服部真澄さんという、初めて聞く作家さんの本です。

 

ODAの政府援助をリベートを相手政府の役人に渡して、入札をとり、開発援助に税金を日本の建設コンサルタント会社とグルになった建設会社が掠め取るというのがテーマです。

 

話しは昭和から始まり、お金で苦労した女子学生が、汚職に染まり、大金を手にするという流れ。

 

JICAというとボランティアをやっているというイメージでしたが、ホームページを見てみると現地での調査などの入札募集をしているんですね。初めて知りました。

 

OECDというのが、ODAでお目付け役のような感じで作られたということも初めて知りました。正直言って、この二つを混同していました。

 

昭和のころはルールが厳しくなく、なんでもありだなというイメージが植え付けられてしまいます。

 

まあ、確かに今に比べると談合も多かったんでしょう。

 

発展途上国が舞台ということで、入国した途端にクーデターが起きたり、建設途中の橋が崩落したり、いろいろな出来事が起きて、展開がダイナミックです。

 

枯葉剤についても、ネット検索するいい機会になりましたし、法人重科というのも初めて知りました。

 

なんだか、海外のエンジニアリング会社などが案件を受注したとか聞くと、何か裏であったんではないかと疑ってしまいそうになります。賄賂とかを疑ってしまいますね。

 

分厚い本だったんですが、読みやすくてスラスラと読めて面白い本でしたが、最後は色々な要素を詰め込み過ぎている気もします。

 

経済犯罪の本の小説とか、もっと読んでみたくなりました。