英語の翻訳本にありがちな文体のノンフィクションでした。

 

アメリカの有名な権威ある人たちからの持ち上げられるほどの知名度や資金調達を得ておきながら、画期的な血液検査キットは未完成で最終的には有罪判決を受ける起業家の奇妙な話です。

 

同じころ日本でも小保方さんという人が、でっち上げの論文を発表して社会の耳目を集めていましたが、こっちの方がスケールが大きいと思います。

 

資産評価的には5000億円ほどの価値のあった企業が実は製品が完成しておらず、徹底した秘密保持と、社員をイエスマンで固めるという手法で、各方面の賛辞を受ける。

 

フォーブスにも世界を変える○○人に選ばれていた、スティーブジョブズを真似して黒のタートルネックを着て成功していない自社製品を煽り、キッシンジャー、ラリーエリソン、ルパードマードックなどの名だたる著名人に何億もの損害を与えた事件。

 

この出来事を知った後は、画期的な発明に対して疑いを持ってしまうかもしれません。

 

エンロンと同じくらいに衝撃のある事件でした。