いよいよSTAR21の製作に着手しました。まず、車両の基礎となる床板から作り始めることにしました。
床板にボディを取り付ける方法は、KORAIL311000系と同様に床板側面のくぼみにボディ内壁の突起を勘合させる方法を考えています(下記の記事を参照ください)。
また、T車とM車で極力ボディの構造を共通化したいと考えており、ボディ内壁面の突起の位置も共通化するつもりです。
したがってT車とM車で車高を揃えるためには、突起を受ける床板側のくぼみの高さがT車とM車で揃っている必要があります。
上記の前提条件を踏まえて、最初にT車とM車の床板を1両ずつ試作し、両者の車高が揃うかどうかを確認してから床板の量産に進むことにしました。
前回の記事で触れたとおり、足回りはtomixのE2系のものを活用します。床板もそのまま利用できれば楽ですが、STAR21はフル規格の新幹線としては車体断面が小さいため、E2系の床板そのままでは車幅が広すぎます。そこで台車取り付け部のみE2系の床板から切り出し、それ以外の部分はプラ板・プラ棒で自作することにしました。
E2系の床板をレザーソーで切断します。
切り出した台車取り付け部はさらに不要な部分をカットし、寸法を調整します。
プラ板・プラ棒で自作したパーツと組み合わせて、STAR21のサイズに合わせた床板に作り変えます。元の床板より1.5mmほど幅が狭くなっています。
E2系のウエイトがぴったり収まる設計にしています。
室内床面パーツもt1.0プラ板を切り出して製作。
室内床面パーツを裏から見た様子。台車取り付けねじ用にM2のタップを立てています。
台車取り付けにはM2なべねじを使用します。台車が抜け落ちないようにするため、プラ板で作ったワッシャーを通しています。
製作した床板に、台車をねじ止めした様子。
続いてM車の床板です。ダイキャストブロックにプラ製の外枠を取り付ける構造ですが、T車同様にSTAR21に使うには幅が広すぎるので、外枠をプラ板・プラ棒で自作することにしました。
自作した動力車用の外枠。基本的には前回の記事で紹介した設計図に基づいていますが、作りながらその場の判断で設計変更している箇所もあります。
自作した外枠をダイキャストブロックに取り付けた様子。
ダイキャストブロックへの外枠取り付けは、元の外枠と同じく突起が外枠の穴にはまる構造です(矢印で示した部分)。両面テープや接着剤は不使用なので、後にパーツを塗装する際は容易に分解できます。
T車とM車の床板が1両ずつ完成したところで、冒頭で述べた通り車高が揃っているか確認します。ボディ内壁の突起を受けるくぼみの高さが両車で揃っていることが確認できました。
したがって床板の設計に問題はなく、このまま量産移行可能であると判断します。
9両編成中M車は1両だけなので、動力車の床板製作はこれで終了。残りT車7両(ボギー車2両、連接車5両)の床板を順次量産していきます。