川瀬巴水をご存じですか?
大正・昭和にかけて、日本各地を旅され、
たくさんの美しい風景版画を残された版画家。
八王子市夢美術館「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」
この特別展がとてもよかった。
奇をてらわず、時系列に並んでいて、解説もわかりやすく。
八王子なので見に来る人も少ないのかな、なんて思ってたけど、
100人くらいいました。(年齢層もいろいろ)
解説にもあったけど、
同じ風景でも、季節・お天気具合・時間帯で違う。
そうか、そうだよね。
それを意識して見ると、より興味深い。
雨、雪、夜……の風景が多い印象。
しん……としたかんじ。
そこに、小さく、生活する人や通行人が描かれている(数人)。
だからなのか、ただ美しい風景画ではなく、
たしかにその場所の、ある日のとある時間帯に、
この光景が数分間存在したんだ、と、リアルに感じる。
暗い色合いのものも多いが、
よく見ると、ただのベタではなく、ちゃんと細かく彫ってある。
おそらく印刷物などでは見にくいと思うので、
ぜひ実物を見てみてほしい!
木目がわかるものもあったし。
制作の過程を撮影したビデオもよかった。