黒木亮さんに嵌りつつあります。
また読んでしまいました。
少し古い出版ではありますが、排出権ビジネスについて、すこしだけ具体的に見えてきました。
小説内の説明によると誰もが名前を聞いたことのある京都議定書でいろいろ決まり、当初参加すると言っていたアメリカはクリントン政権からブッシュ政権に変わった時に掌返しで脱退し、日本はハードルを高くされたまま梯子を外され、二酸化炭素の削減に貢献できなかったら排出権を購入しないといけないというもの。中国などは空から金が降ってくるなどと喜んでいるなどとネットでも記事になっていました。
そんな話題が出ていた時から、最近では殆ど意識していなかったのですが、なにやらグリーンボンドの発行IRを見かけていましたが、自分の知らないところでしっかりと動いていたんだなと感じます。
イーロンマスクのテスラなどは排出権でかなり儲けているなどと聞いたことがありましたが、そういうことだったんですね。EVを製造するときに排出されるCO2は計算には入っていないんですかね。温暖化には貢献していないのに、温暖化抑制のために導入されるシステムで莫大な利益を出しているんでしょうか。なんだか腑に落ちないです。
排出権取引についてはJPXも動いているようで後2,3年くらいしたら、また目立ってくるんでしょうか。
排出権自体はそんなに大きな市場でもなさそうですし、ファンドなども煽ったりして、一時的に取引価格が膨張するかもしれないななどと考えさせられました。相場について、いろんな視点を養っている最中なので、敏感になりすぎているのかもしれません。
本の最後に温暖化については、ファンドなどが金儲けのために偏った煽りをしていて、今後は地球温暖化はひどくならないという記事を紹介されていましたが、昨日のやばいくらいの猛暑を考えると、やっぱり温暖化なのかと感じずにはいられません。
とにかく、排出権ビジネスについて知ることができてよかったです。
二酸化炭素の削減に貢献すると、CER(Certified Emission Reductions)というのが発行されて、その価値が相場で決まるという感じです。それを管理している親元がCDM理事会という機関で、いろいろ取り決めていますが、結構各国の国益のしがらみなどもあるようです。
GXなどという言葉も最近よく見かけますし、まだこれから注目を浴びそうな気配を勝手に感じてしまいました。
空売り屋シリーズは3冊だけだと思っていたのですが、黒木さんの本にはちょこちょこ登場するんでしょうか。