第211回「ジュリーニ数少ない録音、ウィーンフィルとのブルックナー9番をエソテリックで」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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みなさんおはようございます☀
本日は昨日ベートーヴェンの交響曲第9番をご紹介しましたがまた交響曲第9番をご紹介していきたいと思います。
ただ、作曲家はベートーヴェンではなくブルックナーになります。
エソテリック盤により通常でも美しいのに対し更に美しさに磨きがかかったジュリーニのブルックナー9番をご紹介していきましょう。


「カルロ・マリア・ジュリーニ指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」


ブルックナー作曲:交響曲第9番



ジュリーニが生涯ブルックナーを演奏したのは2番、7番、8番、9番の4種類のみとなっています。
またそれ以外としてジュリーニがウィーンフィルを指揮したのは35回。
その他のオーケストラとも共演は果たしましたが元々はヴィオラ奏者からのスタートということもあり彼の演奏レパートリーは割と少ないものとされていて比較的演奏したもののほとんどは今でもなお名盤として扱われているものがほとんど。

ブルックナーが最後に完成させることができずに亡くなってしまった交響曲第9番。
近年では補筆版も評価されつつあり4楽章まで演奏されることもありますがジュリーニが演奏したのは3楽章までの従来通りブルックナーが完成させることができたところまでを演奏しています。
3楽章までなのに対して演奏時間も1時間弱。ジュリーニはテンポを比較的遅めに演奏しています。
しかし先ほど話した通り他の演奏と比較しても濃厚でしつこく長いタイプのブルックナーではなく美しさが追求されあっさりとまではいきませんがしつこくもない、つまりはちょうど良いブルックナーの9番が完成しているわけです。

4種類と数こそ少ないブルックナーの交響曲の演奏ですが演奏としては他の演奏に比べしつこくはない印象でいつものような濃厚度たっぷりのブルックナーではないため非常に聴きやすい演奏です。
しつこさがない代わりにジュリーニらしいと言いましょうか美しさが全面的に出ておりウィーンフィルの演奏も時期的にカラヤンと演奏している時と同じ時期に今回のブルックナー9番が録音されていますが、金管楽器は発音がまろやかな印象でカラヤンの時のような強めの硬い音形とはまた違います。

以前ご紹介したシカゴ交響楽団とのマーラー交響曲第9番の時に聴いたような感動を味わえるため今回もエソテリックには感謝したいと思います。
エソテリックがこれまでに発売しているブルックナー関係はカラヤンとベルリンフィルの交響曲第4番「ロマンティック」と交響曲第7番、カラヤンとウィーンフィルの交響曲第8番、ヴァントとベルリンフィルの交響曲選集といったやはりメジャーな名盤が高音質で蘇っています。
特にヴァントとベルリンフィルの選集はブルックナーファンの方にとっては人気が高いものですし値段は結構しますがおそらくそれなりに満足できる音質かと思われます。