第577回「伝説のライヴ!スヴェトラーノフ&N響によるチャイコフスキー5番とスラヴ行進曲」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃つい最近読み終えたばかりの「交響録〜N響で出会った名指揮者たち〜」。元N響首席オーボエ奏者の茂木大輔氏による著書であるこの本の中に記載があった名演の数々を私は本を読み終えた後に一部購入しました。例えばシュタインのワーグナー管弦楽曲集でがその一つです。今回ご紹介していくのは、2002年に亡くなったロシアの巨匠スヴェトラーノフが同じくN響と録音を残した伝説のライヴ、チャイコフスキーの交響曲第5番、スラヴ行進曲をご紹介していきます。今でもなお人気があるのでしょうAmazonしか売っていませんでした。


「エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮/NHK交響楽団」


チャイコフスキー作曲:
交響曲第5番、スラヴ行進曲



 「ダイアナ妃に捧げる」とスピーチしたということでも有名な今回の演奏。1997年に録音された。CDでは残念なことにそのスピーチは収録されていないものの、ライヴの臨場感は非常に素晴らしい。

 N響のバランスの取れたサウンドが功を指し、今まで幾度も演奏されてきたチャイコフスキーの交響曲を名演の一つとして歴史に刻んだ。スヴェトラーノフはチャイコフスキーの交響曲全集も完成させている。そちらは「エクストン」レーベルから発売されている。同レーベルのCDでは個人的にショスタコーヴィチの交響曲第5番と祝典序曲という組み合わせの他、スクリャービンの交響曲全集も所有している。特にスクリャービンの交響曲第5番「プロメテウス」は聴きごたえのある素晴らしい演奏である。今回のチャイ5(交響曲第5番)も非常に素晴らしい仕上がりで、有名な第2楽章のホルン・ソロに始まり他の楽章も安定感ありつつ重厚的な演奏となっており、最初から最後まで楽しむことができる。チャイ5は個人的にこれまで何種類も聴いてきて、決定盤としてはムラヴィンスキーとレニングラードフィルによるものが君臨していたが、今回の演奏を聴きその地位が変わった。決めてはやはり第2楽章のホルン・ソロ。同時にクラリネットの掛け合いも素晴らしい。ホルンには芯があり、音楽の深みをより知ることができた。そして第4楽章のラストは圧巻の終わりを迎える。チャイコフスキーの交響曲内でも屈指の人気を誇る名曲がロシアの巨匠と日本のオーケストラによってここまで素晴らしい演奏を残したのはもっと多くの人々に知られても良いと思う。スラヴ行進曲もその壮大な世界観には痺れること間違いなしだ。

 今回はスヴェトラーノフだったが、同時に購入したシュタインのワーグナー管弦楽曲集も素晴らしかった。こちらについてはまた後日ご紹介したいと思う。N響のCDは現在でもパーヴォ・ヤルヴィとのもので、武満徹やストラヴィンスキー、バルトークやマーラー、リヒャルト・シュトラウスなどがあるが、それ以外にも探してみるといくつかCDが存在している。先日ご紹介したマタチッチもそうだったが、聴いてみるとどれも素晴らしい演奏でもっと話題になってもいいレベルと考えている。次に購入しようか迷っているのはスヴェトラーノフがN響と演奏したベートーヴェンの「第九」だ。こちらもAmazonで発売しているのを確認したのでまた検討したいと思う。