「ジェームズ・レヴァイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」
マーラー作曲:
交響曲第2番 ハ短調「復活」
1965〜1999年の間にウィーン・フィルはザルツブルク音楽祭にて5度にわたるマーラーの「復活」を演奏している。そのうちレヴァインは1977,1989年にそれぞれ指揮を行った。同時期でいえば、1989年2月にイスラエル・フィルともマーラーの「復活」を演奏しており、演奏時間含めて7分ほどウィーン・フィルの方が長い形となっている。
・マーラー:交響曲第2番「復活」
録音:1989年8月19日(ライヴ)
・キャスリーン・バトル(ソプラノ)
・クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
ウィーン国立歌劇場合唱団
第1楽章より金管楽器の咆哮、低弦を筆頭とした弦楽器による分厚い重音、打楽器による強烈な打撃などオーケストラの一体感を強く感じる爆発的なエネルギーを演奏から通して聴くことができる。テンポの緩急に関しても繰り返して変化していくため、その勢いに圧倒されてしまうかもしれないが、ライヴならではの細かいダイナミクスと音の波を23分間味わうことができるので非常に素晴らしい爆音であった。
第2楽章に入ると第1楽章とは対照的に優美で弦楽器と木管楽器を軸とした美しい音色と響きが功を奏する演奏となっている。もちろん「緩→急」へと向かった瞬間の緩急、ダイナミクス変化の勢いの良さは変わることなく演奏が行われているため、慎重に聴こえながらも内側に秘めた爆発的エネルギーの核は失われていないと考えて良い。
第3楽章はこれまでの勢いの良さからなる推進力溢れるエネルギーを勢いだけではなく、冷静さも含めて落ち着きを持たせた感覚を覚える。ダイナミクス変化に関してはより一層細かさからなるサウンドを聴くことができ、その中でも弦楽器や木管楽器の音色は美しく奏でられている。ティンパニの打撃についてもバランスの良さが伺える。
ややテンポの緩急が前向きに進められる第4楽章「原光」。クリスタ・ルートヴィヒの存在感ある太く、伸びやかな歌声とウィーン・フィルによる調和的ながらも躍動感のあるサウンドが非常にマッチしている。ややテンポの速い場面もあるため、いつもより短く聴こえる印象も少なくはない。
第5楽章、やはり合唱が入ってからと入る前からではその世界観におけるダイナミクスや響きには大きな違いが生じている。空間的な広がりとしてはやはり後半以降が壮大なるスケールから演奏が展開されており、バランスが取れている。静寂の中で合唱や舞台裏の金管楽器群などによって演奏される荘厳的な音色、歌声、響きはウィーン・フィルならではの音であると感じ取ることができると同時に、素晴らしいサウンドが奏でられている。
レヴァインによる演奏は先日ベルリン・フィルとのシューマン交響曲全集を取り上げたばかりだが、マーラーは久しぶりに聴いた。やはり以前聴いた時の感覚と現在の感覚が異なっていることもあって、非常にスムーズで聴きやすい名演となっていたことは間違いではない。


















