第966回「アンドリュー・ロイド・ウェバーの代表作を美麗サウンドで!《シンフォニック・ベスト》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



 みなさんこんにちは😃今回取り上げるのはクラシックCDというよりもサウンドトラックCDに近いかもしれません。作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーが手がけた3作品をシンフォニック・アレンジして録音した「シンフォニック・ベスト」を今回はみていきます。曲目としては「エピータ」、「サンセット大通り」、「オペラ座の怪人」の3曲です。すべて組曲となっており劇中の音楽が詰め込まれています。あいにく私は「オペラ座の怪人」しかみたことありませんが、聴いているだけでもその世界観に足を踏み入れているくらいの臨場感を味わうことができたので、時間があればぜひ本編も見てみたいと思います。本日は「シンフォニック・ベスト」をみていきます。


〜シンフォニック・ベスト〜



 今回の演奏の際には81人のオーケストラと過去にウェバー作品を手掛けたこともあるサイモン・リーが指揮をしている。2021年4月に英国最古の王立劇場シアター・ロイヤル・ドルリー・レーンで録音された。コロナ禍ということもあってソーシャルディスタンスや英国政府のガイドラインに従った上で徹底した形をとられたなかで今回録音を行なっている。

 今回のCDで何がすごいかと聞かれれば、音質が一番すごいと私は述べるだろう。聴いているだけで映画の世界観そのものを味わうことができる。私自身サウンド・トラックもたまに購入するが、それらとも比べ物にならないくらいの美麗サウンドを味わうことができる。個人的には映画も見たことある「オペラ座の怪人」が特に衝撃的だった。「オペラ座の怪人」に関しては「オペラ座の怪人」セレクションというものを大学時代に演奏したことがある。これに関してはYouTubeでナクソスが公開しているのでそちらのURLも後ほどのせておきたいと思う。そんなこともあって、CDを購入して演奏を聴くまでは当盤に収録されているのがセレクションだと思い込んでいたのだが、聴き始めた瞬間にそれは良い意味で裏切られたこととなる。冒頭から圧倒的な音圧で全てを包み込む音圧、まるで映画で使われているかのような美しく伸びやかなサウンドとなっているオーケストラの響きなど全てが美しく、聴いているだけで楽しくなってくる。楽譜が出ていれば見てみたいものだ。もちろん「オペラ座の怪人」だけではなく、「エピータ」や「サンセット大通り」も大迫力である。個人的には「エピータ」のポップなサウンドをオーケストラで聴くことができて非常に満足している。吹奏楽であればこういったサウンドは比較的出しやすいが、オーケストラでもこのサウンドを出せるとは想像していなかった。ミュージカル好きや映画音楽好きの人にはたまらないCDであると思う。

 ウェバー作品は他にも多くの名曲が残されているが、その中でもこの3曲は多くの人々に愛されているであろう曲だと私は思う。映画音楽という部類でいえば先日ジョン・ウィリアムズがベルリン・フィルと共演し、その演奏が来年CD化されることがすでに決まっている。今後もこういった試みが一つでも多く増えていくことを望みたいところである。