ヒストリーガレージの「モータースポーツヘリテージ」では、トヨタの歴代ラリーカーが展示されていました。平日ということで自分以外に見学者はほとんどおらず、職員の方が展示車両についてじっくりと説明してくださいました。

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セリカ GT-Four(ST-185) サファリラリー仕様
車体の傷が修復されずにそのままの状態で残されています。

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ドアを開けて車内を見せてくださいました。黄色いのは水分補給用のボトル。ここからヘルメット内にチューブを伸ばし、走行しながら水を飲むんですね。
ドライバーのシートよりナビゲーターのシートのほうが低い位置についていますが、これは少しでも車の重心を下げるための工夫。ひたすら地図を読み続けるナビゲーターは前を見られないため車の動きを予測できず、ドライバーよりも大変な役割だということです。

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セリカ GT-Four(ST-185)
この車両はガラスで仕切られた場所に展示されていました。周りにはレーシングカーのエンジンが置かれていました。

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セリカ GT-Four(ST205) ※レプリカ

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車内の様子。ダッシュボードがフロントガラスに映りこんで視界が悪くならないよう、艶消しの黒い素材で覆われています。

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エンジンルームも見せてもらいました。インタークーラーは一般的な空冷式ではなく水冷式となっています。エアクリーナーは市販車の倍近くの大きさがあります。
ラリーカーでは車体をぶつけたりこすったりしても走行に支障がないよう、通常では車体裏に露出している配管類を車内に移設するなどの工夫がされているそうです。

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セリカ GT-Four(ST-165)

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MR2(222D)
FISA(国際自動車スポーツ連盟)が発表したグループS構想に沿って開発されたものの、安全上の問題などからグループSの計画が中止されたことで実際に参戦することのなかった悲運のラリーカー。

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顔はベース車とは全く異なりますが、横から見るとその面影を残しています。
この車は、残念ながら車内やエンジンルームを見せることはできないとのことでした。

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カローラ WR-Car ※プロトタイプ
日本では未発売のカローラがベースになっています。丸目のインプレッサにちょっと似ているなと思いました。

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Hパターンシフトではなくシーケンシャルシフトが採用されています。

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エンジンルーム。重心を車体の中心に近づけるため、エンジンが後方に傾けてマウントされています。

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トランクルーム。荷物ではなく燃料タンクとタイヤが鎮座しています。
この角度では見えませんがデフオイルクーラーがトランクルーム内に設置されてびっくりしました。
ロールゲージの取り付け方も時代が進むにつれて改良されているようです。

私はモータースポーツについてはあまり知識がありませんが、職員の方がいろいろ教えてくださり、大変勉強になりました。
ヒストリーガレージのほかの展示車両も見て回り(残念ながらお気に入りのデロリアンは今回はありませんでした)、試乗の時間が近づいてきたのでメガウェブ本館へ戻りました。