第1073回「若き日のジュリーニが旧EMIに残したモーツァルトの《フィガロの結婚》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

こちらはクラシック音楽のCDの名盤をレビューするブログです!
年間500枚以上クラシック音楽のCDを購入します。
好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは2021年10月13日にタワーレコード企画で発売された「Definition SACD Series」からカルロ・マリア・ジュリーニがフィルハーモニア管弦楽団と録音したモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」をみていきます。世界初SACD化されたSACDハイブリッド仕様の高音質盤で、同日には同シリーズでベームによる同じくモーツァルトの歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」も発売されています。今回はまずジュリーニによる「フィガロの結婚」を先にみていきたいと思います。


「カルロ・マリア・ジュリーニ指揮/フィルハーモニア管弦楽団」

モーツァルト作曲:
歌劇「フィガロの結婚」



 1959年9月17〜19,21〜25,27日、11月21日録音。ジュリーニによるモーツァルト・オペラといえばやはり「ドン・ジョヴァンニ」が思い浮かぶかもしれない。こちらに関してはSACDシングルレイヤーが発売されている。今回の「フィガロの結婚」は「ドン・ジョヴァンニ」と同時期に録音されたことも歌手からも一部同じ人物が演奏に参加している。


 配役は以下の通り

フィガロ:ジュゼッペ・タッディ(バリトン)

スザンナ:アンナ・モッフォ(ソプラノ)

アルマヴィーヴァ伯爵:エーベルハルト・ヴェヒター(バリトン)

アルマヴィーヴァ伯爵夫人:エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)

ケルビーノ:フィオレンツァ・コッソット(メゾ・ソプラノ)

バルトロ:イヴォ・ヴィンコ(バス)

マルチェリーナ:ドーラ・ガッタ(メゾ・ソプラノ)

ドン・バジーリオ/ドン・クルーツォ:レナート・エルコラーニ(テノール)

バルバリーナ・エリザベッタ・フスコ(ソプラノ)

アントーニオ:ピエロ・カップッチッリ(バリトン)

2人の少女:ジリアン・スペンサー(ソプラノ)、ダイアナ・カニングハム(メゾ・ソプラノ)


フィルハーモニア合唱団(合唱指揮:ロベルト・ベナリオ)

ハープシコード(通奏低音):ハインリヒ・シュミット


 となっている。「ドン・ジョヴァンニ」でも演奏に参加した歌手は赤字で記載しておく。演奏として、2021年最新マスタリングが施されたこともあると思うのだが1959年に録音された演奏とはとても思えないくらいの音質の良さに驚かされる。歌手陣の歌声も伸びやかで圧倒的なもので、フィルハーモニア管との重なり具合も良い。演奏としては近年の奏法に近いような印象を受ける。キレ味やある場面やたっぷりと歌い上げる場面など様々あるので、CD2枚に渡って素晴らしい世界観が広がっている。今日まで「フィガロの結婚」は何種類か聴いてきたが、ジュリーニとフィルハーモニア管による演奏は特に聴きやすかったと思える名盤だったことは間違いないだろう。


 今回はジュリーニとフィルハーモニア管によるモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」をみてきた。2021年10月13日に発売してから今日まで中々聴くことができなかったわけだが、正直もう少し早くに聴いておいてもよかったとすら思えるような素晴らしい演奏だった。同時期に録音した「ドン・ジョヴァンニ」もまだ聴いていないので、いずれは聴きたいと思っている。タワーレコード企画で同シリーズのSACDハイブリッド盤で発売してくれたら嬉しいのだが、それは夢のまた夢だろうから通常CD盤を探したいところだ。


https://tower.jp/item/5249495/モーツァルト:-歌劇「フィガロの結婚」全曲-(歌詞対訳付)<タワーレコード限定>