今日は久々にNゲージのレビューを投稿します。

最近はクルマの話題が続いていたので、しばらくぶりの鉄道ネタとなります。

 

ポポンデッタのTX-3000系です。販売店の運営だけでなく、Nゲージ車両セットの開発にも進出したポポンデッタ。ついに我が家にもポポンデッタ製の車両が初入線を果たしました。入線は約1か月前です。予約注文していたので発売日直後に届きました。

 

Nゲージの車両ケースは寒色系が多いので(TOMIXとマイクロは青、KATOとGMは緑)、赤いケースは新鮮です。

 

2020年にデビューしたTX-3000系。つくばエクスプレス開業以来、初の新形式です。

TX-1000系・2000系をすでに製品化しているマイクロエースから発売されるのではないかと予想していましたが、まさかのポポンデッタからの発売となりました。

 

早速模型のレビューを…と行きたいところですが、不具合発見。秋葉原方先頭車TX-3681のダミーカプラー胴受け横の丸いパーツ(電子ホーン?)が欠けていました。購入直後は気付きませんでしたが、ブログに投稿しようと写真を撮っているときに気が付きました。

 

既に購入から1か月以上経過し、納品書も処分してしまったのですが、ダメもとでポポンデッタの製品サポートに問い合わせたところ初期不良ということで正常なダミーカプラーを無償で送付するとの返答がありました。

それから2日後、正常なダミーカプラーが到着。不具合は無いに越したことはないですが、製品サポートの対応の早さはとても好印象です。

 

分解し、正常なダミーカプラーに交換。

 

無事に部品交換が済んだので、模型のレビューに進みます。

プロトタイプはトップナンバーの81編成。種別・行先は「区快 秋葉原」が印刷済みです。同時発売の83編成は「快速 つくば」が印刷されています。

 

先頭形状は、TX公式サイトによれば「TX-1000系とTX-2000系のイメージを継承しつつ、先頭前面の傾斜を強くし、細長のヘッドライトで先鋭感を強調したデザイン。」とのことです。

確かにスピード感のあるデザインですが、フロントガラス底辺が曲線なので適度にソフトな印象も受けます。

 

前面行先表示と列車番号はガラスの裏に印刷されていて視認性は良いですが、ガラスの傾斜に合わせて文字まで斜めになってしまう欠点もあります。

 

ライト点灯状態。

前照灯はLEDの粒が表現されていますが、とにかく暗い。見る角度によっては光っているのかどうか分からないほどです。

前面表示と尾灯は綺麗に光っているだけに残念です。

 

そして、ヘッドライトの粒は斜め上から見ると綺麗に見えますが、正面から見ると透明パーツの厚みの影響で二重に見えてしまいます。

 

ボディは艶を抑えたシルバーで塗装されており、アルミ無塗装車体の質感がリアルに再現されています。

ドアゴムはあらかじめ黒く着色されているのでスミ入れの手間が省けます。

車番表記や行先表示の印刷が非常に鮮明です。

 

TX-1000系・2000系と異なり妻面の窓がありません。

 

交直流車の見せ所である屋上機器。製品状態で既に塗装済みです。しかし塗り残しやはみ出し、厚塗りしすぎてボコボコになっている箇所があり、雑な印象が否めません。

パンタグラフの材質は柔らかく、シャキッとしていません。マイクロエースに似ています。

 

クーラーの全体的な形状はTX-1000系・2000系と同じと思われますが、表面のディテールは異なる箇所があります。

 

床下機器も製品状態で塗装済み。これは他メーカーではなかなか見られない試みです。

モールドが細かく、見ごたえがあります。特にパンタ車の主変圧器の作り込みは圧巻です。

 

一部の機器は、裏側にわざわざ別パーツを取り付けてディテールを再現しています。これはかなり驚きました。

 

動力車の大きな床下カバーやカプラーポケットの形状がマイクロエースにそっくりです。

車端部寄りの車輪は両側トラクションタイヤ付きになっています。

 

台車は先頭部用と中間連結部用で作り分けられています。

 

室内も塗装済み。製品状態でここまで塗装箇所が多いNゲージはなかなかありません。

 

一部の優先席の座席の高さの違いが再現されています。

 

親切なことに、メンテナンス用のクロスが付属しています。窓ガラスに付いた指紋や埃を拭き取るのに重宝しそうです。

 

以上、TX-3000系のレビューでした。ポポンデッタはNゲージ車両メーカーとしては後発なので、床板を塗装済みにしたり床下機器の裏側を再現したりと新たな試みを投入することで既存のメーカーと差別化を図っているような印象を受けました。安易なパーツ流用やディテールの省略が見られず、非常にこだわって作られているのが伝わってきます。それだけに、ダミーカプラーに不具合があったり屋上機器の塗り分けが雑だったりと、「頑張ってはいるけど詰めが甘い」と感じる部分があるのが残念です。

 

発売延期が続いたり、製品化発表して間もない車両を発売中止にしたりと、開発・生産体制がまだ安定していないようですが、今後も個性的な模型をどんどん発売してほしいなと思います。