前回の311000系製作記では屋根上のパイピングと屋上機器の組み立てを行ったところまで紹介しました。その後、塗装作業を行い、屋根に取り付けました。

 

配管をタミヤのスカイグレイ、配管と機器の接続部をフラットブラック、配管止めをクロームシルバーで塗装しました。また、交直切換器の土台や真空遮断器の箱型の部分など、一部の機器もスカイグレイで塗装してこの段階で接着しました。

 

高圧機器を塗装します。E501系に付属の余剰パーツ、ジャンク品の屋根板に付いていた碍子、銀河モデルの7段碍子を使用しました。一部機器にはΦ0.3mm真鍮線を差し込み、高圧線を再現しました。

赤茶色のポリマー碍子を再現するため、クレオスの艦底色で塗装しました。真空遮断器と交流避雷器には白い碍子が使用されているため、ここはクールホワイトで塗装しました。

 

筆で細かい部分を塗り分けます。高圧線はこの写真ではタミヤエナメル塗料のコッパーで塗っていますが、塗料の粒子が荒くざらついた仕上がりになったため、塗装剥離して他の色で塗りなおすことにしました。

 

数種類の塗料を比較検討した結果、タミヤアクリル塗料のダークコッパーを採用しました。

 

パンタグラフはTOMIXのPS22(EF81用)を使用しました。全体にねずみ色1号を吹き付け、碍子を艦底色、摺板をダークコッパーで塗装しました。

 

塗装したパーツを屋根に取り付けました。必要に応じて、屋根裏から瞬間接着剤やエポキシ接着剤で固定しています。

ドア横の号車番号が剥がされていますが、これは車体塗装の部分的な補修をしようとマスキングテープを貼った時に、ステッカーの印刷面がテープの粘着力で剥がれてしまったためです。後で貼りなおします。

 

たくさんの高圧機器でごちゃごちゃになったパンタグラフ周り。交直流車の見所ですね。赤茶色の碍子が、日本の車両では見られない独特な雰囲気を醸し出しています。

 

反対側から。パイピングはネット上の写真やYouTubeを参考に、できるだけ忠実に再現したつもりですが、間違っている箇所があるかもしれません。また、小さすぎるため意図的に省略した部分もあります。

 

交直切換器は交流側にセット。首都圏電鉄1号線はKORAILの地上区間が交流25000V 60Hz、ソウル交通公社の地下区間が直流1500Vとなっており、ソウル交通公社1号線の両端(南営~ソウル駅、清凉里~回基)で交直切換を行います。

 

日本のE531系と比較。311000系は真空遮断器とヒューズの向きが逆転しており、交直切換器は反時計回りに90°回転しています。また、E531系の計器用変圧器は単純な直方体ですが、311000系のそれはやたらと複雑な形状をしていて碍子が斜め上に突き出しています。

 

裏から見ると接着痕だらけで汚いです(笑)

 

もう片方のパンタグラフ周りはシンプル。

 

2基のパンタを結ぶ高圧線は、銀河モデルの7段碍子にΦ0.3mm真鍮線を接着して再現しました。この高圧線もダークコッパーで塗装しました。

 

パンタグラフが付いたことで一気に電車らしくなりました。次は、クーラーの塗装作業に進みたいと思います。まだまだ先は長いな…