上げたいと思っている。幅広いレパートリーを指揮するベームによる美しい世界観をたっぷり味わうには充分な演奏であることは間違いないので、有名な管弦楽曲集もそうだがそれよりも前に録音された曲を聴いていると面白い。ぜひ気になる方は一度ご視聴いただければと思う。